曖昧さ回避
概要
CV:中原茂
第83話『魔獣教師3』で突然ププビレッジにやってきた教師である。彼の友人はいずれも一流大学の教授をしているらしい。
優しく、辛抱強く、教師の鑑のような性格である。また、「デデデをどうにかすればププビレッジの状況を改善できる」と分析し、問題点の本質を見抜く目を持った視野の広い部分もあり、実際フームからも尊敬されている。
このように本人の資質は確かであり、本来ならエリートコースへも進めたはずなのだが、真に大事なことを教えるために、エリートコースを自ら蹴ったことで、教師としての仕事が見つからなくなってしまう。
このことがチップの人生を狂わせることになり、失業した彼が選んだ道はホーリーナイトメア社と契約をすることにより、「契約魔獣」として刺客という形で教師の仕事を持つことであった。
契約魔獣とは「魔獣としての仕事を与えられた一般人」であり、彼に与えられた本当の役目は、デデデが学校キットを注文した同時期にププビレッジを訪れ、教師という建前で学校キットに訪れたカービィを倒すことである。
しかし、教員としての仕事に極めて熱心であった彼は、その性格から、むしろ一番の問題であるデデデの更正に力を入れるようになり(逆にデデデを怒らせてしまったが)、さらに生徒たちと過ごすうちにホーリーナイトメア社へ加担する気が失せたため、カービィと対立はしなかった。
それ以前にどうやってカービィを倒す気だったのだろうか?仕事しか与えられなかった上に、後述の魔獣教師とは違って彼自身は戦闘能力も皆無である(ナイトメア社もまともに金を払わないデデデに対しては、彼のような契約魔獣で良いのだろうと思ったのかもしれない)。
その後、カスタマからチップの正体が契約魔獣と知ったデデデは、ナイトメア社からのお詫びとして魔獣教師(こちらは本当の魔獣)『ネッケツ』をダウンロードしてもらい、学校を乗っ取ろうとした(デデデはカスタマから学校キットを注文する際に「教師はいらない」と言っていたものの、契約魔獣としてチップをサービスしたことは彼には一切伝えられなかったため、彼が魔獣だとは知らなかった)。
ネッケツ自体はソードカービィによって倒されたが、ヤツがやられたときの爆風で、案の定学校は破壊されてしまい、更には魔獣としての仕事を行わないチップの行動は紛れもない契約違反であり、彼はホーリーナイトメア社から追われる身となってしまう。
そのため、いかなる迫害にも負けないという決意をフームたちに話したのち、最終的にはププビレッジを去らざるを得なかったのである。
願わくば、最終回後にププビレッジに戻り、再び学校をやっていて欲しいものである。
セリフ集
小学校の教師らしく、算数・理科といった分野に関するセリフが多い。
- 「(フームに対して)そう、雨はすぐ上がる。」
- 「雨はなぜ降る…?水を含んだ雨雲のせいだ。」
- 「不思議だねぇ…。空には大量の水が浮いている…。でも、雲は早く流れているね…。雨が止む兆しだ…。」
- 「ボクはチップ…。教師だよ…。」
- 「理想はあるが…仕事がない。学校を探して、旅をしているんだ…。」
- 「虹は自然のプリズム…。(デデデ小学校を見て)それにしても立派な学校だ…。」
- 「初めまして…チップです。ボクは失業中…さすらいの教師に過ぎません…。」
- 「(カワサキに対して)テストしよう。3+3はいくつ?(※33って答えます)」
- 「カワサキさんも、生徒にした方が良いかも…。」
- 「そんなワケで、風来坊のボクが先生を勤めることとなりました。でも、授業はきちんと進めたいと思います。」
- 「まずは出席を取ります。フームくん。ブンくん。イローくん。ハニーさん(フームは「くん」なのに…)。ホッヘくん。デデデくん。」
- 「ここではみんな公平に、大人も子供も区別しないで呼びます。もう1度、デデデくん?エスカルゴンくん。カワサキくん。トッコリくん(おーい!)。カービィくん(ポヨ)。」
- 「カービィくんたちは(小さいから許してあげよう)。」
- 「ふざけないで、デデデくん。」
- 「さて…ではデデデくん?黒板に自分の名前の頭文字を書いてくれ(日本語ならともかく、英語は小学生じゃ習わない世代もある都合で分からない人もいそう)。」
- 「簡単さ、こうだ!ほら、やってごらん?(Dを書く)」
- 「よーく見て。似ているけど、少し違うだろ?」
- 「ハニー、その通り!」
- 「エコヒイキなんかしないさ…。これからデデデくんに、どんどん質問するよ~?」
- 「さぁ行くよデデデくん?これを解いて?(小学校の足し算)」
- 「静かに!フームくん!」
- 「分かっている…エスカルゴンくんは居残りだ。」
- 「次は面白い勉強だ…。光の反射と屈折を実験しよう…。」
- 「(光が明るい理由は)そりゃ光だからさ(「光る」という言葉自体が明るさを表す単語なのでこれ以上説明は不可能である)。」
- 「明るさの強い弱いは別。照らすところを明るくするモノを光と呼ぶ。」
- 「それともう1つ。光はまっすぐ進む性格がある。だからホラ…モノの影ができる。」
- 「ホッヘくんの言う通り!」
- 「ホラ!鏡に当たった光が跳ね返った!」
- 「当たると言っても、光は普通のモノじゃない。」
- 「言葉の勘違いだね。」
- 「この辺の脳みそが問題だなぁ…。デデデくんは幼いときのトラウマで、注意力が散漫になったんだ。」
- 「始まったばかりですよ…。いつかデデデくんも、礼儀正しい生徒になります。」
- 「あ…キミたち…(給食をぶつけられる)。」
- 「ボクがこの学校に来て、1週間になろうとしている…。そろそろ皆はどれくらい進歩したか、テストをしたい。」
- 「先生の話をよく聞いていた子には、とても簡単だ。」
- 「(エスカルゴンにテストは拷問と言われて)ははははは…そんなことはない。必要なのは達成感だ。やればできるという自信だよ。」
- 「このテストで、勉強が楽しいモノと分かってくれれば良い。では、始め!」
- 「デデデくん!カンニングはダメだ。自分で考えるんだよ?」
- 「さぁ、テストは終わり。早速結果を発表しよう!」
- 「皆すごいぞ!全員オール100点だ!(彼は0点を取ったデデデのために優しい嘘をついたつもりだったが…)」
- 「言っただろ?やればできるんだって…。あ…(風でテストが飛んでいく)。」
- 「(早引きするデデデに対して)あ!待って!デデデくん!」
- 「それが…(教師の)仕事だから…。できない子をできるようにさせるのがね…。」
- 「(フームに熱心だと言われて)どうかね…。確かにボクは一生懸命勉強して、先生の資格を取った…。」
- 「友達は皆…一流大学の教授さ…。でもボクは…エリートコースを進みたくなかった…。」
- 「子供が好きなんだ…。恵まれない環境でこそ、教育が必要だと思う。」
- 「おはよー!おや…デデデくんたちは?」
- 「せっかく彼らのメニューを用意したのに…。仕方がない…授業を始めよう。」
- 「本当だ…フーム…。教師の仕事がなくて…ホーリーナイトメア社と契約した…。そして…学校に送られてきた…。」
- 「だが!皆に会ったら、悪いことなんてできなくなった!それで…!」
- 「(ネッケツに対して)生徒に手を出すな!」
- 「皆の期待を裏切りたくなかったし…デデデを何とかして…この国を良くしたかった!(さりげなくデデデを呼び捨て)」
- 「ホーリーナイトメア社は…契約違反として…ボクを狙っている…。」
- 「でも、もうどんな迫害にも負けない!」
- 「キミたちのことは忘れないよ…。」
余談
名前の由来及びモデルは恐らく小説「チップス先生さようなら」に登場する教師「アーサー・チッピング」から。