概要
魔界塔士Sa・Ga(まかいとうしサガ)は、1989年12月15日にスクウェア(現・スクウェア・エニックス)からゲームボーイ専用ソフトとして発売されたRPGである。
「携帯機種であるゲームボーイ初のRPG」という、当時としては不可能ではないかと言われたゲームジャンルだった。
また、ゲームボーイでRPGを成し遂げた事にゲームフリークの田尻智は感銘を受け、後に同じゲームボーイにおいて時代として終わりかけたゲームボーイの復活とRPGに新風を巻き起こした『ポケットモンスター 赤・緑』を生み出している。
スクウェア初のミリオンソフトでもある。
『FINAL FANTASY Ⅱ』でも試みられていたドラゴンクエストシリーズ由来の経験値システムとは異なるキャラ強化システムが導入されている。こういった試みは以降のサガシリーズにも受け継がれている。
2002年3月20日にワンダースワンカラーに移植され、2007年7月2日以降はケータイのアプリ版でも配信されている。
2020年12月25日にNintendo Switchで『Sa・Ga COLLECTION』が発売。GB版『1』~『3』が収録されている。
チェーンソーを使用した裏技はもはや伝説。本来は設定ミスによるバグだったのだが、あまりにインパクトが強すぎたためリメイク版以降では正式に仕様として搭載された。
海外版は『FINAL FANTASY Legend』のタイトルになっている。
ストーリー
1本の塔がつなぐ、いくつもの世界。穏やかだったのも今は昔、
モンスターが溢れかえり人々の暮らしは荒んでいった。
しかし、そんな中でも人々に希望があった。
塔の頂上には素晴らしい楽園があるのだという。
多くの冒険者がこの塔に登り、楽園にたどり着くため旅立っていった。
しかしその結末を知る者はどこにもいない。
そして、今日も1人の冒険者が、この塔へ足を踏み入れる事になる。
世界
この世界は階層状になっていて、4つの大きな世界とその他の小世界が塔でつながっている。塔を昇り降りすることで別の世界に行くことができる。ただし大きな世界の扉には封印がされていて、解かなければ先に進めない。
1F 大陸
5F 海洋
10F 空中
16F 都市
23F 最上階
システム
1人のキャラクターが武器をいくつも装備可能で、状況に応じて自由に使い分けできる。
しかし武器は安価である代わりに使用回数制限があり、使いきると壊れてしまう。
アイテムは各キャラクターの装備枠の他に8個までしか持ち歩けないので、アイテムのやりくりが重要となる。
また、複数の種族が存在する事も特徴的。それだけなら珍しくないが、この作品の特徴として種族ごとに成長方法そのものが違っているのである。種族を変えるとまるで別のゲームに変貌するといってよい。
登場人物
人間、エスパー、モンスターのうちから好きに選んで始める。
主人公以外の3名は、町にあるギルドで自由にスカウト可能。
一度加えた仲間を外すには、死亡状態で蘇生させずに入れ替えるしかない。
ゲームブック『冒険者のレクイエム』では「ボク」になっているが、
口調はゲーム版とは変わらない。
人間
自力で成長する能力を持っていない。
HP・力・素早さは店で売られている成長アイテムを使用することで上昇していくため、序盤でも金をかければ最大値にできる。
防御力と魔力は成長させる手段がなく、魔法は一切使えない。
装備枠を8つ使用できるのが強みだが、防御力の確保のために防具で埋める必要に迫られる。
エスパー
戦闘を経験することで全てのステータスが成長していく。
敵の強さに影響されないため、序盤でも時間をかければ最強になれる。
装備欄のうち半分(4つ)は特殊能力専用になっており、戦闘後にランダムで習得し、自動的に上書きされていく。
モンスター
倒した敵の肉を食べて、他のモンスターに変身する種族。
アイテムや武器は一切装備できず、戦闘での成長もしない。
能力値や特殊能力は個体ごとに固定されている。
肉食いには法則性があるため、組み合わせによっては食べる前より弱体化してしまうこともある。
喰い合わせが良ければ序盤でもラスボスに対抗しうる戦力を作り出せる。
金がかからないのも魅力の一つ。
ただし戦闘やアイテムによる能力値上昇が一切ないうえに新たに技を習得できないので上級者向きとなっている。
ゲームブック
双葉社から『冒険者のレクイエム』が発売された。
関連タグ
表記ゆれ
登場人物・技など
シリーズ
- Sa・Ga2秘宝伝説(次作)
- Sa・Ga(シリーズ全般)
その他
外部リンク
スクウェア・エニックスによる紹介(GB版)
- ケータイアプリ版公式サイト
- バンダイによる紹介(ワンダースワンカラー版)
- Sa・Ga COLLECTION(Nintendo Switch移植版)
- Wikipedia