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概要

過去の人々が思い描いた未来像”のこと。SF作品の1ジャンルであるスチームパンクもこれに含まれる。

この趣向が流行し始めた1980年代には、19世紀後期から20世紀中期までの人々が描いた未来像への懐古趣味を指すことが多かったが、今から見ると1980年代も既に過去の時代である。20世紀後期の人々が思い描いた21世紀像は、「80年代レトロフューチャー」等と呼ばれる(→80年代風)。2020年代の現在では、2000年代近未来を描いた作品であっても一部はレトロフューチャーと呼べる時代になってきている。

余談

19601970年代に設計され、当時描かれたレトロフューチャーの姿を先取りしたような乗り物のうちいくつか(東海道新幹線0系営団6000系グラマンF-14トムキャットスペースシャトルコンコルドなど)は21世紀初頭まで長きにわたり活躍した。0系や6000系のように「成功」とみなされ直系の後継機が現在も活躍しているものもあれば、スペースシャトルやトムキャット、コンコルドのように「失敗」と評価され直接の後継機がないまま引退したものもあるが、現在はいずれもその役割を終え20世紀後半を象徴する存在として記憶されている。

かつての科学万能の夢がオイルショック公害環境破壊経済の低迷などの現実に破れ、すぐにでも実現するはずだった宇宙開発に至っては一向に進展を見せないなど、「かつて思い描いていたバラ色の未来」が実現してはいない。レトロフューチャーという趣向は「かつての、希望と躍動に満ちあふれた未来を思い描いた時代」への一種の「郷愁」であるとも言える。

ただ、中には「日々の生活の中では実感していなかったが、気がついたら実現していたこと」や、「従前からある技術が思いのほか進歩してしまったこと」、「技術的には可能だが、環境面や安全面、倫理面で問題があり実現しなかったこと」が結構あったりする。連続した日々だから気付かないのであって、ふと後ろを振り返れば確かに21世紀は来ているのだ。

  • 「気がついてたら実現していたこと」の例は、コンピューターの普及と超高性能化、結核白血病糖尿病エイズといった、かつて「不治の病」と言われた病気の治療法の確立など多数ある。
  • 「従前からある技術が思いのほか進歩してしまったこと」としては、高速鉄道としてのリニアモーターカーが、鉄輪で最高記録575km/h:TGV、営業最高速度320km/h:新幹線を実現してしまったため、エネルギーコストにつりあわなくなったことなど。
  • 「技術的には可能だが、環境面や安全面、倫理面で問題があり実現しなかったこと」の例は、エアカー(宙に浮かせるだけエネルギーのロス。普通にタイヤで荷重を支えて走った方がずっと合理的)などがある。今日「空飛ぶクルマ」と称されるものは短距離飛行特化のVTOLであり、エアカーでもスカイカーでもない。
  • 戦闘ロボットや手術ロボット、身体障害者用のサイボーグ技術(筋電義手)も21世紀初頭においてすでに一部実用化されている。

関連作品

近未来を描いたSF作品は時間の経過により必然的にレトロフューチャー化してしまう。しかし、科学考証を無視した時代錯誤な設定、発表された時代としても古めかしく見える要素を意図的に取り入れた作品も多い。

漫画連載は1958年から1968年に連載、テレビアニメは1963年から1966年にかけて放送された。

21世紀初頭が舞台のはずだが、昔のブラウン管のような「丸くふくらんだ箱形モニタ」(昔のブラウン管は角が丸く、画面の中央が盛り上がった形だった)などのレトロなガジェットが多数登場する。中には「電報配達員」や「後払い式の公衆電話」など、既に廃れて久しく今の読者には理解できないようなものもしばしば現れる。ただし、このような要素は「当時の読者に親しみを持ってもらうための手段であった」と作者は言っている。

 ドラえもん22世紀から「ひみつ道具」を携えてやってきたという設定だが、作中に登場するひみつ道具の多くが意図的に懐かしめの器物を模した形状にデザインされている。原作の漫画版は1969年に発表、テレビアニメは1979年から放送されている長寿コンテンツだけあって、過去に登場したひみつ道具の中には現実に実現したものがそこそこある。例えば「おこのみボックス」という、「テレビにも電話にもコンピュータにもカメラにもなる道具」は薄くて小型のスマートフォンによって2000年代のうちに実現してしまった。しかし1980年代のサイバーパンクSFでもスマートフォンのような携帯端末を予想できた作家は殆どおらず『ニューロマンサー』では多くの情報端末が有線接続されていたり、『重力が衰えるとき』では音声通話機器を腰からぶら下げていたりするので、F先生は慧眼な方だと言える。

放送当時に想像された21世紀世界であるが、「THUNDERBARDS A GO」等で製作時から見た未来として登場人物達の生年月日や時代設定が変更されたものもある。

舞台としては21世紀初頭という設定だが、現実の世界とは技術面も文化面もまるで異なる。

サイバーパンクの世界観自体が陳腐化している他、日本製品がアメリカを席巻している時代背景もバブル景気への郷愁が感じられる。空きチャンネルTV画面色の空と世界最先端の闇病院が集まる電脳都市チバ・シティなんて無かった。

製作当時から想像された1970年代の世界とされており、最終回で「1930年代から40年以上」と1970年代であることを示唆する台詞がある。

しかしジャミラの没年が1993年である事が描写されており、制作陣の間では近未来であること以外は特に明確な合意はなかった様子。

1980年代後半~末期に想像された未来世界(2015年)が登場。現実の2015年にはこの事が話題となるほど過ぎた未来の一つとなった。

1980年代後半に想像された21世紀初頭の世界を原点としたシリーズ。ロボット工学が進んだ近未来が舞台だが、後のシリーズでは更なる未来が描かれている。世界観を一新したロックマンEXEではネットワーク技術が発展した結果、ロボット工学が排他され居場所をなくした科学者がネット社会の破壊を目論むなど、レトロフューチャーそのものが題材の一つになっている。

1987年に1998年を舞台として描いた作品。バブル崩壊後に制作された後続の作品でも、昭和冷戦の時代が21世紀まで続いている設定で、レトロフューチャー的な世界観を表現している。現実の1990年代後半と違い携帯電話が普及していないなど、現実と嚙み合わなくなった要素も意図的に残されている。

発表年当時に流行していたゲーム機や市販されていた飲料などが登場し、作中の時代設定からするとレトロフューチャーに近い。なお、新劇場版準拠だと過去作で明確にされていた西暦が不明となっており、近未来の世界観を維持している。

2013年発表のゲームだが、舞台を2007年に設定し、ドギツイ蛍光色、VHSやフロッピーディスクや「メガバイト」の単位などの80年代レトロフューチャーの要素を取り入れた。

「世界初の家庭用・個人向けにチューンされたVRマシーン用MMORPG」という、2002年にweb小説として初めて世に出た時点ではおよそ想像がつかないような技術設定であった。Web版時点では2012年リリース設定、商業化にあたり時代が追いついたため2022年リリース設定となったが、それすらも時代が追いついてしまい、現代ではVRによるオンラインマルチプレイゲームというのは珍しくなくなっている。

またWikipediaの作品記事は荒らしによって編集規制がかけられ、2022年9月=作品の前日譚の一部が終わってしまう時期まで解除されないという珍事も起きている。

上記エヴァのヒットを受けて1990年代終盤~2000年代序盤数多く作られた、いわゆる「第二のエヴァ狙い」のセカイ系作品(特にアニメ)の一つ。エヴァと同じく設定年代を現実が通過したという意味での「一応」のレトロフューチャーであり、パタPという未来的なガジェットは登場するが、描写としては制作当時の90年代色が強い。

特に劇場版のタイトル及び舞台設定が「2011年の夏休み」だが、現実の2011年では作品自体の人気がエヴァには及ばず商業展開がほぼ終息して久しかった事と、同年3月に東日本大震災が起こり自粛ムードが残っていたこともあり「劇中の未来がやってきた!」との盛り上がりは一部に留まった。

第6話の馴レーションによれば「百年後」らしいが、いつから数えての百年なのかは不明。

放送当時から数えれば2074年の未来となり、世界観の解説も割と頻繁に行われる。

西ドイツ出身の博士が登場したり、レコード盤がメディアとして主流でキチガイレコードが普通に売れてしまうなど、結果的にレトロフューチャー全開の世界観となった。

作中で「未来」として示されていた、主要キャラの1人が結婚し、が生まれることになる2017年をすでに過ぎている。一方で、作中設定に時代が追いついたことにより『Steins;Gate』以外にも科学アドベンチャーシリーズで未来を描いていた『Robotics;Notes』は、改めて新作を出すきっかけになった。また初期作品から9年経過した後に2010年を舞台とした続編がつくられたことから、「後付けレトロフューチャー」とも言うべき奇妙な事象が発生しており、主要登場人物の殆どが現実ではまだ普及していなかったスマホを所有していたりする。

西暦1999年に初代マクロスが地球に墜落し、2009年の進宙式にゼントラーディ軍の攻撃を受け、以後のシリーズも年号が確定されている。

また宇宙戦闘機には野暮な指摘だが、バルキリーVF-1がアメリカでは全機退役したF-14等に意匠が似せられている他、ステルス性能が重視される現代の戦闘機には採用されないカナード翼や可変翼前進翼機も多い。

 1980年代の初回放送時より未来の21世紀を舞台にしているが、主役機VF-1は当時既に最新とは言えなかったF-14をモチーフにしている。また、劇中で重要な意味を持つミンメイが歌う挿入歌も、意図的に当時よりも少し古いアイドルソングの雰囲気で作られている。

    1968年公開のゴジラ映画で、20世紀が終わりに近い(劇中の新聞では1994年)世界が舞台となっている。

    世界の恐怖であった怪獣たちを管理できるようになった人類の科学力を描いているが、キラアク星人の襲来を受け、コントロールされた怪獣たちが世界中で暴れまわる。

     22世紀の宇宙が舞台だが、20世紀の海戦をモチーフにした時代錯誤な要素が多く見られる。主役艦ヤマトをはじめとして本作に登場する宇宙船は科学考証としてのリアリティを無視して水上艦に似せた形状にデザインされている。ガミラスナチスがモチーフであり、主要人物の多くが、第二次世界大戦時の人物に似せられている。

    リアルな戦争を描いた「リアルロボット」の嚆矢だが、そこで描かれる戦争は当時の冷戦や少し前にあったベトナム戦争ではなく、第二次世界大戦前の植民地戦争がモチーフになっている。ジオン公国に至ってはナチスドイツローマ帝国の要素を混ぜ合わせたものである。

    石油が枯渇した未来という設定だが、登場する鉄道車両の多くは放送当時の車両に酷似している。また、登場人物や多くのエピソードが、懐かしい映画やテレビ番組のオマージュになっており、意図的に放送当時から見た未来と過去を混在させている。

    現代という設定で、戦車砲で撃ち合う競技が安全に運営出来る技術が確立しているが、競技に使う戦車は第二次世界大戦時のもの。それだけでなく、競技と直接関係無い学園艦までもが、旧式の軍艦を模したデザインで統一されている。

    2003年から塚原重義による弥栄堂によって制作された映像作品群。20世紀前半の段階で石油資源が枯渇した架空の西暦2040年代(※)が舞台となっており、それに伴って文明は宛ら大正〜昭和初期のそれによく似たものにとどまっている。

    本シリーズは2005年の「通勤大戦争」をもって終了したが、のちの「アームズラリー」や「クラユカバ」にその世界観は受け継がれている。

    ※ 「端ノ向フ」公開前後に公式サイト上からは「西暦2040年代」など明確な年代設定に関する記述は削除されている。

    軍事技術の停滞も著しく、空中戦にあっては複葉機や飛行船を主力とし、戦車も戦間期〜第二次世界大戦期の規模の軽・中戦車が用いられるレベルとなっている。

    一方で二足〜多足歩行によって可動する「装脚戦車」など、この世界独自の技術も誕生している。

    また2008年に放送された星新一作のショートショート「うるさい相手」のアニメ版はこの世界観に準拠した作品として製作されており、原作小説準拠とはいえ人間との意思疎通が可能な人工知能も存在しているようである。

    Interplay がPCゲームとして1997年にリリースした『Fallout』からなる一連の作品群。発売自体は1990年代だが内容は冷戦時のテクノロジーの発展による希望と、核による破滅の隠された恐怖が入り混じった1950年代のアメリカに影響をうけており、意図的に1950年代の未来観をベースにしている。第二次世界大戦まではおおむね史実通りだが、アメリカが先に有人宇宙飛行を成し遂げる、ソ連が崩壊せずにそのまま存続するなど冷戦期あたりから史実とは異なる歴史を歩んでいる。価値観も1950年代そのままで、放射能入り清涼飲料小型核砲弾など現代からすれば考えられないようなことが当たり前のように続いている。また現実世界のようにオイルショックや公害、環境破壊はそれほど問題視されておらず、そのせいで省エネ化やリサイクル、再生可能エネルギーの開発がちっとも進まなかった為か2050年代に石油資源の枯渇が始まり、数多くの大規模な戦争の引き金になっている。また当時はそれほど放射線の危険性に関する理解が進んでなかったため数多くの構想がなされ、のちに技術上の問題で挫折した原子力利用は幅広く行われており、当時の価値観や科学技術、核や戦争などに関するブラックジョークがちりばめられた作品でもある。

    音楽とレトロフューチャー

    音楽の世界では、往時のドイツのバンドKraftwerkがアルバムコンセプトに用い、PVでは露骨にフリッツ・ラング『メトロポリス』など、20世紀前半のSF映画をオマージュしている。それに続いて、1980年代のテクノポップ、シンセポップ勢も類似したレトロフューチャーのイメージを頻用した。

    クラフトワークに影響を受けたデトロイト・テクノ勢も、70年代ファンクのアフロ・フューチャリズムと呼ばれるSF趣味を受けて、レトロフューチャー的な意匠を好んだ。

    往年の8ビット16ビット時代のコンピューターを音源として用いるチップチューンもレトロフューチャーの趣向と関係がある。

    2010年代から流行。「忘れ去られた過去の素材をつぎはぎして無価値なものを生み出す」という大量消費への皮肉が込められており、1980年代〜1990年代の音楽やテレビ番組、CM等をサンプリングして用い、あえて低解像度の映像や古いシンセサイザーのチープな音などが特徴。

    日本の(バブルより少し前の)大衆文化や当時流行したニューエイジシティ・ポップニューウェイブなどの影響も大きく、特に2020年代は過去の楽曲のリバイバルヒットも増えている。

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    • 犬吠埼ナイン構想

      【二番目の章作品】「蛮勇は世界を巡る」 犬吠埼ナイン構想 (電子書籍普及委員会)

      ■「立方体都市」 一番目の章作品■ 思いの力で、世界を変えて、幸せになろう。ふふっ、何かにつけてそんな風に無体なことばっかりいうもんだから、僕の友達はなかなか増えやしないんだ。でもいいじゃないか。さあ、幻想の世界の扉を開けよう。気づけば悠久の旅路へと繋がるだろう。大事なのは思い、願い、希うことだからね。サーガはその繋がりでできてるんだ 文字たちが暮らす明けない夜の話。猫と犬とが旅をする話。長い眠りについている都市の話。序盤だからジョバンニひと晩で書いちゃった。意外とマジで。ぶわーって。これはそういう物語なんだよな。今でもよく覚えてるよ。泣いたこと。笑ったこと。生きたこと全部をね。下ばかり向いていても何だから前を向いて歩いていこうな ■「蛮勇は世界を巡る」 二番目の章作品■ どこかへ行きたいのか。それともここにいたいのか。問題といえば確かにそうだろう。謎の女との突然の出会いが静かな日常をかき乱す。思い起こされる記憶。どうしてこんなところにいるのかしら。お前に、何が分かるんだよ。行き先は遠い火星というフロンティアだ。誰も彼も猫も杓子も。いくら何でもそりゃあないんじゃねーの 旅は行きずり世は情け、義を見てせざるは勇なきなりとはよくいったもので。何やかんやで道中でお前に夢中、アイウォンチューぶちゅーなんてことになるのかもしれない。旅立っち。いいじゃないかやっていこうな。地球への思いと火星への思いがぶつかり合う。これはそういう物語なんだよ。ノーカットでお送りする葛藤Yeah ■「そのたま! その銃弾が、確かにセカイを変えたのだ」 三番目の章作品■ 海べりの街に巻き起こる騒乱節。いったい何が起きてるんだ。平和を守る不可視の任務をまっとうするべく元凶を探索する。いた、あの女だ。彼女は笑いながら屈強なパートナーに寄り添った。街の、彼の平穏までもをたやすく奪いながら。それにしても魅力的な、奔放でみずみずしい全身の肢体へと視線が吸い寄せられるのを感じる 今ここに、男と男の戦いが勃発する。大事な街の日常を、そして彼女までもを取り戻すための。そうしなければならない。これはそういう物語なんだよ。闇の中から削り出した光こそが真の光だってずっと思ってたんだが多喜二と被ってた。蟹工船ならぬ蟹光線じゃないか。ピャー。いいぞ、守りたいものを守るためにやっていこうな ■「さながら元素のように僕らは出会った」 四番目の章作品■ ボーイミーツガールってなーに、それ何かのさながらじゃない。どんっ。決まった。これはそういう物語なんだよな。いうの早くない、なくなくない、いいよねボーイミーツガールって。迫り来るギャラクシーレギオンの艦隊。迎え撃つは辺境惑星連合と惑星アディオス。胸が踊りまくりんぐだよな。力と力、戦いは世の習いとはいえ そんな風に元素のように出会った人たちが彼らの運命を変えていけるとしたら、これほどのスペクタクルもなくなくないってね。さもありなん、世界は思いのままに定まるんだから。我思うゆえに我あ・リー、銀河を股にかけるギャラまたヒロインのお通りだい。スぺオペってなーに、すっぺーおっぺーかな。いやスペースオペラだろ ■「割られよ、凍てついた王冠よ」 五番目の章作品■ ずっと思ってたことがあって。どうした唐突に。誰かが心から流したひと滴の悲しい涙のほうが。うんうん。国や、歴史なんかより。それで。何倍も重たいんじゃないかって。なるほどバサラじゃねーの。大義と実存との板ばさみじゃねーの。支配者階層と弱者大衆との対峙じゃねーの。ユートピアか、はたまた旧主的な価値観なのか 幸せのかたちがひとつじゃないとされる時代、本当の幸せを得ることができるのかあえて誰もが考え始める。そのことは必須であり嘲笑の対象じゃないんだ。これまでのようにはいかない。これはそういう物語なんだよ。YOYO、めっちゃ高く掲げるぜ王冠、凍てついてんじゃねえ俺に倣えよ、革命譚だぜちぇけらーすきだねラップ ■「降霊術師の街」 六番目の章作品■ 影の導師。そんな風に呼ばれながら。太陽の失われた街で。死者の魂の霧に包まれた世界で。カタストロフィからの脱却を目論む。街の人たちに慕われる魅惑の肢体の美女に思慕を抱きながら。研究は捗らず、思いを告げるも彼女には驚きをもって迎えられ。そういうことってあるよね。だが彼はただひたすらに思いを遂げようとする 思いのままに世界は定まるものだから。思慕れー、シボレー、なんつて。ぶおん。思いの強さこそが力になるのだから。たとえ影と呼ばれようとも。ただひたすらに前を向き、歩き続けることこそがね。青年よ美女を抱け。どんっ。直接的だねえすきだよそういうの。そういう物語なんだよこれは。ひたむきさを笑うなひたむきであれ ■「耳と尻尾の狭間にて」 七番目の章作品■ 言葉の繋がりが物語を生み出す。それはもう、日々において、津々浦々に。誰もがいとも簡単に。思い願い希ったなら奏でよう。歌うように。いいたいことがあるなら述べりゃいいじゃない。ノベルだけにね。定型句。さながら瓶詰めにされたメッセージのように。誰かに手に取られるのを待っている。読まれるのを待っている。的な これはそういう物語なんだよ。ついのべとか140文字小説とか呼ばれてて、いにしえから存在する短歌や俳句のような系譜ともいえる。思いのままにリズミカルに物語っていこうな。即興、特許、許可、特にいらない。やりたいだけやればいいぞ。楽しみ方は人それぞれ多様多彩まである。お気軽にお試しあれ。いいよねそういうの ■「100万ポイントの純情」 八番目の章作品■ 青年がふと立ち寄った、美女たちが迎えてくれるお洒落なメイドバーの壁に燦然と掲載された「くすぐり権」の文字。そういうのもあるのか。ポイントを貯めるため通い詰める日々。服飾の学業もアパレルのバイトも頑張りながら。ひときわ彼の脳裏にあったのは、意中のかわいい店員の女の子を思いっきりくすぐりまくることだった 人生は長いからね。若いころの努力は買ってでもしろなんてよくいうけど。実際本当だと思う。何年経ってもあのころはああだったなって思い出す。ぶっちゃけ思ってたほど大きく変わってなんかいない。同じだから人間は。それでも何かが少しずつでも変わっていくならいいんじゃね。これはそういう物語なんだよ。やっていこうな ■「そして、涙は海になった」略称:ティアシー 九番目の章作品■ 大事な人たちを、ただそれだけでもいい、守れやしないだろうか。世界に渦巻く陰謀、大地を揺るがす衝突、愛するものを守ろうと対峙する戦士たちの切なる願い。すべてがそこにあり、古典的な思想のようでいて、実際には何もかもが刹那の泡沫で。さりとて、それこそがまさしくも、悠久の旅路へと繋がる日々のフラクタルだった ありのままに真理を探求し、今、ここに結実する物語とは。あっティムっちゃんどうかなこれ、面白そうじゃなーい、お楽しみにね。目を覆いたくなるような陰謀は果たして神の意志なのか、はたまたサタンの魔術か、興味深いねえティムっちゃん。ふーん、お前はさあ、エリィを守ることだけを考えてりゃいいんじゃねーの。確かに
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      ベッセウ「筋道は順序通りである必要は無い。例えば書物の巻が全て揃ってなかろうと、途切れた箇所からでもまず目を通してみせよ。そこにトキめきあるのなら、集めたくなるものであろう、探したくなるものであろう。点と点が繋がるという言葉が示すように、探し求めるその品に大きさなど関係ない。点はやがて収束する円環を巡る巡って輝きを放つ。それが宝である」 ※注意事項 ・設定、長文を伴う文章が多かったり、解り辛い箇所があります。 ・この作品はメタ要素、超展開を含みます。 ・Aaその他欄より、設定資料のリンクONを推奨します。 ・キャラクターとして製作者が登場しますが、実在するmrR(maruR)本人でない事を記載させていただきます。 ・途中、筆者の意図以上に痛ましい表現描写がある恐れがあります。苦手な方はご注意ください。 ・疲労を感じましたら、読み飛ばしたり、休憩をとることをお勧めします。 ・挿絵等随時追加されるかもしれません。 ・無断転載を禁止させていただきます。
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