概要
1985年3月17日から同年9月16日までの184日間にかけて筑波研究学園都市(当時の茨城県筑波郡谷田部町。現在のつくば市御幸が丘)を会場として行われた国際博覧会で、正式名称は国際科学技術博覧会。通称は科学万博、つくば博、つくば'85、EXPO'85、つくばエキスポなど。マスコットはコスモ星丸。
経済が安定成長し日本の電子産業が頂点にあった1980年代中期、しかもテーマが科学、さらには国がその最先端としてテコ入れを行っていた筑波研究学園都市での開催とあって(むしろ当時は都心から見れば、まだ片田舎であった研究学園都市の箔付けのために行われた側面もあったが)国民の関心は高く、盛況であった。
総入場者数は2033万4727人で、当時の特別博覧会史上最高入場者記録となった(五年後に花の万博に更新される)。
当時の会場の様子や企画など
- SONYのジャンボトロン(大型ビジョン)、遺跡の彫刻を模した集英社パビリオンなどの人目を呼ぶ個性的なパビリオンや施設も多く、NHKが会場の様子を中継するなどメディアでも多く取り上げられ、数多くのテレビCMも作られ世界ふしぎ発見などの番組内で放映された。
- 万博期間中にはポストカプセル2001という、万博から16年後の21世紀最初の日である2001年1月1日に年賀状が届くという企画が当時の郵政省により企画された。会場内には専用ポストが用意され、以下の著名人等もこのサービスを利用していた。
- 坂本九は85年当時11歳の長女にあてて年賀状を書き、16年後に彼女のもとへ届いたことを長女本人が後年明かしている。なお坂本はこの年賀状を書いた4か月後に後述の日航機事故により帰らぬ人となった。
- 開催当時の内閣総理大臣であった中曾根康弘は2001年の総理宛の手紙を投函。なお、受け取った2001年元旦時点での総理は森喜朗だった。
- 本サービスでTV番組や雑誌あての手紙を送った一般人も存在しており、例として当時TBSで放送されたザ・ベストテン宛てのTHEALFEEへのリクエストを送った視聴者が存在し、同番組のレギュラー放送は万博から4年後の1989年に終了していたものの、2001年末に放送された同番組の復活特番にてハガキが紹介された。
舞台となった作品
サザエさん…開催期間中に磯野家が万博を訪れている。
巨獣特捜ジャスピオン…第11話の舞台として登場。
関連タグ
ひたち野うしく駅 つくば万博開催時に同じ場所にアクセス用の臨時駅の「万博中央駅」が存在した。閉幕後に廃止になったが、8年後に改めて「ひたち野うしく駅」として新規開業。
日本航空123便墜落事故…万博開催期間中に発生。事故機には本万博からの帰りの客も多数搭乗していた。