概要
『アームズラリー』とは、ファイテンション☆デパート内で放送された短編Flashアニメーション作品。1話6分、全11話。
ストーリー
地上最後の油田「ブラウ油田」の所有権をかけた長距離武装自動車レース「アームズラリー」を巡る冒険活劇。
皇国代表「チーム・ムラクモ」の無線手としてラリーに参加した少年谷中エージは、熱砂吹き荒れる大地「大陸」で暮らす人々やラリーの参加者たちと交流し、時に戦いながら夢に向かって突き進む。
登場キャラクター
ムラクモ号の無線手を務める少年。特技は機械いじり。
もともとはシャチョーの自動車工場に出入りしていたが、勝手にいじって壊してはシャチョーに怒られていた様子。
シャチョーの野望に巻き込まれる形でラリーに参加することになったが、当人は「誘われたときにすごいワクワクした」と大冒険に胸を躍らせている。
ムラクモ号の車長兼砲撃手。下町で自動車工場を経営しており通称は「シャチョー」。
国防軍の退役軍人で最終階級は中尉。元上官の推薦でアームズラリーに参加することになった。
好物はラムネ。
ムラクモ号の操縦手で20歳。
シャチョーの工場で働いていた整備士で、エージと共に連れてこられた。
無口であまり感情を見せないが当人なりに冒険を楽しんでいる様子。
チーム・ムラクモの支援飛行船「カグヤマ号」の通信士。21歳。
幼年電信学校出身の優秀な下士官で、貧しい農家生まれの苦労人。
演じた佐土原かおりは本作が初のテレビアニメだった。
チーム・ムラクモの監督を務める国防軍の大尉で通称「カントク」。
現役時代のシャチョーとは名コンビだったがシャチョー曰く「カントクについてたら命がいくつあっても足りない」。
そのシャチョーが「ピンチになると燃える」と称するほどのスリルを楽しむ性格で、監督としての任務は少々退屈である様子。
好物は甘酒。
FROGMANが自身の監督作品以外で出演した珍しい役である。
カグヤマ号の乗員二人組。カントクの部下のモブコンビ。
小柄の方が前方機関銃手の田子浦伍長、大柄の方が操縦手の鴨鳥軍曹。田子浦は画面に映る場面がほとんどない。
二人とも三色団子が好物。
- シュマリ(張本・マサオ・ペカルスキー)(CV:須賀裕太)
アイヌモシリ民主共和国代表「チーム・フレ・イメラ」のリーダー。
共和国の指導者大元帥同志の長男で、「シュマリ」の名は当人曰く尊称。
共和国では将官待遇で「閣下」とまで呼ばれているが、20歳でありながら極端に幼稚な性格からついたあだ名は「バ閣下」。
好物はメロンソーダ。
シャチョーの良き妻で従業員たちにとっても母親的存在。シャチョーの自動車工場は4人で切り盛りしていた様子。
ある年の瀬に起こった害獣駆除機「ウシガエル」の暴走事故に巻き込まれて他界した。
シュマリと共にフレ・イメラ号に乗り込む共和国軍の上尉。劇中ではもっぱら「(シュマリの)家来」と呼ばれており本放送のエンドクレジットでも「家来」表記だった。
川口が操縦手、滝沢が砲撃手。滝沢は出番のほとんどでフレ・イメラ号の照準器を覗いており顔が見えない。
もともとは特務機関のエリートだったが、現在はシュマリの護衛と世話係を務める苦労人。
- イワン=ゴンチャロフ(CV:神野祐希)
ロシア代表「チーム・カポニエール」所属の砲撃手。「馬鹿笑いのゴンチャロフ」の異名を持つ。
巨大な砲弾を軽々と扱う一方、妻スカヤには頭が上がらない。
- スカヤ=ゴンチャロフ(CV:川西彩子)
カポニエール号の車長にして事実上「チーム・カポニエール」のリーダー。
イワンの溺愛する妻で若いころは村でも評判の美人だった。
連合王国代表「チーム・クルセーダー」のリーダーで連合王国陸軍の大佐。
部下のバージル、アラン両少佐を引き連れて出場。
戦闘よりも行政事務を優先するが、不屈の精神も併せ持つ。
好物は紅茶で異名も「紅茶好きのスコット」。
「ファイテンション☆デパート」DVDVol.3の特典に彼のラリーを取材した記者の記録が収録されており、本土でも堅実主義者として知られていた様子。
革命軍の戦車隊長。もともとは馬賊出身で遊撃戦を展開している。
劇中で名前を呼ばれる場面はなく、本放送でのエンドクレジットは「革命軍リーダー」だった。
国府軍の要塞都市の地下街に住んでいる少女。
都市内の抗争で両親を失い、シャオ・シーに拾われて店を手伝っている。
好物は油条。
要塞都市の地下街でジャンク屋を営んでいる極めて胡散臭い商人。
英国紳士を自称している。
店には大砲から大観音像まで何でも売っている。
好物は角砂糖。店の中にはかくざ父さんらしきものまで転がっている。
要塞都市に駐留する国府軍の憲兵隊長。
小柄で甲高い声が特徴。一人称は普段は「本官」だが激情すると「オレ様」になる。
100年以上に及ぶ内戦で戦う意義を失った国府軍を象徴するかのように、私腹を肥やすことにのみ奔走する。
「チーム・フレ・イメラ」の監督を務める共和国軍上佐。大元帥家を守護する親衛隊「赤衛師団」の幹部。
大元帥からの信頼も厚いが、その実は先代大元帥の掲げた理想を強く信奉するあまりに現体制を憂い、密かにクーデターを画策していた。
ウカジの副官を務める共和国軍の中尉。
共和国労農党から隊の思想統制を目的に派遣されたが、好んでウカジに付き従うようになった。
劇中での出番のほとんどは飛行船内で無言で立っているだけで、台詞があったのは終盤の2話のみ。
放送リスト
サブタイトルは第1話と最終回を除いて映画あるいは映画主題歌のタイトルのパロディになっている。リンク先は元ネタと思われるタイトル。
話数 | 放送日 | サブタイトル |
---|---|---|
第1話 | 2007年1月15日 | 熱砂大横断 |
第2話 | 2007年1月22日 | 突破大作戦 |
第3話 | 2007年1月29日 | 叢雲夜曲 |
第4話 | 2007年2月5日 | 馬鹿が熱砂にやって来る |
第5話 | 2007年2月12日 | 大脱出 |
第6話 | 2007年2月19日 | 近すぎた橋 |
第7話 | 2007年2月26日 | 熱砂眞空地帯 |
第8話 | 2007年3月5日 | 燃ゆる要塞都市 |
第9話 | 2007年3月12日 | 続燃ゆる要塞都市 |
第10話 | 2007年3月19日 | 閣下のいちばん長い日 |
第11話 | 2007年3月26日 | 大陸行進曲 |
特別編・熱砂の記憶 アームズラリー同行写真記
『ファイテンション☆デパート』DVD本館Vol.3に収録。チーム・クルセーダーに同行した連合王国記者の取材記録。
余談
当初DLE側から提示された企画はラジコンカーを題材にしたホビーアニメだったが、塚原監督の意向によりレース以外のすべての要素が一新された。
塚原監督が提出した企画のタイトルは「熱砂大横断」であり第1話のサブタイトルに流用された。