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弥栄堂

いやさかどう

2001年に開設されたWebサイト。転じて同サイト主宰塚原重義の個人ブランド名である。
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弥栄堂とは、2001年に開設されたWebサイト。同サイト主宰(管理人)塚原重義の個人ブランド名を兼ねる。

本項では2008年から2010年まで存在していたクリエイター支援企業『株式会社弥栄堂フヰルム』も紹介する。

概要編集

2001年8月に開設。当初は実写短編作品と『ZOIDS』の二次創作イラストを公開していた。

2002年3月に3DCGアニメ『鉄路ゆかば』が完成。公開方式を模索する中で当時勃興していたAdobeFlashを使用する。

翌2003年8月に本格的にAdobeFlashを使用した短編アニメ『甲鉄戦記 戦雲の高層都市』を公開。以降は同一のレトロフューチャー調世界観によるオリジナルアニメーション『甲鉄傳紀』シリーズが同サイトの中心になっていく。

2004年末に公開された『ウシガエル』は第3回紅白FLASH合戦で大トリを務め、現在でも塚原の代表作との呼び声も高い。

この時期に前後して「甲鉄傳紀」がWebサイト名で「弥栄堂」は塚原のハンドルネームと認識されることも増え、イベントで「弥栄堂」とのみクレジットされることもあった。

その為か「弥栄堂」はWebサイト名だけでなく塚原のブランドネームとしても使用されるようになり、2006年にライブドアネトアニで公開された『ブリキ帝國』からは明確に「弥栄堂」がブランドネームとして使用されている。

2008年にブログ形式のサイトに変更された。


富士に誓う編集

初期の弥栄堂作品に用いられていたタイトルバックアニメーション。夕焼けをバックに九七式中戦車らしき戦車のシルエットが描かれた構図が特徴。

2004年4月のドメイン移行前後で「弥栄堂」のロゴの形状が異なる。

2005年公開の『春陽とわたし』からは「弥栄堂」ロゴのみの表記となり、以後の『甲鉄傳紀』シリーズ作品のリニューアルに際して過去作品も2005年に制定された円形のロゴマークに更新された。

最後まで使用されていた『オーニソプター』が2020年8月に公開を終了したことにより現行作品では見られなくなった。


使用作品

  • 鉄路ゆかば
  • 戦雲の高層都市
  • 装脚戦車の憂鬱

2004年フルヴォイス版まで。

  • オーニソプター
  • ウシガエル

初期版のみ。本作のみ静止画。


ロゴマーク編集

2005年の『通勤大戦争』完全版からは円形のロゴマークが用いられるようになった。『ブリキ帝國』、『アームズラリー』などサイト外で公開された作品にも用いられており、個人ブランドとしての「弥栄堂」のシンボルマークとして親しまれている。

2011年の『よろず骨董 山樫』以降は字体が変更されており、「塚原重義監督作品」と併記されている。

また2017年の『逢魔ヶパレヱド』からは刻印調の新しいロゴマークに変更されている。


使用作品

  • 装脚戦車の憂鬱
    • 2007年完全版から。
  • ウシガエル
    • 2006年更新版から。
  • 通勤大戦争
    • 2005年完全版から。
  • ブリキ帝國
  • カラクリ戦記 鬼ヶ島
  • アームズラリー
    • 本作のみエンドマークとして用いられていた。
  • よろず骨董 山樫
    • DVD版のタイトルバックとして使用。本作から字体変更版。
  • 端ノ向フ
  • ペスカドヲル
  • 女生徒
  • ミ號一三七二計画
  • 逢魔ヶパレヱド
    • 本作から刻印調ロゴマーク。
  • 押絵ト旅スル男
  • クラユカバ
  • クラメルカガリ
    • 最終予告編のみ。

主な作品編集

鉄路ゆかば編集

2002年に制作された3DCGアニメ。山奥の廃坑に立てこもる過激派武装勢力を殲滅するためにはぐれ者将校たちが装甲列車で突入する。

現在は『甲鉄傳紀』シリーズに組み込まれている。

甲鉄傳紀編集

2003年から2005年まで制作されたフラッシュアニメ石油が枯渇した並行世界の近未来の日本によく似た国を舞台にした作品。

FLASH黄金時代の一翼を担った。

ブリキ帝國編集

2006年にライブドアネトアニで公開。第一次大戦期のような架空の大陸「メタラシア大陸」の戦争を描く。

カラクリ戦記 鬼ヶ島編集

2006年にGyaOで公開。メタラシア大陸東部に位置する島国「コハーン」の内戦で暗躍する鬼を退治するべく立ち上がった式神使いを描く。

アームズラリー編集

2007年『ファイテンション☆デパート』で放送。地上最後の油田の所有権をめぐって繰り広げられる装甲自動車レース「アームズラリー」を描く。

よろず骨董 山樫編集

2011年『アニたま』で放送。レンガ造りの高架下にある骨董商「山樫」の店主と客の丁々発止を描く。

端ノ向フ編集

2012年に制作された自主制作アニメ。大帝都東端に位置する貧民窟の奥地に迷い込んだ女性新聞記者を描く。

ペスカドヲル編集

2013年制作。アカツキチョータとの合作で夜空の下で釣りをするロボットを描く幻想的な作品。

女生徒編集

2014年制作。青森県立美術館静岡県立美術館島根県立石見美術館の合同実施企画展「美少女の美術史」の展示品として制作された。

太宰治の同名小説のアニメ化である。

ミ號一三七二計画編集

2014年から2015年までに各地のイベントで断片的に公開されていた特報映像。後述の『クラユカバ』の断片と思われる。

逢魔ヶパレヱド編集

2017年制作。日暮れと共に街にやって来る異形の妖怪行列を描く。

押絵ト旅スル男編集

2018年制作。青森県立美術館、静岡県立美術館、島根県立石見美術館の合同実施企画展「めがねと旅する美術展」の展示品として制作された。

江戸川乱歩の「押絵と旅する男」のアニメ化である。

クラユカバ編集

2024年公開。集団失踪の謎を追う青年探偵が地下世界に迷い込み、謎の装甲列車と出会う。

クラメルカガリ編集

2024年公開。炭鉱街の片隅で地図屋を営む少女が街を揺るがす巨大な陰謀に挑む。


株式会社弥栄堂フヰルム編集

2008年2月に設立されたクリエイター支援企業。

元々は『アームズラリー』に続く長編アニメーション企画『ダ號計画(仮称)』のために設立された。

かくざ父さん』などで知られるすなふえを基幹クリエイターとして起用し、『海底ミカンの皮マイル』、『うんこさん』などの作品を制作。塚原はNHK総合で放送されていた『星新一ショートショート』の『うるさい相手』を手掛けたが、とうとう『ダ號計画(仮称)』は実現に至らないまま2010年6月に社名を「勝鬨スタジオ」へと改めた。「勝鬨スタジオ」の公式サイトには当初から塚原の名前はなく社名変更に前後して退社したものと思われる。

企業名としては既に存在していないが、まれに「弥栄堂」と混同されて塚原の個人ブランド名として呼称されることがある。


関連イラスト編集

東京ラプソディ

『ウシガエル』公開十周年


関連タグ編集

甲鉄傳紀 アームズラリー フラッシュアニメ

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