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馬鹿が戦車でやって来る

ばかがたんくでやってくる

松竹製作・クレイジーキャッツのハナ肇主演のコメディ映画。山田洋次監督作『馬鹿シリーズ』第三弾。
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概要編集

1964年公開。

團伊玖磨の小説『日向村物語』が原作で、音楽も團が担当している。

『馬鹿まるだし』『いい加減馬鹿』に続く監督・山田洋次、主演・クレイジーキャッツハナ肇の『馬鹿シリーズ』第三弾。


あらすじ編集

昔々、日永村のはずれに少年戦車兵上がりの乱暴者、サブがいた。サブは耳が遠い母のとみ、頭が悪い弟の兵六と3人で暮らしていた。

村中の嫌われ者であるサブ一家だったが、村一の長者、仁右衛門の娘・紀子だけは味方してくれた。

ある日、紀子が全快祝いの日、サブは仁右衛門から追い出されたことで暴れ回り、警察に送られる。サブがいない間に村会議員の市之進は、とみを騙してサブの土地を巻き上げてしまった。警察から帰って来たサブは怒り狂い、隠し持っていた戦車「愛國87号」を持ち出し、村で大暴れを始めてしまい…


スタッフ編集

監督・脚本:山田洋次

原案:團伊玖磨

製作:脇田茂

音楽:團伊玖磨(東宝

キャスト編集

サブ:ハナ肇

紀子:岩下志麻

兵六:犬塚弘

郵便配達夫:小沢昭一

仁右衛門:花沢徳衛

とみ:飯田蝶子

赤八:田武謙三

市之進:菅井一郎

釣り人:松村達雄(東宝)

百田巡査:穂積隆信

床屋の親爺:渡辺篤

かね:武智豊子

たね:小桜京子

茂十:天草四郎

九作:常田富士男

医師・新吾:高橋幸治

船頭:東野英治郎

若い男:谷啓

『愛國87号』編集

愛国87号(馬鹿が戦車でやって来る)

本作に登場する架空の戦車。車体の側面に「愛國八十七号」と書かれているのが名前の由来。

新潟県の大原鉄工所が1951年に試作した雪上車「吹雪号」を改造した車両で、幅の広い履帯が特徴的。

砲塔は九七式中戦車、車体前部は九四式軽装甲車、車体後部は八九式中戦車と帝國陸軍の戦車の特徴を組み合わせたような外観をしている。

原型車はフロントエンジンだったため車体を前後逆に造形し、劇中では常にバックして走っている。後方に向けられているマフラーは張りぼてであり、劇中でも動き出す際に前方に排気を吹きだしているのが確認できる。

当初は陸上自衛隊武器学校に保存されている三式中戦車を稼働させるという構想もあったが当時の武器学校長との折り合いがつかず断念したと言われている。

1971年公開「戦争と人間」第二部で一部パーツが欠損した状態で登場したのを最後に行方不明になっていたが、実は「戦国自衛隊」の61式戦車と同じ業者に保管されており、2015年に株式会社カマドが購入。レストアを試みている模様である。


類似した出来事編集

2004年6月にアメリカ合衆国コロラド州グランビー町で起きたキルドーザー事件が「馬鹿が戦車でやってくる」の様にある住人が町への怒りが頂点に達して、改造ブルドーザーで町を破壊しまくった事件だった。

その末路は犯人自らがブルドーザー内で自害するというあまりにも無情で後味の悪いものだった。


関連項目編集

松竹 クレイジーキャッツ ハナ肇 山田洋次

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