概要
マクロスシリーズに登場する異星人の巨人種族。
遙か大昔に栄えた「プロトカルチャー」が自分たちの代わりに戦闘行為を行わせるべく、遺伝子操作により造り出した戦闘用バイオノイドである。
TV版では「監察軍」と呼ばれる謎の勢力と既に交戦状態にあったが、『超時空要塞マクロス~愛・おぼえていますか』では、男性だけで構成されていて、女性だけで構成されている「メルトランディ」と対立している。
基本的に「メルトランディ」と分けるのは『愛・おぼえてますか』だけで、マクロスシリーズでは男女区別なく「ゼントラーディ(ゼントラン)」と呼ぶ。
特徴
「巨人種族」の名に違わず、人間を遥かに凌ぐ巨躯を持った種族。
戦闘のためだけに生み出された存在であり、強靭な肉体と頑強な生命力を誇る。
また、全ての行動や理念は軍事行動に直結しており、非戦闘的な概念や役割は一切存在せず、構成員は一人の例外なく軍人である。このため民間人(=戦争をしない人間)という概念を理解できず、捕虜からその存在を知ったときはその実在を疑ったほどであった。
戦うことが全てのため、「造る、修理する、整備する」ということは自分たちでは一切出来ず、戦闘による被弾や経年劣化により使えなくなった兵器は即座に廃棄され、新品と交換される。
物量と火力に任せた正攻法を得意とすると同時に基本戦術としており、機械的思考に寄った作戦行動を取るためか不測の事態や搦め手には後手に周りがち。
しかし、単なる戦闘マシーンではなく、例え後手に回っても対抗策を講じて反撃を行うだけの知性は有しており、そもそも後述する圧倒的戦力数から大抵のことは力押しで片付けてしまう。
人員は全てクローニングで「製造」されており、男女の区別がありながら生殖の習慣や概念はない。
主に兵士として前線で戦う量産型の「兵士タイプ」。
身体能力の低下を招いている代わりに知能が強化された「参謀タイプ」。
高度な自己判断能力とより優れた身体能力が与えられた「指揮官タイプ」。
など、役割に応じた様々なゼントラーディ人が存在する。
地球人サイズ「マイクローン」になる事も可能であり、地球人と子供を作る事も可能である、混血児は地球人よりの見た目の変わらないものとゼントラーディよりの見た目のものがいる。
逆に地球人も巨人化が出来る。
また一度マイクローン化、巨人化したら一生そのままではなく、わりと気軽に繰り返せるのでクラン・クランのように通常時にはマイクローン、戦闘時には巨人になっているゼントラーディもいる。ただアーネスト・ジョンソンのようにトラブルで以後戻れなくなるパターンもある。
戦力
銀河中に1000を超える「基幹艦隊」が存在しており、一つの基幹艦隊は巨大な機動要塞に率いられ、600万隻以上に渡る膨大な数の戦闘艦で構成される。
『超時空要塞マクロス』において地球に来襲したボドル・ザー率いる艦隊も、それら基幹艦隊の一つに過ぎず、彼らの圧倒的かつ無尽蔵極まる戦力数が示唆されている(つまり今地球サイドに属している面々の方が「はぐれゼントラーディ」と言えるレベル)。
一方で先述の特徴から自分たちで兵器を製造する、修理する、整備すると言ったことが出来ないためか、兵器の消耗率は極めて高い。
しかし、それでも尚兵器の流通を滞らせることなく供給し続けられるだけの極めて大規模な生産プラントを保有しており、そこから常に新品の兵器を途切れることなく取り入れ続けている。
また、それ故に保有兵器は総じてほとんどが耐久性や耐用年数を重視した堅牢な設計となっており、ベテラン艦の中には就役から10数万年周期が経過しているものすらある。
ただし、中にはグラージのように専用の生産プラントが破壊されたことから増産不可能となり、ゼントラーディ全軍を通して貴重品となる兵器も存在する。
主な保有メカニック
リガード
一般兵士用の戦闘ポッド。
ゼントラーディで最もポピュラーな主力兵器。
宇宙空間ではバルキリーと渡り合えるほどの機動性を誇るが、重力下では空が飛べないためいささか不利となる。
兵器としての信頼性は高いもののコクピット内の居住性は劣悪であり、その面に関しての兵士たちの評判はすこぶる悪い。
グラージ
主に部隊長やエースパイロットに優先配備されているリガードの上位機種。
性能もリガードより優れており、地上でもバルキリーと渡り合えるほどの高い推力を誇る。
また、リガードで問題だった居住性の劣悪さも大分改善されている。
本来はリガードの後継機として位置付けられた兵器で、かつては主力兵器の一つとして、一般兵に至るまで広く運用されていた。
しかし、監察軍に専用の生産プラントを破壊されたことから生産が不可能となり、損耗の結果超希少兵器となってしまった。
ヌージャデル・ガー
リガードやグラージなどの戦闘ポッドのように「乗り込む兵器」ではなく、「身体に装着するパワードスーツ」的位置付けの兵器。
歩兵を歩兵のまま兵器並みの戦闘力を付加することを目的に開発されたものであり、パワードスーツ故に反応速度や運動性は戦闘ポッドの比ではなく、多数の固定武装により高い火力を発揮、更に両手で歩兵用の火器も保持出来ることから、汎用性、柔軟性も非常に高い。主にゼントラーディの男性兵士用として運用された。
しかし、製造数は少なく、エースパイロットや部隊長への優先配備に留まっている。結果、必然的にエリート兵士の証となっている。
クァドラン・ロー
ヌージャデル・ガー同様、パワードスーツ的位置づけの高性能兵器。
火力重視のヌージャデル・ガーに対し、こちらは機動性を重視したもの。
耐G能力に優れた体質を持つ女性兵士用として運用されており、ミリア・ファリーナの乗機ともなっている。
数あるゼントラーディの兵器の中でも優秀な総合性能を持つ機体であったことから、戦後は統合軍に接収され、帰化ゼントラーディ人に好んで使われた他、純統合軍製の後継機なども開発されている。
劇場版『愛・おぼえていますか』においては、メルトランディの所有兵器となっており、一般兵士用の量産型クァドラン・ノナも登場している。
ノプティ・バガニス
4000m級の超大型戦艦。主に分艦隊の旗艦として運用される。
作中ではブリタイ艦隊旗艦の「ブリタイ艦」として登場。
ゼントラーディの艦隊を構成する戦闘艦としては、作中確認された中で最大の大きさと最強の攻撃力を持つ。
また、一条輝らがゼントラーディ側に拉致された際、脱出時の戦闘舞台ともなった場所である。
ゼントラーディの血を持つ者たち
純血
- ボドルザー(TV版マクロス、劇場版)
- ブリタイ・クリダニク(TV版、劇場版)
- ラプラミズ(TV版、劇場版)
- エキセドル・フォルモ(TV版、劇場版、マクロス7)
- カムジン・クラヴシェラ(TV版、劇場版)
- ミリア・ファリーナ・ジーナス(TV版、劇場版、マクロス7) 史上初の星間結婚を果たす
- ビヒーダ・フィーズ(マクロス7)
- クラン・クラン(マクロスF)
- アイシャ・ブランシェット(マクロス30)
ハーフ
- コミリア・マリア・ジーナス(TV版、マクロスVF-X2) ミリアの長女で史上初のハーフ。
- ガルド・ゴア・ボーマン(マクロスプラス)
- ミレーヌ・ジーナス(マクロス7) ミリアの七女
- エミリア・ジーナス(劇場版マクロス7) ミリアの五女
- アーネスト・ジョンソン(マクロスΔ)
クォーター
- シルビー・ジーナ(マクロスII)
- ランカ・リー(マクロスF)
- ホシムラ・ユイ(マクロスアルティメットフロンティア、マクロストライアングルフロンティア)
- ミラージュ・ファリーナ・ジーナス(マクロスΔ) ミリアの孫(六女ミランダの娘)
- イアン・クロムウェル(絶対LIVE!!!!!!)