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マクロスΔ

まくろすでるた

『マクロスΔ』とは、河森正治・スタジオぬえ原作の日本のアニメーション作品である。
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概要編集

超時空要塞マクロス』から続く「マクロスシリーズ」第7作。

前作『マクロスF』がシリーズの中心的要素をまとめた作風だったのに対して本作では『マクロスプラス』と『マクロス7』の要素を掛けあわせた独特な作風が特徴。

タイトルのΔ(デルタ)は、「」「戦闘」「三角関係」というマクロスシリーズの3つの要素を忘れないよう敢えて付けられた物である。

世界観は『F』から8年後を舞台としているが、移民船の都市ユニットを舞台としてきた既存のテレビシリーズとは異なり、本作では可変戦闘機を自由に飛ばす目的で最初から移民が完了している「惑星ラグナ」を主な舞台とする。

また、本作では「ケイオス」と「空中騎士団」という、二つの勢力の衝突が描かれるが、キャラクターデザインを勢力によって変更するという試験的な試みも行われている。


2016年4月から9月まで全26話が放送された。

2018年2月9日にはシナリオを再構築した『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』、2021年10月8日には完全新作『劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!』が公開された。


2015年12月31日に本編第1話を含めた先行特番の放送を行ったTOKYO MX及びこれまでのマクロスシリーズ3作全て放送したMBSに加え、BS11、更にはテレビ東京系列3局において放送。また、dアニメストアでも配信された。


また、第1話の放送に先駆けて、劇場版マクロスF『イツワリノウタヒメ』・『サヨナラノツバサ』がTOKYO MXにおいて放送された。

本編第1話の先行特番で放送されたバージョンは「先取りエディション」としてバンダイチャンネル及びマクロスポータルサイトで配信、dアニメストアでも2016年1月7日に配信された。


3か月遅れだが、tvkでも7月3日から放送開始。以降、毎週日曜深夜24時に放送された。


2016年8月30日には一迅社から、1冊丸ごと本作を特集したムック本『マクロスFebri』が発売された。

DVDBDは全9巻。


2017年17年中旬スーパーロボット大戦X-Ωで第7回第三次参戦作品のひとつに決定される。


あらすじ編集

西暦2067年、人間が我を失い凶暴化する奇病「ヴァールシンドローム」が猛威を振るう銀河辺境の地。


対抗手段として結成された戦術音楽ユニット「ワルキューレ」

は、「ヴァールシンドローム」の症状を歌で鎮めるため、星々を駆けめぐり、ライブ活動を展開していた。


一方、時を同じくして、空中騎士団と呼ばれる「風の王国」のバルキリー部隊が動き始め―。


プロトカルチャーの遺産の謎が絡み合い、星系を超える熱きチームワークと恋の物語が幕をあげる。

(公式サイトより)


登場人物編集

戦術音楽ユニット・ワルキューレ編集

フレイア・ヴィオン(CV:鈴木みのり

本作のヒロインの一人。戦術音楽ユニット『ワルキューレ』に憧れる少女。


美雲・ギンヌメール(CV:小清水亜美

ボーカル担当。ヴァールシンドロームを沈静化する歌声を持つ謎多き少女。


カナメ・バッカニア(CV:安野希世乃

元アイドルの経歴を持つワルキューレのリーダー


マキナ・中島(CV:西田望見

ワルキューレメンバー。ケイオスのメカニックも担当する。


レイナ・プラウラー(CV:東山奈央

感情起伏が少ないハッカー。マキナとは仲が良く同棲している。


ケイオス編集

ハヤテ・インメルマン(CV:内田雄馬

本作の主人公。職や住処を次々に変えてきた根無し草の少年。才能を見出したアーネストの誘いでΔ小隊へ。


ミラージュ・ファリーナ・ジーナス(CV:瀬戸麻沙美

本作のヒロインの一人。戦術音楽ユニット「ワルキューレ」の護衛を任されるΔ小隊の紅一点。マクシミリアン・ジーナスの孫娘。


アラド・メルダース(CV:森川智之

Δ小隊隊長。自らメンバーのスカウトも行っているが、何れも才能に恵まれるものの曲者ばかり。


チャック・マスタング(CV:川田紳司

Δ小隊のムードメーカー。惑星ラグナ出身のラグナ人。平時は家族と共に「裸喰娘々」を切り盛りしている。


メッサー・イーレフェルト(CV:内山昂輝

Δ小隊のエース。死神のパーソナルマークが描かれたVF-31Fを乗機とする。


アーネスト・ジョンソン(CV:石塚運昇

ケイオス・ラグナ支部マクロス・エリシオンの艦長。ゼントラーディと地球人のハーフ。


ベス・マスカット(CV:沢井美優

マクロス・エリシオンのオペレーター。紫の髪と眼鏡姿が特徴的な女性。


ミズキ・ユーリ(CV:金魚わかな

マクロス・エリシオンのオペレーター。頭に乗ってるクラゲ型の髪飾りが特徴の女性。


ニナ・オブライエン(CV:辻美優

マクロス・エリシオンのオペレーター。眼鏡をかけた赤毛の女性。


ガイ・ギルグッド(CV:佐々木義人

マクロス・エリシオンの整備士。金色のメッシュが特徴のちょび髭の男性。


ハリー・タカスギ(CV:木村良平

マクロス・エリシオンの整備士。ニット帽が特徴の若い男性。


ウィンダミア王国編集

ハインツ・ネーリッヒ・ウィンダミア(CV:寺崎裕香

ウィンダミア王国を治める王族の一人。空中騎士団のエース、キースの異母弟。


グラミア・ネーリッヒ・ウィンダミア(CV:てらそままさき

ウィンダミア王国国王。ハインツ、キースの父。


ロイド・ブレーム(CV:石川界人

ウィンダミア王国宰相。眼鏡に強い拘りを持つ。


空中騎士団編集

キース・エアロ・ウィンダミア(CV:木村良平

白騎士の異名を持つ孤高のエースパイロット。国王の庶子。


テオ・ユッシラ(CV:峰岸佳

ザオの双子の兄。商家の出身。


ザオ・ユッシラ(CV:峰岸佳)

テオの双子の弟。兄に比べ好戦的な性格の持ち主。


ボーグ・コンファールト(CV:KENN

部隊の最年少。5人の姉の下に生まれた末っ子。


ヘルマン・クロース(CV:遠藤大智

ボーグの訓練生時代の教官。彼からは「マスター」と呼ばれている。


カシム・エーベルハルト(CV:拝真之介

部隊メンバーの一人。厳つい顔が特徴。


イプシロン財団編集

ベルガー・ストーン(CV:藤原啓治小形満

ウィンダミア王国、マクロス・エリシオン双方に装備や技術を提供するイプシロン財団の一員。

「歌」は「究極の兵器」ではないかとの仮説をもち、『ワルキューレ』に衝撃を与える。


新統合軍編集

アルベルト・ララサーバル(CV:大隈健太

新統合軍ヴォルドール航空団のエースパイロット。階級は大尉。ヴォルドール人。


ラウリ・マラン(CV:関口英司

新統合軍参謀局二部所属。少佐。目的の為なら友軍の犠牲も厭わない人物。


ロバート・キノ(CV:千葉一伸

新統合軍のパイロット。階級は少佐。


ライト・インメルマン

ハヤテの父。当時は新統合軍のパイロット。故人。

家族に所在を知らせず各地を転戦しており、値打の分からないものを収集する癖を持つ。


登場メカニック編集

ケイオス/新統合軍編集

VF-31

VF-171

VF-1EX


グラージ

リガード

クァドラン・レア


マクロス・エリシオン

グァンタナモ級宇宙空母

ウラガ級護衛宇宙空母

ノーザンプトン級ステルスフリゲート

ステルスクルーザー宇宙巡洋艦

スヴァール・サラン


ウィンダミア王国編集

Sv-262

Sv-154

シグル・バレンス

ウィンダミア航空戦艦

ウィンダミア砲艦

ウィンダミアミサイル艦


専門用語編集

  • ヴァールシンドローム

発症すると自我を喪失し、破壊衝動に突き動かされた暴徒となる謎の奇病。予防・鎮圧にはワルキューレによる生体フォールド波を伴った生の歌声が必須となる。

人体の細胞に寄生するフォールド細菌が、「セイズノール」と呼ばれる物質の作用により増殖する事で発症する。

ウィンダミア王国はこの奇病を研究し、高濃度セイズノールの精製法と発症者のコントロール方法を確立。統合政府に宣戦布告すると共にその戦略の中心に据えられた。


  • ケイオス

戦術音楽ユニット「ワルキューレ」を有し、ヴァール感染者の鎮圧を主任務とする民間企業複合体。

詳細はケイオスを参照。


  • ワルキューレ

ヴァールシンドローム治療を模索する目的で結成された戦術音楽ユニット。

詳細はワルキューレの項目を参照。


  • Δ小隊

ワルキューレの護衛を担うケイオス所属の可変戦闘機部隊。

詳細はΔ小隊を参照。


  • ウィンダミア王国

ブリージンガル球状星団の惑星ウィンダミアを主星とする王政国家。風の王国とも呼ばれる。

詳細はウィンダミア王国を参照。


  • 空中騎士団

Sv-262ドラケンⅢを主力としたウィンダミア王国の精鋭部隊。

詳細は空中騎士団の項目を参照。


  • イプシロン財団

ウィンダミア王国に装備・技術の提供を行う一団。

ブリージンガル球状星団に点在するプロトカルチャー遺跡の解析も行っている。


  • 惑星ラグナ

銀河辺境域ブリージンガル球状星団に位置する惑星。豊かな海産資源に恵まれた海の惑星。

首都である港湾都市バレッタシティにはケイオスのラグナ支部であるマクロス・エリシオンが直立している。

海の神を称える「クラゲ祭り」や死者の魂を海へと返す「クラゲ送り」など、海とクラゲに関する信仰や行事で有名。

バレッタシティの飲食店「裸喰娘々(らぐにゃんにゃん)」はラグナ支部の男子寮も兼ねており、Δ小隊のチャック・マスタングとその家族が切り盛りしている。


  • 惑星ウィンダミア

惑星ラグナから800光年離れた場所に位置するウィンダミア王国の主星。

周囲宙域をフォールド断層に囲まれている為、安易に渡航出来ないが、その一方でウィンダミア・アップルなどの産出が行われている。

地表には西暦2052年のウィンダミア独立戦争で用いられた次元兵器の爪痕が残っている。


  • 地球外人類

地球外惑星に現住し、地球と外交を結ぶ異星人。同様のケースとして惑星ゾラのゾラ人などが確認されている。

プロトカルチャーによる遺伝子操作によってその星の原生生物から生み出された為、外見は地球人類に似通っているが、生態や文化などで差異を見る事が出来る。


  • ウィンダミア人

ウィンダミア星を母星とする地球外人類。頭に「ルン」と呼ばれる触角状の器官を持ち、感情に合わせて起伏・発光する他、ルンを介してフォールド波を読み取り、周辺の気配を探る事も出来る。

その性質上ルンから感情を読み解かれる事も多く、これを凝視されたり、触られたりする事を嫌う。また、みだりに光らせる事は恥ずべき事とされる。

身体能力に優れる種族であるがその反面寿命が短く、平均寿命は30年前後。身体の速度成長は20代までは地球人と変わり無いが、それ以降急激に身体が衰えていく。その為身体能力で劣りながらもウィンダミア人と比較して長寿な他星人類に複雑な感情を抱く者も多い。

また、他種族と比較して早婚の傾向が強く、十代半ばで家庭を築くのが常識となっている。


  • ラグナ人

ラグナ星を母星とする地球外人類。海の多いラグナ星の環境に適応し、水中での生活能力を持つ種族であり、浅黒い肌や天然パーマ気味の頭髪の他、エラや水かきなど水生生物としての特徴も持ち合わせる。


伏線編集

これまでに放映・公開されたマクロスシリーズ7作品すべてが歴史的につながりをもち、シリーズを通じた3つの大きな伏線が設定され、本作品第19話までに明らかにされた。

  • 謎の人物・レディMの暗躍…セリフのうちにこの人物の名前は出るが、作品に姿を見せることはなかった(行方不明になった早瀬「未」沙リン・「ミ」ンメイではないかとの仮説を述べるファンはいたが・・)。
  • 美雲・ギンヌメール出生の秘密…美雲のクローンと思われるシルエットが想像のなかで多数現れたことがある。
  • 「歌は究極の兵器ではないか」という仮説…ワルキューレ候補生はメンバーに選ばれるため軍事訓練を受けており準軍属ともなっている。他作品でも軍とのつながりが強く「歌」が軍事作戦の一旦に重要視されている事実は否定できない。

これらの大きな伏線はテレビシリーズでは解消されなかったものの、劇場版二作目にてそれぞれに一つの答えを出している。


コミカライズ編集

2017年現在、4作品が講談社一迅社の月刊誌でコミカライズ化されている。


「マクロスE(エクストラ)」編集

マガジンSPECIALにて2016年6号から2017年2号まで全9話が連載された、本編の5年前を描いた外伝。

作中の時間軸は『マクロスF』(2059年)の3年後で、本作(2067年)の5年前にあたる2062年であり、『F』と『Δ』を繋ぐ物語となっている。

因みに『F』どころか『7』の登場人物まで登場していたりする。

作画担当は一文字蛍。全2巻。


「黒き翼の白騎士」編集

コミックZERO-SUMにて2016年6月号より連載された空中騎士団・キース視点から描いたサイドストーリー。

作画担当は藤小豆。全2巻。


「銀河を導く歌姫」編集

月刊ComicREX2016年6月号より連載された本編1クール目をフレイア視点で描いた作品。

作画担当は満月シオン。全3巻。


「マクロスΔ」編集

センシティブな作品

月刊少年シリウスにて2016年6月号より連載された本編のコミカライズ。

作画はタツヲ。全4巻。


ノベライズ編集

『マクロスF』のノベライズ版や小説『マクロス・ザ・ライド』、ゲーム『マクロス30 銀河を繋ぐ歌声』のシナリオを手掛け、本作でも脚本を務めた小太刀右京がノベライズ版も担当。

講談社ラノベ文庫から発売されている。既刊は2017年現在、2巻。

  • アル・シャハルの少女
  • ウィンダミア空中騎士団

ゲーム編集

「マクロスΔスクランブル」編集

バンダイナムコエンターテインメントより2016年10月20日に発売された。

ジャンルはフライト・アクション・シューティング

対応機種は、『マクロス』ゲーム初のPS Vita

開発は、『マクロス30 銀河を繋ぐ歌声』を手掛けたアートディンク

通常版の他に「ルンがピカッと光ったら」「破滅の純情」など30曲の楽曲を追加した期間限定生産版「ルンピカ♪サウンドエディション」も同時発売された。

TV本編のキャラクターに加え、ゲーム版オリジナルキャラクターとして、名前が変更可能な主人公がケイオス、ウィンダミアに2名ずつ、オペレーターが1名ずつ計6名と、ゲスト参戦キャラクターとして、シリーズ歴代の主人公やヒロインが登場する。


関連動画編集

関連項目編集

外部リンク編集

wikipedia

『マクロスΔスクランブル』公式サイト

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