概要
地球統合軍の特殊作戦機であるVF-17ナイトメアをベースに、一般パイロット用に生産性を向上させた再設計機。ペットネームは「ナイトメアプラス」。
高性能と引き換えに操縦性・整備性に難点を残していたVF-17であったが、再設計によってそれらの問題点は解決され、一般兵にも扱える素直な操縦性を獲得する。
これまでの主力戦闘機であったVF-11や、政治的な理由で配備が遅れたVF-19、VF-22等のAVFを追い落とす形で最終的な主力量産機の座に就いた。
扱いやすく現場での評価は高く、AVF以前の性能水準としては十分な性能を有するものの、あくまで扱いやすさを優先している為機体性能はそれ程高くは無く、基本性能もVF-17と比較して若干劣る他、コスト低減によってVF-17にあったガウォーク形態時の強行モードも省略されている。しかし、操縦性は向上しており、ピンポイントバリアなどの採用による防御力の向上やアクティブステルスの採用により主翼にも武器搭載することが多くできるようになり、大気圏内での性能改善がされているなど性能が向上した点も多くあり総合性能ではVF-17を上回るとの意見もある。
VF-171が主力戦闘機として配備された事については、2050年代に無人戦闘機が普及し、有人戦闘機の性能要求が引き下げられる等の事情が重なった為と言え、戦闘に於いてはゴースト等の無人戦闘機との連携が重視されている。
しかし、バジュラと遭遇した第117次調査船団の運用した機体はこれに対して戦力にならず、船団の壊滅を招いた為にYF-24をベースとした高性能次世代機の開発が進められる事になった。
VF-17は元々特殊作戦用に高い武装拡張性を備えていたが、VF-171では第三世代型のアクティブステルスの導入によりパイロンへの武装も可能。
同時に大気圏内運用も考慮した形状変更も行われており、機首を延長すると共に上下厚を薄くすることで空力特性を改善している。結果、バトロイド形態はVF-17系列としては細身な体型となった。
バリエーション
VF-171EX
ゼネラル・ギャラクシー マクロス・フロンティア工廠とL.A.I社がVF-171を対バジュラ用に改修した機体。
メインエンジンをVF-19と同型のFF-2550Fに換装、これによるパイロットへの負担を軽減する目的でVF-25等に標準装備されているEX-ギアシステムが搭載された(型番のEXはEX-ギア搭載機を意味する)。
エネルギー転換装甲も従来の約20%増しの強度を持つSWAG/RA155EXへ変更され、装甲表面には対ビーム用気化コーティング塗装が施された結果防御性能も向上しているが、機体設計の限度からISCは搭載されておらず、VF-25への搭乗経験があるパイロットからは「間に合わせの改造を施した機体」と酷評されており、実際にVF-25との根本的な性能差は全く埋まらなかった。
フロンティア船団ではMDE弾の使用を前提とした対バジュラ用標準兵装パック、新規開発されたアーマードパック、改良型イージスパックを装備したRVF-171EXの運用が確認されている。
マクロスΔの外伝である『マクロスE』では主役機として登場しており、かなりの見せ場をもらっている。