SFのもとの意味である「サイエンス・フィクション(Science Fiction)」から作られた略称。日本ではなじみの薄い呼び名だが、海外ではよく使われている。
本来は、取り扱う内容が拡大・細分化しすぎて「 Speculative fiction(思弁創作)」と言われるまでに発展してしまった「SF」というジャンルに対し、当初のポップカルチャーとしてのSFを区別するために、SF評論家・編集者で「ビッグネームファン」としても有名だったフォレスト・J・アッカーマンが提唱したもの(といわれている)。
" Sci-Fi " であれば「Speculative fiction」と間違うことはないという理屈で、純文学や社会派路線に足をかけてしまったSFに対するアンチテーゼ的意味合いも含まれている。
つまりは「肩のこらないスペースオペラを読もうと手に取ったら、難解な哲学的小説で落ち込んでしまった」みたいな悲劇を防ぐための呼称である。
アメリカやイギリスでは(出版社によるが)SFというジャンルの進歩にはしっかりと敬意を払った上で、はっきり区別して「Sci-Fi」と表記して販売している物も多い。
海外の投稿者がSFではなく、Sci-Fiタグを使用するのも同様の理由によるものと思われる。