概要
前作『スーパーメトロイド』の発売から8年後に発表された、メトロイドシリーズの第4作目。
2002年11月15日にアメリカで先行発売、2003年2月14日に日本版が発売された。
作中のオープニングデモでは『METROID 4』と銘打っている。
尚、フュージョンの発売から14日後に『メトロイドプライム』が発売された。
『スーパーメトロイド』と繋がった続編であり、(『メトロイドドレッド』が出るまでの19年間は)シリーズでは最も未来の話であった。
難易度やアクションは初心者向けであるほか、ステージも基本的にナビゲーションシステムにより決められた一本道を行く形になるため前作ほどの自由さはなくなっている。また、装備に関しても切り替えはできなくなっている。その代わりに装備が復活した時やポーズ画面にてその装備の詳細な能力が説明されるようになった。
前作までは文章による説明があまりなかったが、本作では多く取り入られると共に、表示される文章の内容を「子供に分かりやすい内容で、文字をひらがな・カタカナを多く使用したコドモ向け」「作品のシリアスな雰囲気に合わせた大人向け」の2種類、またゲームの難易度もイージー、ノーマル、ハードの3種類から選択する事ができる。
また、エンディング後に一枚絵が登場するようになったのも本作からであり、アイテム回収率やクリアタイム、難易度などの要因で様々に分化する。一部には『マガジンZ』で連載されていた漫画版メトロイドに関連するCGが登場する。これらのイラストは入手後にオプションのギャラリーにて再度確認することができる。
おまけ要素として『メトロイドプライム』とデータ連動させると、プライムゲーム内でフュージョン版のサムスを使用することができる。
ストーリー
かつてメトロイドが生息していた惑星SR388の調査に同行したサムスだったが、そこで謎のスライム状の生命体「X」に寄生されてしまい、パワードスーツを失ってしまうだけで無く、その命も危ぶまれる状況になってしまう。
そんな彼女の命を救ったのはXに唯一耐性を持つ生命体であったメトロイドの最後の個体だったベビーメトロイドの細胞から作られたワクチンだった。かつて命を救ってくれたベビーによってもう一度、命を取り留めたサムスだったが、彼女の元にあの時共に調査をしていたBIOLOGIC宇宙生物研究所がサンプルとして回収していた「X」によって襲われたとの報告が入る。
満足に戦える状態ではないサムスだったが、あらゆるものに擬態し破壊を繰り返す危険な生命体であるXを放っておく訳にいかない連邦政府からX討伐任務を言い渡され、コンピュータの指揮官の指示の下「X」を駆除することとなる。
しかし、「X」はSR388の原生生物をはじめとする様々なクリーチャーに擬態し…、
そして、サムスにとって「最強の敵」の姿に擬態し、彼女の前に立ちふさがる・・・。
登場キャラクター
主要キャラクター
本作の主人公。最初期は装備がほぼ全てない状態であるため攻撃力も耐久力もないが、メトロイドの遺伝子を投与されたことで擬態していないXを吸収できるようになった。また、銀河連邦から送られるデータや特殊なXを吸収することによって本来の能力を少しずつ取り戻していく。
また、自身のパワードスーツから擬態した自分そっくりのXとも戦うことになる。
連邦軍から支給されたスターシップに搭載されていたナビゲーションシステム。端的かつ正確に任務を遂行しようとする機械的な点がかつてのサムスの上官アダム・マルコビッチに似ていたためサムスから一方的にそう呼ばれている。
しかし、その正体は…。
敵キャラクター
惑星SR388に原生していたアメーバのような生物。他の生物に寄生して中枢神経を麻痺させ死に至らしめる他、寄生した生命体の情報を得て擬態することも可能。また、複数体で合体しキメラのような生物を作り出すことも可能。ただし、擬態しても心や理性的な考え方はできるわけではなく、あくまで本能に従って行動する。
ボスクラスの敵はコア-Xと呼ばれる強力なXが擬態している。
ボスキャラクター
基本的にどのボスもXが寄生・擬態しているものになっている。一部は生きている姿が出てくるものもあるが、最終的には全て寄生されてしまう。
サムス・アランのパワードスーツに寄生したXで、サムスに擬態し活動する。全盛期のサムスをコピーした状態であるため並の攻撃は通用しない上、スーパーミサイルやパワーボム、アイスビームといった強力な攻撃手段も持ち合わせているまさにサムスにとって最強の敵。
作中では一部エリアで登場するコイツから逃げながら行動することになる。
SR388に原生していた生物。メトロイドⅡではボムしか通用しなかったが、本作ではボムはおろか、モーフボールすら手に入れていない序盤で登場するためビームやミサイルも有効になっている。
セクター1『SRX』に鎮座していた、お馴染みの像。アイテムを持っているが、取ろうとして接触するとダメージを受けてしまう。それもそのはず、その正体はコアXであり、チャージビームで攻撃してくる。後述する金の鳥人像も元ネタはスーパーメトロイドに登場するものと思われる。
水中を高速移動する龍のような生物。
BSLの警備ロボット。中枢に脳のような生態パーツを使用していたためXに擬態されBSL内で暴走する。ゲーム中で二度に渡って戦うことになり、機体に内蔵された火柱を生じさせる爆弾やミサイルランチャーで攻撃する。
巨大な殻に覆われたコアX。おそらく生命情報ではなく、データルームからバリアスーツのデータを得ることで硬化に擬態したXであり、倒して吸収するとバリアスーツ機能が復旧する。
蜘蛛型の見た目をした生物。三方向に別れて残留する炎を吐き出すほか、サムスに掴みかかって高いところから叩きつける大ダメージ技を持つ。口内や顔が弱点。体力が減ると足が爆発して顔だけになるが、スペースジャンプで飛び交いながら吐瀉物で攻撃してくる。ちなみに海外版では『Yakuza』と呼ばれている。
- 金の鳥人像
セクター2『TRO』のある一室にて、植物を纏い佇む像。部屋の上には何かを彷彿とさせる胞子を撒く植物、下にはサムスイーターに酷似したものがある。体力が減ると本体がプラズマビームで攻撃し始める。
旧連邦軍が生み出した半機械生命体。下半身に重力操作のできる機械が取り付けられており、重力を使ってミサイルやビームの挙動を変えてくる。下半身の機械が壊されると上部の仮面のような部分に攻撃できるようになり、そこも壊すとまさに悪夢と呼ぶにふさわしいおぞましい見た目の本体が現れる。
冷凍保存されていたリドリーの遺体に寄生していたXが擬態した姿。本物のリドリーよりも大柄で刺々しく、より凶暴な見た目になる。攻撃力や耐久力も本物並に強い。
その他
惑星SR388にかつて存在していた生物で、最後のメトロイドであったベビーメトロイドも死滅したことで現在は絶滅したとされている。しかし……。
前作、スーパーメトロイドにてサムスにアクションを授けた他、惑星ゼーベス脱出時にサムスが助けた生物。ゼーベス脱出後にBLSに保護されていた。
見かけによらず知性的でスターシップの運転も可能。
- 銀河連邦
これまでの作品では説明書などで名前が上がるだけだったが、本作からゲーム本編内でもその存在が直接関わってくるようになる。サムスからはあまり良い印象を持たれていないようだが…。
外部リンク
関連タグ
遊星からの物体X・・・恐らく元ネタ。
シリーズの時系列
スーパーメトロイド→メトロイドアザーエム→メトロイドフュージョン→メトロイドドレッド