概要
2021年6月15日に配信されたニンテンドーダイレクトE32021で発表された、2サイドビュー型メトロイドの最新作で
「メトロイドフュージョン」以来実に19年ぶりとなる。原点回帰でもある。
公開されたPVでは「METROID 5」の文字も登場し、シリーズのプロデューサーである坂本賀勇氏によると
シリーズ全体の物語の最新エピソード、即ちフュージョンの後日談であると語られている。
そして、今までのシリーズで描かれた、サムスとメトロイドの奇妙な宿命の一区切りになると、公式動画『Development History』にて坂本賀勇プロデューサーが語っている。
また、今作が初めてのメトロイドシリーズであるプレイヤーのために、オープニングにて過去の2Dメトロイドシリーズについての簡単な説明があり、公式ホームページにも過去シリーズの簡単な説明がされている。
題名のドレッドとは『恐怖』という意味で、サムスを見つけると高速で追いかけるロボット『E.M.M.I.』の存在を始め、題名通り、様々な絶望的な恐怖がサムスに襲いかかるとのこと。
また、時系列的に「スーパーメトロイド」以降、久々に鳥人像が登場し(フュージョンにも登場したが、そちらはXが擬態した偽物)、壁画や巨大な像など、鳥人族の関与を匂わせており、PVにて遂に鳥人族が姿を現す。
何気にゲーム作品にて、過去の回想を除けば生きている鳥人族が登場するのは今作が初めてである。
サムスにも新たなアビリティや機能が与えられ、E.M.M.I.の追跡を振り切るのに使われる光学迷彩『ファントムクローク』や、特定の壁や天井に張り付いて移動できる『スパイダーマグネット』などがある。
「メトロイドサムスリターンズ」にて追加されたフリーエイムやメレーカウンターも使える他、新たなアクションとしてスライディングが追加される。
特にフリーエイムやメレーカウンターは走りながら繰り出す事ができるようになるなど、サムスリターンズより使いやすくなっているとの事。
あらすじ
生物に寄生して殺し、DNA情報を元に擬態する寄生生命体X。
銀河連邦の依頼で赴いた惑星SR388で不覚にも寄生されたサムスだったが、Xの天敵であるメトロイドから作られたワクチンにより一命を取り留め、それだけでなく銀河で唯一Xに対抗できる存在へと生まれ変わった。
BIOLOGIC宇宙生物研究所にて、ベストコンディション状態の自分に擬態したSA-Xとの死闘を経て、ついにXを惑星SR388諸共に絶滅させる事に成功した。
……ところがある日、あろう事かXの存在を示す映像が、何者かによって銀河連邦に届いた。銀河連邦は情報の発信元である未探の惑星『ZDR』に、7体の調査ロボット『E.M.M.I.』で構成された調査部隊を送りつけるが、ZDR到着後ほどなくして原因不明のまま消息を絶ってしまう。
果たしてXが本当に存在しているのか。惑星ZDRに一体何が起こっているのか。
現地に赴けるのは、唯一Xに対抗できるサムスだけであった。
しかし、サムスが目覚めると、そこは惑星ZDRの深部であり、しかもパワードスーツの機能が初期化された状態であった。意識が朦朧とする中、あるモニュメントを見た事でここまでの記憶を取り戻す。
深層部に辿り着いたサムスの前に現れたのは、ただならぬ威圧感を出す謎の鳥人族。その圧倒的な戦闘力と謎の能力によりサムスは手も足も出ず、易易と捕らえられてしまった。銃口を向けてエネルギーを貯める謎の鳥人族は「HADAR SEN OLMEN(ハダール セン オルメン)」と発言し、サムスは薄れゆく意識の中で自分の体に異変が生じるのを感じた。その感覚がピークに達した時、そこでサムスの意識が途切れた。
しかし、サムスは生きている。何故、謎の鳥人族はサムスを放置したのか?そして、気を失う直前に感じた、何かが沸き起こる感覚を覚える異変は?
左手に残る違和感を感じつつ、サムスは考えるのを後にして先に進む事にした。
登場人物
今作のキャラクターボイスは英語と架空言語である鳥人族の言語が使われており日本語字幕が当てられている。
ご存知、本シリーズの主人公であるバウンティハンター。
フュージョンの一件で投与されたメトロイドのワクチンによって、Xに対抗できる唯一の人物である事から、Xの存在が示された惑星『ZDR』に向かうことになる。
本作で使うスターシップは、フュージョンのものと同じ。
ZDR到着当初はバリアスーツを彷彿させるオレンジ色のスーツだったが、甲冑を纏った謎の鳥人族の襲撃に会って敗北。その衝撃により、スーツの能力の大半を失う事になる。
気を失う直前に感じた謎の感覚が湧き上がる異変と、左腕の違和感を感じつつ、惑星ZDRを探索する。
otherM、サムスリターンズに続き、今作でもダイナミック且つスタイリッシュなアクションを見る事ができる。また、基本的に無口だが、ある場面で喋る。
フュージョンにも登場した、サムスのスターシップに搭載されたコンピュータAI。口調がサムスが銀河連邦軍に所属していた時の上官を彷彿していたため、サムスから皮肉を込めて、その上官と同じ名前で呼ばれている。
今作でもサムスをサポートするが、舞台が未探の惑星である事と妨害電波の影響で、詳しくナビゲートできない。ZDR内のアクセスステーションにて現在の探索状況を話し合うことができる。
ZDR突入前に、今回の報酬が依頼内容に対して少なく、不釣り合いと愚痴っていたが、サムスに無視されている。
ZDRを調査するため、銀河連邦軍が派遣させた調査ロボット。ZDR到着直後に音信不通になり、何故かサムスを捕獲しようと襲いかかってくる。まず、通常の装備では破壊不可能かつ捕まったらほぼ最後。振りほどくにはほとんど運に任せるしかない恐るべき存在。
本作の『恐怖』を象徴する敵の1つである。
第2弾PVにて姿が確認された、スペースパイレーツの幹部の1体。何故か拘束されており、その状態のままサムスに襲いかかろうとする。
スペースパイレーツはスーパーメトロイドの時点で壊滅しているはずであり、公式でも『ZDRの原生生物』と称しており、サムスが以前に戦ったクレイド本人では無いようである。
鳥人族(チョウゾ)
槍を携えた鳥人兵士や、研究者と思わしき鳥人族がおり、これらもチョウゾメモリーで姿を確認できる(研究者の方は開拓員のリーダーらしき人物に似ている)。また、ロボット鳥人兵士などの鳥人族製のロボットも出現する。
鳥人族の民族の1つ、ソウハ族の科学者。SR388を開拓し、Xの対策のためにメトロイドを作り出した者達の生き残り。
惑星ZDRにてサムスを待ち受ける、卓越した頭脳と身体能力を持つ、武闘民族マオキン族の一人にしてその長である、銀色の甲冑を纏う鳥人族。
その姿はメトロイドサムスリターンズのチョウゾメモリーの隠しイラストの人物に似ており、自身の威光を示すような石像や、他の鳥人族を襲撃する武装した鳥人族の兵士が描かれた壁画など、不穏な要素を見せている。銀河連邦軍のアーカイブでは『戦士型鳥人族』として記録されている。
ZDR最下層アルタリアにて、右腕のアームキャノンを携えサムスと対峙した。圧倒的な戦闘力でサムスを倒し、彼女の能力の大半を失わせるが、何故かトドメを刺さず彼女をZDR深部へ置き去りにする。
E.M.M.I.同様、本作の『恐怖』を象徴する敵の1つである。クワイエットローブがよく知っている者らしいが・・・?
鳥人兵士
マオキン族の兵士。銀色の鎧に身にまとい、長槍を武器に各所でサムスに襲いかかる。
サムスからある程度距離を離す習性があり、中距離から槍で攻撃してきたり、壁に張り付いたり、壁キックからの強襲など、アクロバティックなアクションを繰り出す。
また、赤い鎧の上級兵士や金色の鎧のエリート兵士がおり、こちらは盾を所持してサムスの攻撃を防いでくるため、メレーカウンターなどで盾を剥がさなければ苦戦する。
どの個体も、倒すには特殊シーケンスからの2連続メレーカウンターに成功しなければならない(幸い、タイミングと猶予時間は他の敵より優しい方)。
しかし、彼らは普通の鳥人族ではなく……(リンク先ネタバレ注意)
惑星ZDR
本作の舞台である未開の惑星。この星から、何者かによって銀河連邦軍に、Xの存在を示唆する映像が送られてきた(一応、映像解析によってフェイクではないと判断されている)ため、銀河連邦軍とサムスが調査のため乗り出す事になる。
狂暴な原生生物の他、鳥人族のロボットが徘徊している。
しかし、未開の惑星にしては内部には施設が設けられており、現在も稼働している様子が見られる。ZDRは複数のエリアに分かれており、エレベータやシャトルなどで行き来する。エリアごとに特性や生息する原生生物は異なり、惑星内の環境はメトロイドⅡの舞台である惑星SR388に似ているとの事。
また、惑星内では妨害電波が発生しているため無線通信が使えず、外部との連絡はアクセスステーションからでないとできなくなっている。
謎の鳥人族に襲われたサムスは、この未開の惑星の深層部から、能力の大半を失った状態で探索しなければならない。
大半のマップはかなり広大かつ複雑であり、各エリア間移動にロード時間が発生する程。「サムスリターンズ」と異なり必ず列車のようなシャトルかエレベーターもしくはテレポートステーションを介さないとエリア間移動ができない。また、セーブポイントの種類が増えており「アクセスステーション」「各エリアのマップ情報(正確な構造は実際に行かないと表示されないが範囲は開示)を得る場所」「お馴染みのセーブポイント」と増えている。
アルタリア
ZDRの最下層。謎の鳥人族に襲われたサムスが目覚めた場所。
低温環境が多い洞窟のようなエリアで、上層部には惑星のエネルギー源であるマグマを有している。低温地帯では、冷気に弱いメトロイド細胞のせいでダメージを受け続けるため、ノーマルスーツではまともに探索できない。
最下層が最初のエリアである訳は、妨害電波を解除するために地下直通のエレベータで真っ先にここへ来たためであり、到着して早々に謎の鳥人族の襲撃を受けた。
強酸を吐き、透明化能力を持つ、長い尻尾を持つ生物コルピウスがボスとして立ち塞がる。
カタリス
アルタリアのマグマを利用した『サーマルエネルギー』を、惑星内の各所に循環させる中央システムが存在する溶岩エリア。このサーマルエネルギーを供給・循環させる事で、各所の施設を稼働している。
至るところから高熱のマグマ水蒸気が吹き出しており、ノーマルスーツでは入る事ができないほどの高熱地帯も存在するため、バリアスーツがないとまともに探索できない。
奥にはあのクレイドが拘束されており、ボスとして襲いかかってくる。
また、惑星内にエネルギーを循環させる重要なエリア故に、中央システムに異常事態が起こると惑星内の気温が低下し、各エリアが文字通り凍結してしまう。
ダイロン
様々な研究がされていた生体研究所エリア。全体的にメカメカしく、鳥人族が開発したロボットが巡回している。
また、停電している区画もあり、敵が見えにくいので危険である。
バルエニア
下半層の半分が水没している海洋研究所エリア。
水中では他のエリアでは見られない水棲生物が多数生息している。
水中ではサムスの動きが制限されるため、グラップリングビームとマグネットサーフィスを利用する事で一時的に素早く移動できる事を念頭に置くように。
無数の触手を持つ巨大生物ドロギーガが、各所に触手を伸ばしており、ボスとして立ち塞がる。
ガヴォラン
地表にかなり近く、天井から差し込んだ太陽光によって照らされた地下森林エリア。他のエリアと比べて、文明的な部分が少ない。
自然が多く、植物系クリーチャーや、ZDRに太古から土着している古代生物などが生息している。
大型生物ムズビの変異形態、ゴッヅーナがボスとして立ちはだかる。
フェーレニア
かつて鳥人族達が儀式などを行っていた聖域のようなエリア。
現在では完全に廃虚と化している。
電撃のバリアを纏った巨大昆虫エスキューが、ボスとして待ち構えている。
エルン
重圧な防壁と多数のスキャナーによって封鎖されたエリア。
内部構造はフェーレニアに似ており、位置的にも、そこから隔離されたものであると示唆される。
厳重に封鎖された壁の中でサムスを待ち受けるものとは……。
ハヌビア
ZDRの地表付近。激しい雨が降り続く、謎の鳥人族達の基地と言うべき場所。背景には、彼らのものと思わしき宇宙船が停泊している。
サムスのスターシップが停泊している場所でもあり、当初はここを目指すのが目的である。
イトラシュ
ハヌビアの上空を飛行する空中要塞。
その他の敵キャラ*
中盤以降はとある要因により、序盤の生物が変異し、上位種として襲いかかってくる。
ムズビ
主にアルタリアに生息する生物。 ピンク色の甲殻を持ち、サムスを見つけると後ろを向いて脚を振り下ろして来る。攻撃はメレーカウンター可能。また、後ろ脚を振り上げている間に股の間を通り抜けることができる。耐久力が高いのでミサイルを入手するまでは強敵だが、ミサイルを手に入れてからは簡単に倒せる。 ゲームが進むと様々な亜種が出現する様になる。中位種はムズクラン、上位種はゼギオウ、最上位種はゴッヅーナ。
プライ
小型の飛行生物で、熱い場所に生息。(アルタリアの熱い部屋やカタリス全域)サムスに体当たりして来るが、ノーマルビームでも十分倒せる程度には耐久力が低い。数が多く厄介なので、ファントムクロークを使用するのも良し。
中盤では上位種のブライが出る。
エンキ
敵というより障害物に近い菌類。 常に燃えており、アイスミサイル以外では破壊できない。 アイスミサイルで1撃で倒せ、二度と復活はしない。
オーツール
E.M.M.I.ゾーンのみに出てきて邪魔をして来るロボット。動きは遅いがロボットなのでビームが効かない。転送装置から無限に出てくるが、倒すとミサイルを沢山落とす。
クエツォア
ガヴォラン等に出てくる昆虫型生物。サムスを見つけると突進して来る。 ムズビに比べてメレーしにくい。 中位種にクエツショッカ、上位種にエスキューが存在。
ディジアン
クラゲ型の生物。 ビームやミサイルでまとめて倒すと爽快。 中盤以降で倒すと通常より回復量の少ないミニXになる。ミニXはその場を漂っているだけで放置しても他の生物になったりはしない。ディジアンに限らず群れて現れる生物はミニXとなる。
オムニソン
ゼギオウを除けば最も大きい雑魚敵。水中をゆっくり泳いでいて、近づいたり攻撃すると紫の分解光を発射する。 地形は貫通しないがとにかく硬いのでスクリューアタックがあれば倒そう。
下位種に空中を泳ぐヘカソンがいる。
アーマーディガー
突進を仕掛けてくる、メトロイドIIでいう「モーシン」ポジション。 上位種はタクマクであり、下位種のクライダは中盤以降突進の他に噛み付きも行うようになる。
ドロプター
エイのような見た目の敵。空を飛び回り、突進して来る。 プライの下位種だが、プライが止まっている事が多いのに対しドロプターは左右に動いている。緑色で口が尖ったシャーポウ、ブライに対し耐久力に特化したフリースもいる。中位種シャーポウと上位種ブライはビーム連射で問題ないが、フリースはメレーしないと広範囲の自爆を行うので注意。
スピッテイル
壁を這い回りながら緑の弾を放つ。弾は破壊可能で、アイテムが出現。 見た目より耐久力が高く、ミサイルが当てにくい。 中位種はマグマを撒き散らすヴァルクラン、上位種は着弾後毒霧を散布するスピットクローク、最上位種は攻略本には無いがヴァルクランの上位種である。
用語
生物を寄生して殺し、その生物に擬態する事ができる生命体。鳥人族によって作られたメトロイドが天敵である。
フュージョンにて、サムスにより惑星SR388ごと絶滅されたはずだが、何者かの情報により惑星ZDRにて存在が示唆された事から、本作の物語が始まる。
……果たして、映像のXが本当にあのXなのか、それとも……。
アクセスステーション
ZDR内で唯一、外部への連絡が可能な部屋。
フュージョンにおけるセーブルームとナビゲーションルームが合体したものであり、この部屋でアダムと会話でき、セーブする事ができる。
E.M.M.I.ゾーン
ステージ内に設けられたE.M.M.I.が徘徊する区域。通常ゾーンとは、サムスのみ通過できる『E.M.M.I.ゾーンゲート』で隔てている。
E.M.M.I.に見つかると、追跡を振り切るまでゾーンゲートが閉鎖されてしまう危険区域だが、ゾーンに入ると同時にE.M.M.I.ゾーンの全体がマップに表示されるため、落ち着いて探索するべし。
ゾーンを管理するセントラルユニットを倒すことでオメガキャノンを一時的に入手し、それでE.M.M.I.を倒すとゾーン内にクリーチャーが出現するようになる。
HADAR SEN OLMEN
謎の鳥人族こと、レイヴンビークが発した言葉。サムスはこの意味を知っているようである。
言葉の意味についてはこちらの記事を参照(リンク先ネタバレ注意)
チョウゾアーカイブ
ギャラリーモードの1つ。
各エリアのアイテム回収率を100%にする事で解禁される、おまけイラスト。対応するエリアで過去に起きた出来事を描いたものであり、時系列はバラバラである。
エンディングリワード
ギャラリーモードの1つ。
ノーマルモード、またはハードモードで一定時間内にクリアする事で解禁される、おまけイラスト。
それぞれ、メトロイドゼロミッション〜メトロイドドレッドと、メトロイドシリーズのイラストがアニメ調で描かれている(プライムシリーズは除く)。
ゲームモード
難易度
本作の難易度は初期バージョンでは2つあり、最初はノーマルモードで開始する。ノーマルモードをクリアすると難易度が上がったハードモードが解放する。
さらにアップデートで初心者向けのルーキーモード、ハードモードクリアで本作最高難易度のドレッドモードも追加された。
各難易度の詳細は以下の通り。
ルーキーモード
本作の総合難易度がかなり高い為にアップデートで追加された、初心者向けのモード。新規セーブデータ作成時に最初から選択出来る。
ノーマルモードより敵の攻撃力が抑えられている。さらに、アイテム回復量がノーマルの2倍になり、ボスの破壊可能の弾を壊しやすくなったり、フィニッシュカウンターが決まりやすくなっている。
ノーマルモード
基本的な難易度。アップデート前は新規セーブデータ作成するとこのモードでスタートする。
アップデート後はルーキーモードと選択可能になった。
ハードモード
ノーマルモードクリアで解放。ノーマルモードより敵の攻撃力が高め(被ダメがノーマルの2倍)。
ドレッドモード
アップデート後にハードモードクリアで解放。本作の最高難易度。
ただでさえ総合難易度が高い本作だが、それに拍車をかけた難易度である。
どんな内容かというと、なんと敵の攻撃を一発食らうだけで即死。まさに外道。なお、スリップダメージ系は対象外。
しかしこのモードでもクリアする猛者も存在する。
ボスラッシュ
2回目のアップデートで追加されたもう一つのゲームモード。本作で登場する12体のボスとの連戦する内容になっている。本編クリア後(難易度不問)にファイル選択画面でRボタンでこのモードに移行。
以下の3種類と練習用のモードがある。なお、どのモードでも受けたダメージ(ドレッドラッシュは除く)は次ボスに持ち越されるが、武器ストックは全回復。
ボスラッシュ
通常のモード。12体のボスを倒した時間を競う。倒せなくても無限リトライ出来るが、ペナルティータイムが入ってしまうので注意。
サバイバルラッシュ
ボスラッシュか後述するドレッドラッシュをクリアで解放。最初に制限時間5分が与えられ、その時間内にボスを何体倒せたかで競う。
ボスを倒す度にタイムが加算。ノーダメ撃破やレイヴンビークの戦闘フェーズ移行でも加算。
12体で1周。そこからはまた1体目からリスタートだが、タイム加算量は周回の度に少なくなる。
ドレッドラッシュ
ドレッドモードで本編をクリアすると解放。ボスラッシュにドレッドモードが追加されたもので、こちらも攻撃を食らう=即死。
プラクティス
ボスラッシュかドレッドラッシュで一度戦ったボスと再戦が出来る。いわゆる練習の為の項目。
タイムを早くしたい方はこちらで練習しよう。
能力&アビリティ
基本機能
ノーマルスーツ
今作のパワードスーツは、シルエットはバリアスーツに酷似しているものの、頭部と胸部、背中以外は青と白の装甲で覆われており、所々に有機的な部分がある。また、背中にはフュージョンスーツにもあるメトロイドのコアを表した装飾がある。
これはメトロイドフュージョンにおけるフュージョンスーツが、少しずつ以前のメカニカルなスーツに戻りつつある事を表している。
ZDR突入時にはバリアスーツだったが、銀色の甲冑の鳥人族戦士に敗れ、サムスに何らかの異常が起こったことで能力の大半を失う事になり、このノーマルスーツになってしまう(アダムはこれを能力の記憶喪失と称している)。
バリアスーツも初期化された事でノーマルスーツのまま寒冷地帯に入るとダメージを受けるという、メトロイドの弱点が再発してしまっている。
バリアスーツ
青い部分がオレンジ色になり、装甲が追加され被ダメージが減り、従来のサムスに近くなったスーツ。高温によるダメージがなくなったが、フュージョンと異なり低温によるダメージは防げない。
ダッシュメレーの攻撃力も上がる。
上述の通り、ZDRに突入して謎の鳥人族と接触するまで、この姿であった。
グラビティスーツ
水中でも地上と同じように動く事ができる紫色のスーツ。
マグマや低温環境によるダメージもなくなる。
ダッシュメレーの威力と防御性能が、バリアスーツ時より更に上がる。
アームキャノン
右腕と一体化したサムスの主兵装。ビームを始めミサイル、グラップリングビームを使用することができる。
初期状態ではパワービームとミサイルを装備している。
ビームはチャージすることができるチャージビーム、同時に3本のビームを発射するワイドビーム、ビームの着弾を拡散するディフュージョンビーム、機械系の敵の装甲を貫通するプラズマビーム、壁を貫通するウェイブビームとなり、
ミサイルは更に強力なスーパーミサイルやアイスミサイルの他、ストームミサイルと言った特殊弾を発射できる。
モーフボール
お馴染み、ボール状に丸まって狭い場所を移動できるアビリティ。今作ではメタリックな形状になっている。
今作ではスプリングボールが無くても、最初からボール状態でジャンプ可能。
なお、本作ではモーフボールの入手時期が遅いので要注意。
ボム
お馴染み、モーフボール状態で使用できる小型爆弾。今作ではモーフボール習得からかなり遅い時期に入手となる。モーフボールランチャーを起動させる時にも必要になる。
ボムジャンプはもちろん可能であり、パワーボムも登場している。
スピードブースター
お馴染み、高速移動による体当たり。シャインスパークも実装されている。
なんと今作では、キッククライムや、スライディングとの併用も可能であり、これを前提とした攻略もあるとの事。ただし、結構シビアである為一連のアクションはマスターしておく必要はある。また、落下中、または回転ジャンプキャンセルからの空中シャインスパークという上級テクニックも存在する。
坂道にシャインスパークを使うとスピードブースターを維持できる事や、モーフボール状態で繰り出すボールスパークも可能である。
スペースジャンプ
お馴染み、回転ジャンプ中に連続ジャンプができる。ただし水中では、グラビティスーツ入手するまでは最初にジャンプした高さにしか飛べない。
スクリューアタック
高出力のエネルギーをまといながら、回転体当たりを行うアビリティ。入手後は回転ジャンプがこれに置き換わる。サムスリターンズよりかは強化された。
アイスミサイル
フュージョンにて登場した、アイスビーム能力が付与されたミサイル。BLSに出現した最大の脅威に対抗するために製作されたものでメトロイドのDNAを得た現在のサムスは冷気に弱いというメトロイドの弱点も受け継いでいるため、アイスビームの代用として作られた。
そのため、今作ではアイスビームは実装されていない。
パルスレーダー
エイオンを使用する事で使用できるエイオンアビリティの1つ。サムスリターンズにて『スキャンパルス』という名で登場している。
破壊可能なブロックを検知できる。
メレーカウンター
サムスリターンズにて登場。突進してきた相手にカウンターを繰り出して怯ませ、反撃のチャンスを得るアクション。
今作ではダッシュ状態から繰り出す『ダッシュメレー』と呼ばれるアクションが追加され、序盤ではこれで倒せる敵が多いのでダッシュしながらでの探索がしやすくなった。また、メレーカウンターで倒した方が回復アイテムが多めなので覚えておくと有利。
また、アイスミサイルで完全に凍らせた敵をメレーカウンターで粉砕できる要素、『アイスブレイカー』は今作でも健在。
また、ボス戦でもメレーカウンターを発動させる為のチャンスが今作にもあり、成功すると特別なアタックシーン、『グラブシーケンス』に突入するので、タイミングを見定めるのが重要である。
フリーエイム
アームキャノンを構えることで、360度自在に銃口を向けて精密射撃をすることができる。
今作ではダッシュしながらある程度のエイムが可能になった。
新機能
スライディング
モーフボール状態にならずとも、走った勢いのまま、狭い場所をくぐり抜ける事ができる。また、大型の敵や、メレーカウンターを受けてスタン中またはプロテクターが赤熱しきり弾け飛ぶ際に立ち止まっているE.M.M.I.の股下を潜り抜けることが可能。
スライディングからモーフボール変形の移行も可能の他、スピードブースターのダッシュの維持も可能。
ファントムクローク
エイオンアビリティの1つ。発動中はサムスの姿が透明化し、さらに音を立てずに移動することができる。これによりE.M.M.I.の追跡をやり過ごすことができる。
発動中に移動したり攻撃などしたりするとエイオンを大きく消耗してしまう。エイオンが無くても使用できるが、その代わりエネルギーを消費してしまう。なお、エネルギーが残り1になると自動的に解除される。
E.M.M.I.だけでなく、他の敵に対しても効果がある他、人体を感知して作動する仕掛けを無効化できる。
ただし、見えなくなっただけで当たり判定があるため、敵に当たれば強制的に解除されてしまう。そのため、ファントムクローク起動中でもE.M.M.I.に接触すると捕まってしまう。また、E.M.M.I.がチェイスモードの時は完全にロックオンされているのでファントムクロークが通用しないため、追跡を振り切ってチェイスモードを解除しなければならない。
フラッシュシフト
エイオンアビリティの1つ。瞬時に前方、もしくは後方に一定距離高速移動する。地上でも空中でも使える。
フラッシュシフト後はエイオンゲージが空になるが、再度前方、もしくは後方へ2回消費無しで追加のフラッシュシフトをする事ができ、合計3回可能。
上手く活用すると高機動かつ回避に活用できる。
ストームミサイル
最大5ヶ所をロックオンし、複数の小型ミサイルを発射する。1ヶ所につき発射されるミサイルは3発。
otherMのシーカーミサイルを彷彿させる。
1つの標的に最大1〜5回ロックオンする事もでき、ボス戦においても活躍できる。
クロスボム
上下左右に十字に貫通する爆風を広げる強力なボム。ひとつの使い方としては、このクロスボムの爆風を上手く使うとモーフボールを勢いよく転がす事が可能。
スパイダーマグネット
マグネットサーフィスと呼ばれる、磁力を帯びた特殊な壁や天井に張り付いて移動できる機能。
スパイダーボールに近いが、こちらはモーフボール状態でなくても使用可能で、アームキャノンでの攻撃を行うことができるのが強み。なお、このスパイダーマグネットで移動できるマグネットサーフィスは実はグラップリングビームの移動先としても使える。
スピンブースト
回転ジャンプ中にもう一度ジャンプする事ができる。いわば二段ジャンプ。プライムシリーズにおけるスペースジャンプのようなもの。
スペースジャンプ入手まではこれを駆使する事になり、スペースジャンプ入手と共に使用出来なくなる。
オメガキャノン
E.M.M.I.が徘徊するE.M.M.I.ゾーンのどこかにあるマザーコンピューター『セントラルユニット』からエネルギーを取り込む事でアームキャノンが変化した武装。
銀河一の強度を誇るE.M.M.I.の装甲に対抗できる武器であり、フリーエイムと同じ要領で構えて使用できる。速射性が高いオメガストリームをE.M.M.I.の頭部に当て続ける事でプロテクターが赤熱化し、破壊することができる。エネルギーをチャージすることでオメガブラスターを撃つことができ、これを露出したコアにぶつける事でE.M.M.I.を撃破する事ができる。
欠点は、オメガキャノンを構えている間は移動できない事と、オメガブラスターのエネルギーチャージに時間がかかる事、E.M.M.I.を倒すとオメガキャノンが消失してしまうことである。
アイコンハイライト
マップ画面の機能の1つ。
同種類のアイコンを全てのマップにハイライトさせて見ることができる。これにより、新たに手に入れたアビリティで通れる場所を把握しやすくなった。
マーカー
マップ画面の機能の1つ。
マップの気になる場所にマーカーを最大6つ付けられる。ゲームプレイ中のミニマップにも反映される。
隠しアイテムヒント
マップ画面の機能の1つ。
マップの光っている場所の範囲に隠しアイテムがあることを示す。
他にもマップの拡大・縮小の他、ミニマップの大きさの変更も可能。
余談
この作品は過去に二度計画を断念した逸話がある。
元々は15年前にニンテンドーDS用ソフトとして構想されたものであったが、当時の技術ではコンセプトを表現できないため開発を断念された経緯がある。再度開発の機会が得られたものの、それでも上手く表現できないという理由で再び断念したが、「メトロイドサムスリターンズ」の開発に関わった『MercurySteam』の協力を経て、完成に至ったと坂本プロデューサーは語っている。
また、坂本氏曰く「MercurySteamはメトロイドの世界観やゲーム性に至るまで(特に2Dの)メトロイドという作品を一番理解している」との事。プレイヤーからも「2DのメトロイドはMercurySteamに今後任せていい程クオリティが高い」と好評な声もある。
また、あくまで2Dメトロイドシリーズの最新作であるため、オープニングや公式ホームページで触れる過去作にプライムシリーズやotherMはあえて含まれていない(ただし、あるおまけイラストにてotherMについて触れている)。
なお、ドレッドはこれまでの2Dメトロイドの中では一番きつい難易度だとされる。特に前作にあたる『フュージョン』が比較的難易度が低いのとは対照的。
背景の作りこみも細かく、「サムスリターンズ」では人工物が少なかったが、「ドレッド」では人工物が多く背景なのに極めて丁寧な作り込みを行っており、「サムスリターンズ」ではカメラワークで少々2D基準な作りが見えてしまった甘さはあったが、「ドレッド」ではカメラワークが向上しておりボス戦でのメレーカウンターによる反撃の際は違和感なく仕上がっている。
なお、本編のあらすじでSA-Xが登場する場面では、背景にメトロイドフュージョンのボス達がシルエットで登場している。
なお、「サムスリターンズ」のギャラリーモード「チョウゾメモリー」にはこの「ドレッド」に纏わる伏線ともとれる謎の隠しイラストが存在し、更にはYoutubeに限定公開された『恐怖の片鱗』に関係性を仄めかされている。そして、本作にて隠しイラストの謎が明かされる事になる。
先述した『ドレッド(恐怖)』といえばメトロイドサムスリターンズの原作メトロイドⅡが暗所感とメトロイドとの唐突な遭遇が上手くマッチしていた為、かつてはメトロイドシリーズで最も恐怖感を煽る作品とされていた。
ロード中には、操作説明やアビリティーについての最低限のアドバイスが記されている。また、E.M.M.I.ゾーンやボス戦でリトライした際は、それらに関する最低限のアドバイスが出てくる。
「-」ボタンでオプションメニューを開く事で「チェックポイントからのリスタート」「セーブポイントからのリスタート」と探索で何かしら詰まった時にどの地点からやり直せるかができる。ただし、その時点での進行状況もその時点に戻されるので注意。
やはりというか…発売初日にクリアした猛者はいたらしい。中には短時間クリアまでやってのけた者もいたとのこと。
関連動画
初報
2nd