概要
2021年10月8日に発売された『メトロイドドレッド』に登場する強力なロボットである。『EXELION STAR CORPORATION』によって開発されたものであり、銀河連邦が所有している。
正式名称は『Extraplanetary.Multiform.Mobile.Identifier(惑星外多形態機動調査機)』。
デフォルトとして宇宙で最も硬質と言われる特殊素材で作られている為理論上破壊はまず不可能かつ、非常に強大なパワーを持つ。
また長く強靭な四肢の先は鉤爪状になっており、先述の凄まじいパワーや並外れた機動性、至る所が変形、伸縮する事と合わさりあらゆる地形を踏破可能。
直立時の全長3mを優に越え、頭部の赤いコアで獲物を探し出して確実に狩り取る、正しく本作の「DREAD(恐怖)」を体現する存在。
プログラムの書き換えによって自在に機能を変化させる事ができ、劇中では機体によって使用する能力が異なる。
執拗にサムスを付け狙い抹殺せんと迫るが、本来は未知の生物を捕獲しDNAを採取する事に特化したロボット。
寄生生物Xの存在を仄めかす映像を送ってきた未踏の惑星『ZDR』を調査するべく、銀河連邦によって調査部隊として7体が送り込まれたが、ZDR到着後ほどなくして、原因不明のまま消息を絶つ。
それどころかZDRにやってきたサムス・アランを捕獲しようと襲いかかるようになっていた。
中盤、フェーレニアにてサムスは、鳥人族「ソウハ族」の科学者・「クワイエットローブ」から、E.M.M.I.の目的がサムスの体内にあるメトロイドのDNAであることを明かされる。
謎の鳥人族ことレイヴンビークは、銀河を支配するためにメトロイドを生物兵器として利用しようと考えていたが、不運の重なりでメトロイドをSR388から移送する計画を一時中断中、サムスによって惑星SR388のメトロイドが絶滅してしまう。
いろいろあってメトロイドが宇宙から根絶した事でレイヴンビークの計画が阻止されたと思われた。
サムスの体内にメトロイドのDNAがワクチンとして移植されていなければ。
サムスの体内に最後のメトロイドのDNAがあることを知ったレイヴンビークは、Xの存在を示す映像を銀河連邦軍に送り、先行で派遣されてきた7体のE.M.M.I.をハッキングして鹵獲し、サムスをZDRに誘い込んだのであった。
一度はクワイエットローブによって全機が機能停止するが、エルンからXが解き放たれた後は、彼の亡骸に寄生した赤いXが彼の姿に擬態。全機が再起動してしまう。
性能
ステージ内に設けられた『E.M.M.I.ゾーン』と呼ばれる区域を巡回し、目から発するレーダーでターゲットを探す。
通常時は青いセンサーの『パトロールモード』でステージ上の特定ルートを巡回しており、センサーの範囲内で発している音に反応して黄色いセンサーの『サーチモード』が起動、音がした場所に移動する。
そして目標を視認するとセンサーが赤くなった『チェイスモード』に移行。サムスを完全にロックオンし、凄まじいスピードで四足歩行で床や壁、天井を走り、どこまでも追跡する。捕まったら最後、鉤爪で拘束され頭部に内蔵されたDNAを採取する杭の様な装置で喉元を貫かれ、ほぼ確実に即死となる(アダム曰く99%)。
E.M.M.I.のナビゲーションプログラムは他の敵キャラと異なり、サーチモードになると距離を離してもサムスがいそうな場所や通りそうな所を予測して急行する上に、チェイスモードにもなると後ろから追ってくるだけでなくサムスの位置によっては、別ルートを割り出して迂回し先回りしてくる。また、巡回ルートも一定ではなく、隣の部屋に移動したと思いきや、すぐにUターンして戻ってくる事もある。立ち止まって首をキョロキョロと動かしたら、上の通路や天井に上がってきたり、来た道へ方向転換したりする合図なので、E.M.M.I.が立ち止まったら、次の動きに注意しよう。
しかし、逆にパトロールモードの探知範囲内でも音を立てなければ探知されずに済み、サーチされてもエイオンアビリティーによって姿と音を消す光学迷彩『ファントムクローク』で視認されることなくやり過ごす事もできる。
ただし、ファントムクロークを起動させていてもE.M.M.I.に接触したりするとバレて捕まってしまう他、チェイスモードでロックオンされるとファントムクロークが意味を成さなくなる。そのため、ファントムクロークを使う場所と体勢が重要になる。
チェイスモードになっても、長距離まで引き離したり、シャッターなどでE.M.M.I.を遠回りさせたりで一定の移動距離を稼げばサーチモードに戻す事ができる。
また、捕まってもコアが露出する一瞬の隙をメレーカウンターすることで脱出できる。ただし、点滅の瞬間にカウンターであるためタイミングがシビアなので注意。
しかし脱出できるタイミングは毎回ランダムかつ僅か1Fという超高難度に加え、チャンスはサムスを捕獲する時と即死攻撃を繰り出す直前の2回限りでボタン連打が受け付けられないことにあるのが「タイミングがシビア」たる所以。サムスだからこそ見出だせる刹那と言える。
E.M.M.I.が同じ部屋にいる時や壁越しに隣の部屋の近くにいる時は電子音が聞こえるため、姿が見えなくても近くにいるかどうかがわかる。また、BGMをよく聞けば、E.M.M.I.との距離だけでなくこちらに気付いているかどうかも判別できる。
E.M.M.I.の位置はミニマップで赤く表示され、間近まで接近した時にはミニマップの外角が赤く点滅し、これにより隣の部屋のゲート・ダクト付近のE.M.M.I.の位置がわかる。
ビームゲートも開ける事ができ、攻撃で壊れるブロックも体当たりで破壊する事ができる。しかし、あくまでもパワービームで開く道を通れるだけであり、ミサイルゲートやチャージビームゲートなどはサムスが開けるまで通る事はない。
なお、03MBからはゾーン内にダクトが設けられており、E.M.M.I.を撃破するまではシャッターで塞がれているため、実質E.M.M.I.専用の通り道である。
なお、E.M.M.I.は基本的にE.M.M.I.ゾーンにのみ徘徊しており、そのゲートを通れるのはサムスのみである。しかし、E.M.M.I.に見つかってチェイスモードになっている間は出入り口となるゲートが閉鎖されるため、E.M.M.I.の追跡を振り切ってサーチモードに戻す必要がある。
E.M.M.I.ゾーンに侵入するとゾーンのマップとゲートの位置、セントラルユニットの場所が登録される為、ゲート位置をヒントに落ち着いて探索すれば突破は難しくない。
また、E.M.M.I.がゾーンから出れないのは、ハッキングされて改変されたプログラムの有効範囲がゾーンの中だけであるためであるとアダムは推測している。
また、上述にもあるが宇宙で最も硬質な特殊素材で作られているためサムスの通常武器では歯が立たない。
というよりも、此まで別宇宙や次元さえ越えて無双を誇ったサムスが防戦一方という異常事態であり、E.M.M.I.を破壊可能な手段を見つける方が困難な状況である。
ミサイルはもちろんプラズマビームやスクリューアタックですら傷1つ付かない。
ロボット故に感情の起伏や躊躇いがなく、捕獲対象に向かって一直線に追いかけ、無慈悲にトドメを刺していく。味方側と思われていた者が一転、逆に最大の障害となってしまった。
対抗手段
各E.M.M.I.ゾーン毎にどこかにある管理用のマザーコンピュータ『セントラルユニット』からエネルギーを取り込む事で、特殊武器『オメガキャノン』を一時的に獲得できる。ガトリングの如く連射するオメガストリームを頭部に当て続ける事で頭部のプロテクターを赤熱化させて破壊することができ、チャージして放つオメガブラスターをコアにぶつける事で撃破できる。
なお、オメガキャノンを構えている間は移動できないうえ効果発揮までに一定時間がかかるため、十分な距離を予め確保しておかねばならない。E.M.M.I.は攻撃されてる間もジリジリ迫ってくるため、近付かれたら構えを解いて距離を離す必要がある。
また、構えている間は視野が前方に向くため、オメガキャノンを構えて待ち構えていたら別ルートから後ろに回り込んだE.M.M.I.に捕まったなんて事もある。
つまりオメガストリームとオメガブラスターをワンセットでやろうとすると失敗しやすいので…
- E.M.M.I.の頭部を正確にエイムし続けられる長い直線通路に上手く陣取り、オメガストリームでプロテクターを破壊。
- プロテクター破壊ができたらすぐさま移動して距離を取る。
- 移動パターンが変わったE.M.M.I.を待ち伏せできる場所を見つけ、オメガブラスターのチャージを行う。
- 後はE.M.M.I.のコアを、なるだけ正確にエイムしてオメガブラスターを発射する。場所が良ければ、プロテクターの壊れたE.M.M.I.は近づくと二足歩行になる。狙う位置が変わることに注意。
…という、アクションパズルのような謎解きを以てE.M.M.I.を仕留めなければならない。迫る恐怖(ドレッド)に負けない冷静さを味方につけるのも本作のコンセプトである。
なお、プロテクターを壊すにはオメガストリームを当て続けなければならいが、攻撃を中断すると赤熱化した頭部が徐々に元に戻ってしまう。当たっている間はE.M.M.I.の動きが遅くなるので、当たっているかどうかはわかりやすい。一度プロテクターを破壊すれば修復されない。
また、01Pのセントラルユニットは既に破壊されていたが、02SMからはセントラルユニットと戦って撃破しなければならない。
そしてセントラルユニットを撃破するとそれを察知したE.M.M.I.が、サムスのオメガキャノンのエネルギーを目印に常時チェイスモードとなって直ちに倒すしかなくなる上、E.M.M.I.破壊後はオメガキャノンが消滅してしまうため、基本的にオメガキャノンをゾーンの外へ持ち出すことはできない。
なお、セントラルユニットの部屋から脱出する際、E.M.M.I.の顔を模した扉をオメガストリームとオメガブラスターで開けるギミックになっている上に、画面下に説明文が出るため、E.M.M.I.の倒し方を忘れても安心である。
種類
劇中には7体のE.M.M.I.が登場する。
PVから判明できるのは傷ついた個体、白、黄色、黄緑、紫、水色の6体(?)。この内最初の傷ついた個体は何かと交戦したのか壁すら登れなくなっているほど欠損している。
更に、登場するE.M.M.I.にはそれぞれ異なる能力を持っており、PVでは黄色いE.M.M.I.が高速移動する様子や、水色のE.M.M.I.が敵を凍結させて粉砕する様子が描かれている。そしてこれらを撃破する事で、新たな能力を入手できる。
製造コードは数字が倒す順番であり、アルファベットは01Pを除き、倒すと入手できる能力の略になっている。
E.M.M.I.-01P
サムスが最初に遭遇する、ボロボロ姿のE.M.M.I.。プロトタイプと思われる。
二足歩行でゆっくり歩くことしかできず、また片腕を欠損しているため壁を登ることもできないため、他のE.M.M.I.よりしつこく追跡される事はない(それでも、チュートリアルの後に再び捕まるとチュートリアル無しで本気に殺しにかかる)。
いわばE.M.M.I.との戦いにおけるチュートリアルの役割を担う。捕まった時の脱出方法と、袋小路に追い詰められた時の切り抜け方をここで学ぶ。
プロテクターは無くオメガブラスターの一撃で撃破可能。
既にボロボロであるせいか、倒しても何も入手できない。
ちなみにこの01Pのプロテクターと片手を破損させ、セントラルユニットを破壊したのはレイヴンビーク。
レイヴンビークは倒した01PからE.M.M.I.のシステムを解析し、標的を捕獲してDNA採取する機能に着目し、サムスを標的にするようにクワイエットローブにハッキングさせたと思われる。01Pを倒した事を踏まえると、レイヴンビーク並みの戦闘力、特に全てを破壊するハイパービームならば、E.M.M.I.の宇宙最強の装甲すら破壊可能と思われる。
バグ技により倒さなくても先に進める事が発覚したが、ボロボロな状態でもオメガキャノン以外の武器を受け付けず、パワーボムですら通用しない(これによりますます、01Pを半壊させたレイヴンビークの戦闘力の凄まじさが極まった)。
E.M.M.I.-02SM
サムスが2番目に遭遇する白いE.M.M.I.。PVで真っ先に登場したのもこの個体である。
特殊能力はないものの、ここからがE.M.M.I.との恐怖のおいかけっこの本番である。幸い、頭部のプロテクターが他の個体より大きいせいで狭い隙間には入れないので、スライディングにもたつかなれば振り切ることができる。
倒す事でスパイダーマグネット(Spider Magnet)を入手できる。
E.M.M.I.-03MB
サムスが3番目に遭遇する黄緑色のE.M.M.I.。
これ以降は体を折りたたむ事で狭い場所にも入り込むことができるため、スライディングで細道を通ってもやり過ごせなくなるうえ、狭い場所や専用のダクトによる抜け道を通ってくるようになる。
ここからファントムクロークの重要度が跳ね上がる。
こいつを倒して手に入るのはなんとモーフボール(Morphing Ball)。このため『ドレッド』でのモーフボール解禁は体感的にもかなり遅い。
E.M.M.I.-04SB
サムスが4番目に遭遇する黄色のE.M.M.I.。
この個体からはチェイスモード時の移動速度がアップ。そのため直線上にいると振り切り難い。オメガブラスターによる直接対決でも厄介になり、オメガストリームをしっかり当てないとあっという間に距離を詰められる。
また、ここからはゾーン内に、床に隠れてサムスが近付くと飛び出して自爆する敵が現れるようになり、たとえサーチ圏外でもこの敵の自爆にE.M.M.I.が反応して急行してくる。そのため、先んじて倒しておくか、ファントムクロークで素通りするか、はたまたわざと起爆させてE.M.M.I.を誘導するかして対処しよう。
倒す事でスピードブースター(Speed Booster)を入手できる。
E.M.M.I.-06WB
サムスが5番目に遭遇する紫色のE.M.M.I.。
壁を貫通する電磁砲を発射する事ができ、1度目の遭遇では壁画を見ていたサムスを壁画越しに奇襲。
しかし、クワイエットローブによって機能が停止されたため本格的に対決する事になるのは6番目である。
再起動時はE.M.M.I.ゾーン全域がパルスの範囲内であり、どんなに距離が離れていてもサムスの発する音を察知してくる。というよりゾーンに入っただけでもサーチモードになる。
そして視界が壁を透視できるため障害物に隠れることができなくなる上に、隣の部屋から視認してチェイスしてくる。ここからは1ヶ所に留まると余計に面倒になるため、捕まらないルートを模索して一気に目的のゲートを抜けるしか無い。幸い06BWは他の個体より足が遅いが、ルートの中には水中を進まなければならない所もあるため、グラップリングビームとマグネットサーフェイスを上手く使わないと、水中でも普通に動ける06WBに高確率で追いつかれてしまう。
更に、06WBはチェイスモード移行時に電磁砲攻撃まで仕掛けてくる。この電磁砲に当たってもダメージは無いものの少しの間麻痺して動けなくなってしまうため、いくら足の遅い06WBでも捕まる可能性が高くなってしまう。因みにこの電磁砲はドレッドモードだと行動不能にならず(ダメージは無いはずなのに)即死してしまう。オメガキャノンによる直接対決も、ゆっくりと06WBが迫る中、狭いかつ入り組んだ通路を謎解きしつつ逃げ回り、決戦に適した場所まで誘い込まなければならない。
おまけにグラビティスーツ未装着の場合、水中で捕まるとたださえシビアなタイミングが更にシビアになる(人によっては優しく感じる模様)。
まさに終盤に相応しい難敵。
ただし、チェイスモードの間は透視能力が使えないので、素早く隣の部屋まで逃げて距離を離せば、簡単にサーチモードに戻す事が出来、倒す事でウェイブビーム(Wave Beam)を入手できる。
E.M.M.I.-05IM
サムスが6番目に遭遇する水色のE.M.M.I.。
登場当初は背景で機能停止しているため、交戦することなく素通りができる。
再起動後はセンサーの幅は狭いかわりに、画面外から届くほど射程距離が長い。加えてセンサーに当たった物を瞬時に凍らせるため、冷気に弱いサムスにとっては恐るべき相手である。というより、エネルギータンク1個分のダメージ(ハードだと2個分)なので、捕まる前に凍結ダメージでゲームオーバーになる事もあり得る。
つまりドレッドモードなら捕まる以前に凍った時点でゲームオーバー確定である。
なお、オメガキャノン取得時を除いてセンサーに触れたり、接触してもチェイスモードにならない(他のE.M.M.I.はパトロールモードやサーチモードでも接触するとチェイスモードになる)が、凍らされるとしばらく動けない上に、低温ダメージの際に鳴るアラートに05IMが反応して急行してくる。また、マグネットサーフィスに引っ付いても凍らされると落ちてしまう。
ファントムクロークを使えばセンサーに触れても凍らずに済む。
この05IMがいるゾーンは地形が複雑で、一見すると十分な距離を取りにくい・プロテクターを狙いにくい箇所が大半を占めており、オメガストリームでプロテクターを破壊する間もなく返り討ちにされやすい。
とはいえE.M.M.I.の追尾ルートの癖を見つけ出せば、それがオメガキャノンを打ち込む位置取りの最大のヒントとなることだろう。ただし、プロテクター破壊後は天井に張り付かなくなるので注意。
また、チェイスモードではセンサーが無くなるため、氷漬けにされる心配はない。
倒す事でアイスミサイル(Ice Missile)を入手できる。
E.M.M.I.-07PB
最後に登場する赤いE.M.M.I.。
能力はパワーボム(Power Bomb)。壁越しに隣の部屋からサムスの気配を察知するや否やいきなりパワーボムを起爆し、サムスを追い詰める。
しかし、突如としてサムスの左腕に異常が起こり、07PBの即死攻撃を左手で受け止めた瞬間、07PBのすべてのエネルギーがセントラルユニット諸ともサムスに吸収されて機能停止し、完全に機能停止する。
直後に襲ってきた赤い鳥人兵士も倒して左手が吸収した後、07PBからパワーボムを入手できる。
なお、パワーボムという調査機としてはどう考えても過剰な装備だが、地形破壊や敵の殲滅にこれ以上の武器はまず無い為、メトロイドの世界の過酷さ的にはそうおかしな話ではない。
セントラルユニット
E.M.M.I.を管理するマザーコンピュータ。一つ目を持ち、青白い脳みそのようなものを黒い装甲で覆っている。サムスが部屋に入ると宙に浮かんで戦闘態勢になる。
一つ目玉の脳というビジュアルに加え、壁からのレーザー砲やマザーブレインを護衛する攻撃手段「リンカ」ずばりそのものを使う等マザーブレインと類似性を持つ。
装甲を覆っている時はミサイルやチャージビームでしかダメージを与えられないが、装甲を壊した後は通常のビームでもダメージを与えられる。
また、シャインスパークで装甲を一撃で破壊できる他、装甲を破壊した後はスクリューアタックで一撃で倒せる。05IMからユニットの部屋前にスピードブースターを起動できる程の道があるため、試してみるのも一興である。
撃破することで、そのエリアに対応するE.M.M.I.を倒せるオメガキャノンを入手できる。
セントラルユニットについてだがアダムから何も追求がなく(軍事機密の可能性もある)、ただ単にE.M.M.I.撃破に必要なオメガキャノンのエネルギーの大元という扱い方をされている。管理しているにしても、セントラルユニットが壊れてもE.M.M.I.はまだ機能停止しないが、逆にE.M.M.I.が倒されるとセントラルユニットも機能停止する。
更には冒頭のE.M.M.I.の設計図にセントラルユニットに関する記載がない。ましてや、元々調査団は7体のE.M.M.I.のみで構成されているため、一体誰があの大掛かりなセントラルユニットを設置したのであろうか?
そのため、(01Pのものを除いた)セントラルユニットは銀河連邦軍の所有物ではなく、レイヴンビークがE.M.M.I.のコントロールを奪うために改修した施設である可能性もある。
撃破後
E.M.M.I.が撃破され残骸が消滅すると視界が鮮明になり、E.M.M.I.ゾーン内にクリーチャーが出現するようになる。
これはXも例外ではなく、たとえ鳥人兵士に擬態したXであってもE.M.M.I.やセントラルユニットが機能を停止してからでないと侵入してこない。
またE.M.M.I.専用のダクトも開放され、サムスが利用できるようになる。敵もE.M.M.I.に比べれば当然即死の危険性がないため、安心して探索できる。
最速クリアの障壁
普通にクリアするだけならば、時間をかけて、何度も死んで覚えればいつかは突破する事ができるだろう。
しかし、熟練のメトロイドプレイヤーにとってはそうは行かない。お馴染み、最速クリアに彼らが立ちはだかる。
上述の通り、巡回ルートが一定しないばかりか、見つかれば振り切るまで出口が封鎖され、捕まればシビアな脱出チャンスと、厄介極まりない。最悪、進みたいルート近くをE.M.M.I.が彷徨いていて離れてくれないなんて事もある。
しかし、サーチモードなら出口が封鎖されない事を利用し、音を察知される事を承知の上で、音に引き寄せられたE.M.M.I.を振り切る勢いで、目的のルートを駆け抜けるという方法で、短時間でE.M.M.I.ゾーンの攻略も不可能ではない。
もちろん、ゾーン内の地形を熟知し、E.M.M.I.に見つかっても振り切れるルートも見つけている事が前提だが。
多少タイムロスになるが、ゾーンを出入りし直してE.M.M.I.の配置をリセットするという方法もある。
また、熟練プレイヤーからはE.M.M.I.に捕まった時の鬼畜脱出シーケンスはコツを掴めばそこそこ成功できるという声もある。
もっとも、それでもタイミングのランダム化もあってか確実性はないので、やはり極力捕まらない事が最善であるのは変わらない。
立体物
メトロイドドレッド発売と同時に、本作のサムスと共に、E.M.M.I.(02SM)のamiiboが販売された。
更にfigmaシリーズにラインナップ。劇中で披露した、頭部プロテクター装備状態、採取装置起動状態が再現可能で専用の大型台座が同梱し、変形機構も搭載。
直立時は一般的な人間キャラの2倍以上という劇中のサイズ感を再現し、関節の一部に金属ネジを採用。当然箱も通常の倍サイズ。また、サムスやメトロイド以外のグッズ化が珍しい本シリーズにあって数多の人気ヴィランを押さえてアクションフィギュア化という点から驚きの声は少なくなかった。
余談
今回、E.M.M.I.がサムスと敵対してしまった事は、銀河連邦軍にとっても不測の事だった事が明かされた。
あまりにもサムスに対してメタすぎる性能から、元々はフュージョンでSA-Xを捕獲するために用意されたものではないかと考察する声もある。
見方を変えればE.M.M.I.が用意されたのは『フュージョン』の前後であり、『ドレッド』でE.M.M.I.が投入されたのはあくまで対Xに適切なロボットだったから流用したに過ぎないという可能性もある。
いずれにせよ、『フュージョン』、『Other M』の時のような明確な陰謀の描写が明らかにならない限りは未だに銀河連邦の陰謀が消えていないかどうかについては仮説・邪推の域を出ない事は留意しておこう。
E.M.M.I.が接近する時に発する無機質な電子音になんか思い出した人もいるだろう。メトロイドⅡでいつどこでメトロイドと遭遇するかわからないSR388の静寂な洞窟で度々聞こえた謎の音とそっくりなのである。プロデューサーの坂本賀勇氏曰く、音のモデルは幼い頃に聞いたヤマバトの声。「普段聞いても何ともないが、特殊な環境下なら怖いだろうな」とインスピレーションを受けたんだとか。
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIALでも「メトロイドドレッド」のイベントスピリッツとして登場。憑依先は「ファミリーコンピュータロボット」。ドレッドの無敵ぶりがあからさまに再現されている。
また、ニンテンドーミュージアムのキャラクタータイルにもメトロイドシリーズ出身キャラクターの1マスとして登場。ぽっと出の敵として明らかに強すぎるスペックに加え、やたらと厚待遇である。
関連タグ
SA-X、ディガーノート:サムスを追い詰める追跡者達。中でも前者のコンセプトがかなり近い
シザーマン:「クロックタワー」シリーズに登場するキャラクター。主人公をどこまでも追跡し、人間を超越しており不死身で、画面内のアイテムや回避ポイントを使って完璧にやり過ごさない限り追われ続ける事になり、最悪の場合、殺されてゲームオーバーとなる。もしかしたらこれを思い出したプレイヤーもいるのでは?
地形への適応力や強靭なボディ、感情に左右されず、極めつけに第2の顎こと「インナーマウス」で獲物を殺す様等は分かりやすいモチーフである。80年代発祥のSFカルチャーは少なからずエイリアンの影響を受け易く、メトロイドシリーズもある程度その範疇にあるが、此処迄徹底したオマージュはE.M.M.I.が初。
厳密には一応スーパーメトロイド発売当時にニンテンドーパワーで連載されていた「BLOOD OF THE CHOZO」には人間、鳥人族、メトロイドのDNAハイブリッドである究極生命体「THE THIRD CHOZO」が登場し舌を突き刺してターゲットを殺害するというまんま過ぎるクリーチャーが存在するが、BLOOD OF THE CHOZOは最早任天堂が全く関与していないファンメイドの読み物を誌面で展開していただけという点でオフィシャルとは言えず、任天堂のチェックを受けた上で発売されていた攻略漫画群や後発の漫画媒体とはまるで話が変わってくる。
ゲームブック版メトロイドもBLOOD OF THE CHOZOと若干近しい立ち位置だが、此方にも「メトロイド ミュータント(通称M・M)」と呼ばれる超生物が登場。初回こそ攻撃が通じるが以後同じ攻撃は二度と通用しない上不死身。最終的にスペースパイレーツ母艦ごと爆破して決着という潔さだが何と爆発を生き延びており、M・Mが地球に漂着したと思しきエピローグでストーリーは幕を閉じる。
きゅうきょくキマイラ:「MOTHER3」に登場するE.M.M.I.と異なる点として、完全に撃退する手段が一切ない上に触れると問答無用で即死を食らう厄介な存在。その為遭遇を避ける必要がある繋がり。コイツに見つかると追い回されるのも共通している。
ベヒーモス:「ライブアライブ」のSF編に登場する恐怖のモンスター。宇宙船内という閉鎖空間を闊歩し、プレイヤーに襲いかかってくる厄介な敵。なんとSF編は戦闘という概念がボス戦(あと一部)しか無い為、通常は倒す手段が全く無く、逃げ回るしかない。勿論、触れたらアウト。
ガーディアン:ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルドに登場するロボット。元々対ガノン用兵器として作られたがそのガノンに乗っ取られて襲ってくる、まともな武器では歯が立たない装甲、(序盤においては)ほぼ即死の威力のビームで攻撃してくるなど、E.M.M.I.と通ずる点がいくつかある。