カグラギ「ゴッドカブトは、お渡しします!! ……ですが、すぐには難しく…。せめて一ヶ月、いや、一年!」
カメジム「そんな虫の良い話、通用しませんよ。 …タニジーム!」
登場話:第4話「殿のオモテなし」
データ
身長/46.5m(異常成虫時)
体重/371.0t(異常成虫時)
分布/トウフ(昼)
好物/焼畑農業
観察ポイント/レーザー砲は普段は胸の中に収納されているようである。
概要
地帝国バグナラクがトウフへ送り込んだ、水中に生息する巻貝「タニシ」のBNAを備えた怪ジーム。
黒く泥にまみれたタニシが怪ジーム共通のボディを飲み込んで肉体を形成したかのような容姿を持ち、頭部のタニシから大きく突出した口のように見える、胸部の大型レーザー砲が目を引く。なお、レーザー砲は未使用時には砲身を収納出来るらしい。
また、ボディは黒い鱗状の防御外套・『カイギリースーツ』で覆い隠されており、全体的に編笠を深く被った浪人に見える物々しい風貌にまとめられている。
一所に留まってのレーザー砲による狙撃を敢行、カイギリースーツでガッチリ守りを固めつつ侵略先の国の土地や田畑を熱線で焼き払って奈落に落とす、昆虫界のシューティングキング。更に照準を合わせた敵へレーザー砲を連射するスクミリンゴビームを昆虫最終奥義としている。
これへ異常成虫による巨大化も加えれば、多少の攻撃も気に留めずロングレンジ砲撃に専念でき、単騎で一国を焦土に変えられる生きた巨大砲台兼戦略兵器と化すが、レーザー砲は狙撃専用に連射能力を犠牲に一発の威力を引き上げた仕様らしく、無理に連発すると不具合を起こして発砲できなくなる欠陥も抱えるので、同等の狙撃能力を持った相手との撃ち合いは苦手としている。
それ以外でも本体の機動力がほぼ皆無、逆に自らへの直接攻撃の対抗手段を持たないといった、狙撃戦力として特化し過ぎた弊害も目立っており、これ単独での戦力運用には向かない尖った仕様の怪ジームとも言えよう。
活躍
フンジーム戦後、イシャバーナに現れたラクレスが操っていると思われるゴッドカブトの襲撃からシュゴッドで逃げるギラ、ヤンマ、ヒメノの3人は、容赦無い追撃の末トウフに飛ばされてしまう。そこで一人逸れたギラはカグラギから手厚い歓迎を受ける。
だが、そこをまたしてもデズナラク8世率いるバグナラク軍が襲撃。彼らの目的はチキューの秘宝の一つであるゴッドカブトで、それを手に入れるための脅迫手段としてタニジームも異常成虫状態で同行。その場しのぎの約束でやり過ごそうとするカグラギの態度に対してカメジムの命令で田畑に威嚇射撃、何も実りはしない焼畑農業(焼き討ち)によりカグラギを折れさせて一日分の猶予後引き渡す様迫った。
しかしカグラギが黙って屈する訳も無く、一旦バグナラク軍が退いた後に巧みな話術でギラ、ヤンマ、ヒメノを扇動して彼等の協力を得る。
そして約束の日。タニジームとサナギム軍団を率いて現れたデズナラク8世に対し、カグラギは黒子の手からゴッドカブトのコントロールに必要な琥珀=シュゴッドソウルを差し出したと思いきや……
デズナラク8世「さあ、チキューの秘宝を差し出せ」
カグラギ「どうぞ」
デズナラク8世「うん? ……トマト…?」
カグラギ「それが我が国の宝です。 ……豊かな実りのために、害虫は排除させていただきます!!」
元より、自国への侵略者に対し交渉する気など無かったカグラギはハチオージャーへと王鎧武装、襲い掛かってくる大量のサナギムを歌舞いた立ち回りで華麗に倒してゆく。更にシュゴッドへ搭乗して地中で待ち構えていたギラ達3人も頃合いを見て参入、タニジームと相対する。
タニジームの砲撃を3体のシュゴッドは掻い潜っていたが、そこへ再びゴッドカブトが現れゴッドクワガタらに攻撃を仕掛けた事で三つ巴の戦いへと発展。
だが出現時、咄嗟にゴッドカブトがタニジームの砲撃から畑をかばったことでギラはゴッドカブトを操っているのはラクレスではなく、カグラギであるという事実に気づく。
カグラギは国を守る為、ラクレスに組したのだったがギラは彼を説得、仲間に誘われ心を動かされた?のかキングオージャーへと合体、更にゴッドカブトを武装しカブトキングオージャーを完成させ、山の頂に陣取ったタニジームとの砲撃合戦に持ち込む。
敵が自身を狙っていることに気がついたタニジームは、先制のスクミリンゴビームで激しい弾幕を形成するも、カグラギはゴッドハチのみ分離させ砲撃を弾き返し粘る。そしてその内にビーム砲が不具合を起こし弾幕が途切れてしまう。
その隙に狙いを付けたカブトキングオージャーの必殺の砲撃が放たれ、タニジームも咄嗟にカイギリースーツで防御するも、その火力の前に自身が立つ山の頂ごと跡形も無く吹き飛ばされ撃破された。
こうして戦闘が終わりカグラギと和解……かと思いきや、彼がゴッドカブトを動かしたのはギラ達を利用してバグナラクを排除させるのが目的であり、それをヤンマが察した時にはすでに遅く、カグラギによって呼ばれたリタ・カニスカの手によって、ギラはトウフへの侵略罪としてゴッカンに連行されてしまう……。
デズタニジーム
身長/46.5m(異常成虫時)
体重/372.0t(異常成虫時)
分布/ンコソパ(夜)
好物/都会の養分
第10話に登場。デズナラク8世に養分を与えられ、巨大なバグナラク繭から誕生した強化怪ジームの一体。他の繭から誕生した怪ジーム同様、左腕がデズナラクに似た触手が絡んで構成された爪付き籠手『クローワーム』になっている。
近接攻撃能力を得て狙撃砲台役から脱却したとも言え、ビルの谷間を狙って攻め入った国を奈落に落とそうとする。
ンコソパの繭から出現し暴れるも、レジェンドキングオージャーには手も足も出ず、他の個体とシュゴッダムに集められた所を必殺技の黄金の光線で一掃された。
余談
- タニシモチーフの戦隊怪人は、『魔進戦隊キラメイジャー』に登場する巨大戦力・シェルガ以来3年ぶりの登場。こちらは巨大戦力の素体に使われる生物の一種でもある。
- 一方、狙撃能力についてはタニシというよりはどちらかといえばイモガイの特徴に近い(イモガイは殻の中から管の様な器官を伸ばして獲物に毒針を撃ち込む為、それが元ネタになったと思われる)。
- 昆虫最終奥義の由来になってるスクミリンゴガイはジャンボタニシと呼ばれているがリンゴガイ科に属しており、タニシではない。
稲作農家の天敵、許さないよ。
- 赤っぽい部位もある身体や鱗の様なカイギリースーツの造形、熱線を使うといった部分はウロコフネタマガイもモチーフとなっている様だ。
- 尚、デズタニジームは、強化怪ジームの中で、唯一固有能力が残っている。