概要
和名 | ゲンジボタル |
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学名 | Nipponoluciola cruciata |
分類 | 鞘翅目 多食亜目 コメツキムシ上科(ホタル上科) ホタル科 ホタル亜科 ゲンジボタル属 |
体長 | 12~15mm |
成虫の出現期 | 5~7月/年1化性 |
分布域 | 日本(本州・四国・九州) |
ホタル科に分類されるホタルの一種で、日本産のホタルの中では大型の種。
日本でホタルといえば、本種かヘイケボタルの事を指す事が多く、日本人に最も親しまれているホタルのひとつと言える。
主に本州や四国、九州の水のきれいな川で見ることができる。
本来北海道には分布しないが、現在は国内外来種として見られる。
学名「Luciola cruciata」はラテン語で「光る十字架」を意味し、 成虫の前胸部中央に黒い十字形の紋があることからこの学名が付けられた…のだが、2023年に近縁のクメジマボタルと共に所属する属が変更され、現在の学名は「Nipponoluciola cruciata」となった。
ヘイケボタルとは胸部の模様で識別できる。
成虫は夜に活動するが、発光によって他の個体と通信をはかり、出会ったオスとメスは交尾をおこなう。交尾を終えたメスは川岸の木や石に生えたミズゴケの中に産卵する。
卵ははじめ黄白色だが、やがて黒ずんでくる。卵の中で発生が進むと、卵の中で幼虫が発光を始め、夏になると孵化する。
幼虫は灰褐色のイモムシのような外見で、親とは似つかないが、すでに尾部に発光器官を備えている。
幼虫は生まれてすぐに川の中へ入り、清流の流れのゆるい所でカワニナを捕食しながら成長する。カワニナを発見すると軟体部にかみつき、消化液を分泌して肉を溶かしながら食べる。秋、冬を経て翌年の春になる頃には、幼虫は体長2-3cmほどに成長し、成虫よりも大きくなる。
カワニナしか食べないと思われがちだが、実は他の淡水貝類やミミズなども捕食する。
実は幼虫が水生のホタルは世界的に見ても珍しい。
春になって充分に成長した幼虫は雨の日の夜に川岸に上陸。川岸のやわらかい土にもぐりこみ、周囲の泥を固めて繭を作り、その中で蛹になる。蛹ははじめ黄白色だが、やがて皮膚越しに成虫の黒い体が浮かび上がるようになり、発光もはじまる。
成虫は5月から6月にかけて発生する。夜に活動し、昼には深い草陰で休んでいる。成虫になると水分を摂取するのみで、活動や産卵は幼虫時代に摂った栄養分でおこなう。成虫の期間は幼虫より短く2~3週間ほどしかない。
成虫の発光パターンが東西で異なる事が知られている。
観光目的で放虫される事が多いが、遺伝子汚染に繋がる為、そのような行為は好ましくない。
甲虫王者ムシキングシリーズにおけるゲンジボタル
グーの特殊技「まもりアップ」で登場。連続でじゃんけんに勝つと防御力が上昇し、4回まで重ねがけが可能。(シーズンによっては3回まで)
新甲虫王者ムシキング
2015セカンドにて登場し、後に激闘1弾と超神化1弾にて再録。旧作同様、グーのお助けカードとして登場。こちらは連続で勝たずともグーでじゃんけんに勝つと旧作同様の防御力上昇バフがかかるが、旧作のような重ねがけは不可能。
関連タグ
クメジマボタル(ゲンジボタルに最も近縁な種で、世界中で久米島だけに分布する)