概要
和名 | スジグロボタル |
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別名 | スジグロベニボタル |
学名 | Pristolycus sagulatus |
分類 | 鞘翅目 多食亜目 コメツキムシ上科(ホタル上科) ホタル科 ホタル亜科 スジグロボタル属 |
体長 | 6~9.1mm |
成虫の出現期 | 5~7月/年1化 |
分布域 | 日本(北海道・本州・四国・九州・奄美) |
日本固有種の蛍の一種。
赤い鞘翅に黒い3本の縦縞模様があることが特徴。
翅が赤いことから、ベニボタル科とされていた過去があるが、現在はホタル科に変更されている。
寒冷地を好む北方系のホタルで、南下するほど生息地は高地に極限され、個体数も少なくなる。
3つの亜種に分けられており、北海道・利尻島・東日本に基亜種、西日本に近畿亜種、奄美大島に奄美大島亜種が分布する。
亜種ごとに翅の模様が異なり、基亜種は赤い翅に3本の黒筋模様、近畿亜種は黒い翅の四方に赤い模様、奄美大島亜種は基亜種と似ているが、赤の面積がより広い。
主に東日本では平地、西日本では山地の自然環境が良好に保たれた森林内や林縁に面する湿地の草本上で見られる。
成虫は微弱な連続光を発し、幼虫も発光する。
成虫は昼行性な為、光をコミュニケーションに使う事は無く、もちろん求愛にも使わない。
オスはメスの発するフェロモンを感知して集まる。
幼虫は世界的にも珍しい半水性の生態を持ち、普段は陸上で生活しているが、食餌の際のみ小川などの水中に潜ってカワニナやシジミなどの貝類を捕食する。
捕食方法は待ち伏せ型で、水中でじっと動かず待機し、目の前を通りかかった獲物に襲いかかる。
四国には近縁種のシコクスジグロボタルが分布する。