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概要編集

ミノムシ(蓑虫とは、鱗翅目のうちミノガ科に属する幼虫芋虫)である。 このミノガは世界中から1,300種ほど、日本から20種(推定40種)ほど知られている。英語は「bag worm」(バッグワーム)や「case moth」(ケースモス)と呼ばれる。


成虫と比べて幼虫の姿の方が知名度が高く、一般にもこの類全体を総称する「ミノガ」よりも、幼虫を指す「ミノムシ」の方がよく使われている。


生態編集

で綴り合わせ、名前の通り寝袋(bag)のような「」()を作る。

幼虫は蓑に入った状態で生活し、移動の際には蓑の開口から胸部まで出して蓑を引っ張るように歩く。幼虫は葉っぱなどを食べて育ち、蓑の中でになる。種類によっては糸を引いて、蓑を吊るように枝からぶら下げる。


本物の蓑を彷彿とさせ、植物の破片を散乱に付けたようなものが一般的であるが、種類により特定の材料のみを使ったり、規則的な螺旋状のタワーとんがり帽子のような蓑を作る種類もいる。


オスの成虫はどの種も普通の蛾の姿に羽化し、羽毛状の触角と屋根状に畳むを持つがを持たず、幼虫時に蓄えた栄養分だけで繁殖活動に勤しむ。

メスの成虫は多くが肥満な状で翅やもない(あっても痕跡程度)形態であり、まるで深海生物を思わせる程に雌雄の外見差が激しい。

このようなメスは生きている間に蓑から出る場面はなく、フェロモンでオスを引き寄せて交尾し、自分の蓑の中に産卵する。幼虫が孵化する頃にメスが蓑から出ていき、地に落ちて命を終える。


ミノムシと似た蛾編集

ミノムシ以外に幼虫が似たような習性を持つ蛾としてヒロズコガが挙げられる。分類学上は近縁であるがこちらの巣は扁平で細かな繊維で作られ、多くが地衣類や腐植など生きた植物以外のものを餌とし、衣類を食害する種(イガなど)や肉食性の種(マダラマルハヒロズコガ/ツヅミミノムシ)もいる。成虫も小さく細長い体型で、ミノガとは随分と異なる。


主な種類編集


人間との関わり編集

基本無害であるが、オオミノガチャミノガのように農作物をも食草とする種類は発生量が多い時に害虫になりうる。


取り扱えるサイズの材料であれば植物の破片でなくても蓑を作り上げるため、細かく切った色紙や毛糸に蓑を取り除かれた幼虫を与えると、色とりどりな蓑を作り上げる。


枕草子』では「みのむし いとあはれなり」と書かれ、著者は「のようなDV親に、粗末な布でぐるぐる巻きにされて「秋には帰るからな」と言われてネグレクト、8月になると「ちちよ、ちちよ(普通に「パパ」説がある他、乳親すなわち「ママ」説もある)」と鳴く」この虫に萌え死んでいる。なおこの声は「カネタタキなのではないか?」とする説がある。


ミノムシをモチーフとしたキャラクター編集

 オス成虫の蛾をモチーフとしたものは、キャラ名の右側に「※」をつける。


pixivでは編集

 pixivではミノムシだけでなく、ミノムシが作るような「蓑」のイラストであれば、このタグや表記揺れのみのむしが付けられるようである。


関連タグ編集

表記揺れ:みのむし 蓑虫 みの虫

昆虫 鱗翅目  幼虫 芋虫

 寝袋 吊り

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