概要
蛆(ウジ)または蛆虫(うじむし)とは、ハエの幼虫のこと。英語は「maggot」(マゴット)。
芋虫(蝶や蛾の幼虫)と比べて脚を持たず、頭も小さくはっきりしない。色は白いことが多い。
高温の湯の中、塩湖、など通常の生物がいられないところによく湧くミギワバエの蛆や、石油の油田でまったり過ごし、上から落ちてくる餌を食べるセキユバエの蛆なと、特殊な生態を持つ種類もいる。
嫌われる側面
一般に好かれない見た目と汚い所に発生することから、蛆自体が嫌悪感を持たれやすい。さらにpixivでは蛆が集っている死体や腐肉などが供に描かれてることが多く、pixivの蛆のイラストはR-18Gのものが多数を占めている。
蔑称として使われることもあり、稀に、どこからともなく湧いてくるものの意味として使われることもある。英語においては、スラング、特に軍隊用語として「蛆虫野郎(maggots)」という表現で罵りに使われることがある。
『マザーグース』で、「死体に蛆のたかった」と歌われるものがいくつかある。
有益な側面
汚い所で元気に育つので、嘗てはこれが分泌する「なんぞ毒を消すもの」をかき集め、医療に役立てるということがあった。また、「なまものは食べず、死んだところは食べる」ことから、壊死した部分を食わす、「マゴットセラピー」(maggot therapy)という医療が存在した。
問答無用で消毒するため、ある種の病気には威力を一応発揮はする(患部へ別の黴菌が来る問題もあるのだが)ことから、21世紀になって再び注目されている。
ある種の蛆は脂肪分を食うと特殊な酵素を分泌するため、これを用いて発酵させたレアチーズ「カール・マルツゥ」がイタリアに存在するが、蛆は人間の胃液で完全に消化できない場合があり、腸に棲みついたら胃腸を食い破ってしまい危険であるということで、法律で定められた方法以外での生産は禁じられている。
渓流の釣り餌に利用されているものは通称「サシ」。
関連タグ
鉄鍋のジャン!:蛆虫を使った料理が登場。