フンコロガシ
ふんころがし
動物の糞に集まる糞虫(クソムシではなくフンチュウ)の中で、糞をボール状に固めて転がす性質を持つコガネムシを表す総称。
基本的にはコガネムシ科のうちタマオシコガネ属(学名:Scarabaeus)に分類される種類を指す。
これは体長2~3cm程度、全身が黒一色、一般のコガネムシよりも体型はずんぐりしている。前胸が前翅より幅広く、頭部前縁が歯車状のシャベルのように平たい。前脚縁辺部の棘が発達して目立つ。
古代エジプトでは糞玉を器用に転がしていく様から、ヒジリタマオシコガネ (Scarabaeus sacer)というフンコロガシの一種を、太陽を動かす神の化身・スカラベとみなしていた。
日本に糞虫はけっこういるが、転がす虫はマメダルマコガネという2mmくらいの超小さい虫しか生息していない。
糞を転がす習性
名前の通りに転がしている大きな糞は、自分のものではなく他の動物のもので、フンコロガシにとっては大事な食料である。
糞というのは消化された後の残りカスであるから栄養価はそれほど高いものではなく、これを食べて生き抜こうとすると結構な量が必要になる。見つけたその場で食べていると同族がワラワラと群がってきて食いでが減ってしまうので、手頃な量を丸めて安全な場所まで持って行ってのんびり食べる。
しかしながら、玉を作るのもわりと手間がかかるので、他の個体が作った玉を横取りしようと横槍が入ったりして奪い合いになることも。
さすがに飼育下では糞以外で代用しており、腐肉や昆虫ゼリーが与えられる。
フンコロガシは放置された糞を勝手に掃除してくれるため自然界では「分解者」としての立ち位置になる。オーストラリアでは牛のフンを撤去する際にわざわざアフリカやヨーロッパからフンコロガシを輸入してハエによる被害(蠅害)を防いだ事例が残っている。
どうぶつの森シリーズ
以上のように、日本では南国などの暑い地域に住む生き物というイメージが強いが、どうぶつの森シリーズでは冬に現れて、雪玉を懸命にせっせと運ぶ。ウンチを転がすという絵面が不味かったからだろうか。(一応フォローしておくと、博物館に寄贈するとフンを転がす姿を観察できる。またe+の頃は3月~10月の夕方から朝方に現れ、村に転がっているボールを転がしていた)
それにしても甲虫が苦手とする冬で、それも熱帯地域の生き物がこのように逞しく適応する辺り、この世界のフンコロガシは相当進化しているようである。もうこれフンコロガシじゃなくてユキダマコロガシなんじゃなかろうか。
新甲虫王者ムシキング
おたすけムシとして登場。激闘6弾および超神化3弾収録。属性はパー、レアリティはR。
おたすけ技はチョキで勝つと相手のVガジェ使用を封じる「ビラーズボウル」。ちなみにモーションが後ろ脚で転がしているウンコを相手にぶつけるというもの。嫌だ。
ステータスも激闘6弾のものは攻撃、超神化3弾のものはテクニックが+40、他は0という尖った伸び方をする。つくづくインパクトの大きいやつである。
ARK:Survival_Evolved
主に洞窟に出現。糞か腐った肉を手渡ししてテイムできる。糞をインベントリに入れると時間経過で肥料と原油に変換してくれるので菜園で重宝する。生態は中立。リマスター版のARK:Survival_Ascendedでは近くに落ちている糞を自動で拾うようになった。拾う範囲はレベルに依存する。
モチーフとしたキャラクターなど
- 摩訶摩訶・サンサーラ・ナーガ2(ゲーム):両作ともこの虫をモデルにした「爆弾コロガシ」「ボムころがし」というモンスターがいる。
- グランド・スカラビッチ:ロックマンX6に登場するフンコロガシがモチーフのボス。
- ポケモン:シガロコ/ベラカス フンコロガシをモチーフにしている。中でもシガロコは実際の昆虫としてのフンコロガシ、ベラカスはかつて信仰対象とされていたスカラベモチーフか。
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Dロジェ ※フンコロガシ話※ 全4話 【10/9のイベント展示小説】 【追記】 作品のシップについてはタグで表記しているとおりです。 閲覧に制限はしませんが、逆で紹介したり、作風が逆に読める、といったコメントはやめてください。9,592文字pixiv小説作品