概要
英語ではコガネムシ科全般の通称でもあるが、スカラベ (Scarab) という名は主に中東の砂漠地域に生息する有名なフンコロガシの一種、ヒジリタマオシコガネ(学名:Scarabaeus sacer、"聖なるコガネムシ"の意味)を指している。
フンコロガシらしく成虫も幼虫も別生物の糞を主な餌としており、フンを丸めて逆立ちして後足で転がしていく習性を持つ。
そのパワーは体重の1140倍の重さのフンを転がすとされ、コガネムシの中でも最強レベル。
想像してみてほしい、新幹線の車両を逆立ちで転がす人間の姿を。これは大型のカブトムシに匹敵するという説もある。
卵もフンの玉の中に産み付ける習性を持つ。当たり前だがフンを襲おうとする生物などいないため、それに包まれた卵も捕食される危険性がなく、結果産卵数は全ての昆虫の中でもぶっちぎりで少ない。
「丸いものをせっせと動かす」というその習性から、エジプトでは太陽を動かすとされ、再生の象徴(太陽は何度西の空に沈んでも次の日には昇ってくるため)とされて神聖視された。
フィクション・創作関連
フンコロガシ名義でフィクション作品に登場するスカラベ、またはスカラベをモチーフとしたものはフンコロガシを参照。
ハムナプトラのスカラベ
古代エジプトの遺跡を舞台としたハリウッド映画であるハムナプトラには、同名の虫が登場するが、実際のスカラベとは大きく乖離した設定の架空の昆虫。みんなのトラウマ。
こちらは肉食性の凶暴な昆虫という設定で、襲われた動物は瞬く間に骨だけにされてしまう。同作における古代エジプトでは棺の中で大量のスカラベに肉体を貪り食われながら永遠に苦しみ続ける「ホムダイの刑」という刑罰も存在した。
ちなみによく誤解されるが「2」でアナクスナムンを殺したのはサソリである。
また、「ホムダイの刑」に使われたスカラベ達はイムホテップを貪り喰ったが同時にイムホテップと同じ呪いにかかり苦しんだらしい。
喰う側と喰われる側が同じ棺桶の中で同じ呪いを受けた事になる。また、イムホテップの復活後は未だにイムホテップの体内に巣食っていたが、今度は使役されたり、イムホテップの口に入ったスカラベは逆にイムホテップに喰われていたなど立場?が逆転していた。
その他
とある魔術の禁書目録:上条刀夜が観光地で買っていた。
エルデンリング:希少アイテムをドロップするモンスターとして登場する。