「ヤ〜メ〜テェェ〜ッ!」
データ
属性/妖精型モンスター
分類/白衣目ノーム科
身長/182cm~44.6m
体重/273kg~668.8t
分布/静寂の地中
経験値/891
概要
クレオンがガチレウスとワイズルーの共同戦線の為、龍井尚久の担当医・谷口京子から生み出した、幻獣「ノーム」の伝説を司り、その風貌を得たマイナソー。
人型マイナソーとしては珍しく、胸部の顔や尻尾がないシンプルなデザインであり、軍艦を模した被り物の様な頭部を持ち(よく見ると頭頂部が胃カメラ状になっている)、白衣を着こんだ赤い三角帽の妖精の様な姿をしている。また、手は地を進むのに適した、セミの幼虫のような鋭いかぎ爪様になっている。
宿主の京子は息子の谷口一郎の教育に非常に熱心であるのだが、自身と同じ医者にする為、強引に勉強を押し付ける英才教育を行っていた。
また心配性であり、一郎がティラミーゴに噛みつかれて怪我をした場面を目撃した事で(真相は後述)、「息子を危険な目に遭わせたくない」と心配が増幅したマイナス感情を抱いた所をクレオンに目をつけられた。
戦闘では地中に潜み、頭部から生えた『ホーンソナー』と呼ばれる角の様なセンサーでリュウソウルの発動音(リュウソウケンが装填されたリュウソウルを読み上げる音声)を読み取り、「ヤメテー!」と鳴きながら透明なミサイルを頭部から発射。ミサイルは地中から標的を直撃する為、その全く見えない攻撃で相手を翻弄する。
だが、サポート用として生み出した為なのか、白衣を着た様なシンプルな見た目もあって、戦闘力はそこまで高くない模様。但し、クレオンの言葉に頷いたり、ノリ良くコケたりする等、高い知能がある事を窺わせる。
尚、深い所に潜行する能力は、宿主が胃カメラ専門の女医である事に由来する。
活躍
プリシャスに心臓を握られてしまったガチレウスとワイズルーは、彼の鼻を明かす為に止む無く共闘戦線を張る事に。ワイズルー考案の作戦をメインとし、リュウソウジャーの足止め役を引き受けたガチレウスの護衛要員として、京子に処置を施して生み出された。
まずガチレウスが、上述の一郎の怪我の件で口を噤んだままのティラミーゴと仲違いしたコウと、花を手にこれから婚活に行こうとするカナロの2人を強襲。戦闘に発展する中、自身も地中で姿を隠しながらリュウソウケンの音声を感知し、強リュウソウルを使用しようとする両者を爆撃。
コウの事そっちのけで戦闘に乱入したティラミーゴや、駆け付けた残りのリュウソウジャー共々、見えないミサイルで痛め付けるが、相手の手の内も分からずに戦うのは危険だとメルトが判断し、コウ達は一時撤退した。
リュウソウジャーの撃退後、「いやお前やるじゃん! いいマイナソー作っちゃったなぁ!」と得意になるクレオンに連れられてアジトに帰還。すると待ち構えていたプリシャスにクレオンが心臓を奪われかけるも、心臓が存在しなかった為に難を逃れた事で、自身の右腕になればドルイドンの最高幹部にもなれると勧誘される場面に立ち会い、クレオンから「最高幹部になればもう誰にもこき使われずに済むって事?」と問われて大きく頷いていた。
その後、再びワイズルーとガチレウス両名の共同作戦に従事。手始めに京子に化けたワイズルーが一郎を誘い出し、ドルン兵達にさらわせて某所の倉庫へと拉致する。その誘拐現場を目撃して追跡したティラミーゴだが、既に本物の京子も捕まっていて、親子を人質に取られて手出しが出来ないティラミーゴは、ワイズルーからステッキで銃撃されてピンチに陥る。
その様子を陰から覗いていたピーたんからの知らせを受け、現場に向かおうとするリュウソウジャー6人の行く手を、ガチレウスやドルン兵達が阻む。
ガチレウスをカナロやバンバが食い止める間に、コウ1人が何とかティラミーゴの元に向かった物の、相変わらずノームマイナソー自身は地中に姿を隠しながら、見えないミサイルで5人を攻撃。リュウソウルを使おうとすればミサイルが襲ってくる為、変身すらままならないリュウソウジャーを、ガチレウスと共に追い詰めて行く。
その頃、痛め付けられる一郎の姿を見て、泣き叫ぶ京子の中から発せられるエネルギーが地中に向かい、その影響でノームマイナソーは着実に成長。其処へティラミーゴを助けるべくコウが現れた。
コウがワイズルーに「見えないミサイルで俺達を攻撃して来たのはお前か!?」と聞いたのに対し、ワイズルーは「おや、ガチレウスは負けたのか? 私がそんな目立たない作戦をやる訳がナッシング! マイナソーの仕業だよ~ん!」と迂闊にもノームマイナソーの存在をバラしてしまった。
更に、先に潜入して一部始終を目撃していたピーたんが「一郎のお母さんから出たエネルギーが地面に吸い込まれている、つまりマイナソーは地面の下にいるんだ!」と一同に伝えた為、リュウソウルの音によって位置を特定されていた事をメルトに見破られる。
こうして、絡繰りを理解した5人がフエソウルの力で、音声の発生源を増やした事でノームマイナソーは混乱、そのまま5人の変身を許してしまう。
そして、ドッシンソウル強竜装を纏ったピンクが、地面に放った一撃で炙り出され、巨大化した姿で登場。折しもティラミーゴと和解し、共にワイズルーを撃退して谷口親子を救ったレッド、そしてゴールドとブルーの3人の駆るキングキシリュウオーが向かって来た為に交戦するも、ミサイル攻撃を受け付けない相手に格闘戦へと持ち込まれ、呆気無く大気圏外へと打ち上げられる。最後はそのまま止めのキングキシリュウオービッグバンエボリューションを喰らい、「ヤメテェェーー!!」と叫んで爆散した。
戦いが終わった後、一郎はリュウソウジャーに謝りつつ事の真相を明かす。
その当日、一郎はティラミーゴと遊んでいたが、その際にうっかり木から落ちて足を怪我してしまう。
そこへ京子が通りかかったのに気付き、勉強もせずに遊んでいたのでは母親にこっぴどく叱られてしまうと慌てた一郎は、ティラミーゴの口の中に潜り込んで隠れようとした所、京子はその瞬間を見た為にティラミーゴが息子に噛み付いたと勘違いしてしまった。
ティラミーゴの方も一郎に「遊んでいた事をお母さんには言わないで」と約束をしていたので、何も弁明しなかったという訳だったのだ。
事の真相を知った京子は、知らず知らずの内に息子を追い詰めていた事を反省、またコウ達3人やういに嫌味を言った事も謝罪し、改めて感謝の言葉を述べる。
ティラミーゴが口を噤んでいた理由もわかり、めでたく一件落着となった。
一方その頃、ドルイドンの本拠地では……
ガチレウス「なぜマイナソーを巨大化させた!?巨大化などせずずっと地面の下におれば、勝てたものを!!」
クレオン「か、関係ないと思うんすけど……」
相も変わらずクレオンがガチレウスから理不尽且つ容赦無きパワハラ……もとい糾弾を受けていた………。
しかし、今回敵側の敗因を考えると…
ワイズルー:作戦を発案するが、調子に乗って自信があった今回の作戦を自ら暴露した。
ガチレウス:今回待ちの作戦だったのだが、巨大化のミスを及ぼす状況は完全に想定外だったために取り乱して無理に攻めに入った結果、自らの手で戦況を乱してしまった。
クレオン:自慢のマイナソーを生み出したが、プリシャスに出世相談を持ち掛けられ、出世欲に目が眩みマイナソーを巨大化させた。
と言う様に、全員自信があった作戦だが、己達の作戦の穴を曝け出してしまって互いの足を引っ張り合った、本末転倒的なオチとなった。
余談
経験値の合計数の由来は外観でわかる通り「白衣」の語呂合わせ。
ノームがモチーフの戦隊怪人はこのノームマイナソーが初。モチーフのノームは四大精霊の一つで「土」を司る妖精であり、前話のシルフマイナソーのモチーフのシルフも四大精霊の一つとして数えられている。
なお、先輩恐竜スーパー戦隊である恐竜戦隊ジュウレンジャーにもノームというキャラが登場した(但し、外見はエルフの様な男性で、ジュウレンジャーを助けた味方である)。
地中つながりで両手がセミの幼虫、頭部はカブトムシの角と三角帽を掛け合わせたデザイン、顎部はカブトムシのアゴとノームの白い顎ひげがモデルとなっている。
今回で宿主にされた谷口京子を演じた吉井怜女史は、『仮面ライダードライブ』の沢神りんな役でレギュラー出演しており、スーパー戦隊シリーズ初出演となる(ライダーと戦隊のコラボ作である春休み合体スペシャルを含めない場合)。
また、 ウルトラマンネクサスにもゲスト出演した経験もある為、所謂「三大特撮ヒーロー」に出演した女優の1人となった。
尚、婚期を焦る女性と言う設定のりんなと、息子が居てその教育に熱心な母親な京子を比較して、「無事家庭を築けたんですね」と感慨深さを覚えた視聴者も居る様子。
また、一郎役の五十嵐陽向は2年前の『宇宙戦隊キュウレンジャー』にて、スティンガーの少年時代を演じていた。
関連タグ
騎士竜戦隊リュウソウジャー ドルイドン族 マイナソー ノーム セミ カブトムシ 土属性
バクダンデライオン:恐竜スーパー戦隊第2弾『爆竜戦隊アバレンジャー』の戦隊怪人で、同じくミサイル攻撃を得意とする。中の人もガチレウスと一緒。
研究のアバウタ:『天装戦隊ゴセイジャー』に登場した戦隊怪人で、こちらも白衣の昆虫モチーフ繋がり.
ニードロイド:『特命戦隊ゴーバスターズ』に登場した戦隊怪人で、同じく白衣を纏う医者の外見をしている。製造元も医療器具で医者繋がりである。
シャイドス:『宇宙戦隊キュウレンジャー』に登場した戦隊怪人で、こちらも常時姿を隠しており、見えない攻撃を繰り出しながら相手を翻弄した。潜伏場所は相手の影であり、ある意味地面に隠れている点も似ている。
ノーム(ファントム):『仮面ライダーウィザード』に登場したノーム繋がりのライダー怪人。同じく地中を自在に移動する能力を持つ一方で、こちらは嗅覚に優れる。
ゾウアマゾン:医者が変貌した怪人で、白衣を纏った姿が類似。更に看護師の服を着た配下(ゾウムシアマゾン)を従えている。
ペガサスフォーム:超感覚で敵の位置を把握し射撃で仕留める戦法がまさにこれ。余計な情報も察知して混乱した点も類似。