「カイ……カン……」
「ガンジョージ、ツヨーーイ!」
「プリシャス様の幸せが、俺の幸せだぁぁぁ!」
データ
属性/ナイト級幹部
分類/ドルイドン族
身長/192cm(巨大魔強化身長/47.0m)
体重/288kg (巨大魔強化体重/705.6t)
分布/鉄壁の結界
経験値/489
概要
第43話で復活したエラスによって生み出された、ドルイドン族のナイト級幹部ドルイドン。
名前はプリシャスが付けた物でプリシャスにとっては「弟」に相当する存在。
青と黄色のカラーリングでタンクジョウに近似した、屈強かつ重厚なフォルムを持つ、ロボットの騎士のような姿をしており、両肩からは弾帯が備え付けられている。
実際、彼の身体は機械で出来ている様で、体を動かすと駆動音が鳴る。
戦闘では重厚なボディを活かした肉弾戦を得意とする他、胸部のランス状のガトリング砲『ガンガンショット』から銃弾を連射して辺りを破壊し回る。
また、砲丸状のカプセルを装填して自らをパワーアップさせたり、自らを巨大化させる『巨大魔強化』も可能である。
当初、最初に生み出された個体は語り口が全体的にたどたどしい片言で、時折「ガンジョージ!」と自分の名前を口癖の様に発していたが、第44話からは周囲の影響か、言葉を学習し流暢な会話が可能になった。一方、後に生み出されたガンジョージⅡは終始機械的に喋る。
悪い意味で純真無垢であり、プリシャスに促されるままに破壊活動に終始し、自我を明確に持ち始めてもプリシャスの命令を第一義に行動している側面が強く、リュウソウジャーに説得されてもそれを突っぱねて聞く耳を持たなかった。
プリシャスは「弟」として接しているが、実態は彼の指示1つで都合良く動く見た目通りの「ロボット」でしかない。
活躍
第43話
エラスによって誕生するや否や、プリシャスとサデンら共に市街に出現し、プリシャス達と共に破壊活動を開始し、人間達の悲鳴を聞いて快感を覚えた。
その途中でリュウソウジャーが現れた為、プリシャスが「実戦訓練」と称したので指示のままリュウソウジャーと交戦。
誕生したばかりにもかかわらず高い戦闘力を見せ付けるが、リュウソウジャーのチームワークにサデンと共に押されてしまい、それならばとカプセルを取り込んで巨大魔強化を実行、駆け付けたプティラミーゴとパキガルーと合体したキシリュウオージェットと交戦するも、プテラードンがプリシャスを見た途端、恐怖心からパニックを起こして逃走。
これを見たリュウソウジャーが他の騎士竜を呼び始めたので、プリシャスに慮られて撤退した。
その後、その場に居たクレオンをガンガンショットの銃撃で痛め付けていたが、リュウソウカリバーとエラスの現状を知ったリュウソウジャーがドルイドンとの決着を着けるべく、エラスが眠る地域に現れたので、サデンとドルン兵らと共に迎撃せんと出陣。
だが、気迫と経験の差からリュウソウジャーが次々と繰り出す攻撃に追い込まれてしまい、マックスリュウソウレッドが放った「エバーラスティングディーノスラッシュ」を直撃する前に回避すると、「マケタク……ナイ……!!」と悔しさを滲ませつつ敗走。
エラスとプリシャスが待つ間に戻ると、プリシャスから「新しい兄弟だよ」の言葉と共に新たに生まれたもう1体の自分「ガンジョージⅡ」を見る事態となった……。
第44話
最初に生み出されたガンジョージが「プリシャス様の意思こそ、俺たちの意思」とガンジョージⅡに教え込ませていた所、エラスが新たにヤバソードを誕生させた所を立ち会う。
すぐさまプリシャスの命令で「生み出されたヤバソードの教育」と「エラスの元へとやってくるリュウソウジャーの迎撃」をそれぞれ行うべく、ガンジョージはプリシャスとヤバソードと共に出発し、ガンジョージⅡはサデンと留まるが、ガンジョージⅡは事前にプリシャスから何かを吹き込まれていた……。
その後、ガンジョージはプリシャスと同行し、暴れ回るヤバソードを傍観していたが、オトの連絡を受けてコウとアスナが駆け付けてきたので、ヤバソードと共に2人に襲い掛かり、自身はアスナ/リュウソウピンクと交戦。
ツヨソウルで竜装したピンクを圧倒し、一度はプリシャスの攻撃で変身解除されるも、再変身したピンクがオモソウルで竜装して繰り出した鉄球攻撃から、プリシャスを身を挺して守り抜いたが、レッドが操縦するキシリュウオーディメボルケーノとオトが操縦し、プリシャスの恐怖心を克服したヨクリュウオーによってヤバソードが追い詰められた為、プリシャスの進言の元、先程身代わりになって受けたダメージでよろめきつつ撤退した。
一方、ガンジョージⅡはエラスを討伐にしにやってきたメルト・トワ・バンバ・カナロの4人を迎撃し、サデンと共にリュウソウジャー4人と戦闘開始。
メルト/リュウソウブルーとカナロ/リュウソウゴールドと交戦し、こちらもガンジョージと同じく2人を追い詰めるも、ノブレスリュウソウゴールドが繰り出した「エクストリームダブルディーノスラッシュ」を喰らって追い詰められる。
よろめきつつもガンジョージⅡは立ち上がるとカプセルを自らを投入。すると体が赤く発光し始めた。
実は、ヤバソードの教育へ出向く前にプリシャスに「追い込まれたら……分かるよね? 僕の為にリュウソウジャーを巻き添えにして……自爆してね」と吹き込まれており、プリシャスの命令を実行すべく、リュウソウジャー4人を巻き添えに自爆しようとしていたのだ。
しかし、仲間である筈のサデンが咄嗟に刀を投げ、カプセルを串刺しされて自爆に失敗、腹部に風穴が空いたガンジョージⅡは倒れ込み、「プリ……シャス……サマ……」と兄の名を呟きつつ機能を停止した。
第45話
前回の戦いから音信不通のサデンを探すプリシャスと同行していたが、リュウソウジャーとマスターブラックが来訪してきたのをプリシャスが察知したので、ヤバソードと共に迎撃へと向かう。
その先でリュウソウジャーとマスターブラックを襲撃し、ドルン兵を仕向けるも全滅したので、ヤバソードと共に襲いかかる。
自身はレッドとゴールドと戦い、2人の繰り出す攻撃に応戦するもマックスリュウソウレッドとノブレスリュウソウゴールドにパワーアップした2人が繰り出した攻撃を食らって怯んでしまう。
そこでゴールドから前回の戦いで、プリシャスがガンジョージⅡを自爆させようとした事実を聞かされるも「だからなんだ? それでプリシャス様が喜ぶなら本望だ!」と、ガンジョージは全く意に返さなかった。
その後も2人と戦いを続けていたが、神殿のエラスが胎動したのに反応したヤバソードが突如暴走を開始、リュウソウジャーだけでなく仲間である自分達にも襲いかかり、ヤバソードの猛攻でダウンしてしまい、巨大魔強化を実行したヤバソードの巻き添えを喰らうも、ヤバソードの心臓を奪って鎮静化させたプリシャスの元へと駆け寄った。
第46話
鎮静化させたヤバソードを押さえ込みつつエラスの目前に戻るも、エラスの胎動に反応して再び暴走するヤバソードに突き飛ばされる。直後ヤバソードは心臓のカードごとプリシャスに三枚下ろしにされて始末されるも、その流れからエラスより意志と記憶を送られたプリシャスは心変わりを起こすも、それにすらガンジョージは疑問を抱かず付いて行った。
その後、エラスが封じられている神殿の入口で、プリシャスが張ったリュウソウルに反応する結界を前に攻めあぐねているリュウソウジャーの前に出現、今度こそ侵入を阻止すべく襲いかかる。
結界を解除する為に全ての装備を置いて中に向かったコウとアスナを通してしまったものの、しばらく残りのメンバーを圧倒するが、結界の解除に動揺した隙に4人のディーノスラッシュを受け、弟と同じく最期までプリシャスの名を叫びながら倒された。
最終的に彼が押し負けたのは、エラスが生み出した他のドルイドン達をプリシャスが自分の都合で食い潰し、戦力の頭数が不足した状況にしてしまったのが大きい。そんな事情に気付かないまま孤軍奮闘して力尽き、自身を追い込んだ元凶に忠誠を誓う断末魔を叫びながら戦死したガンジョージの最期は哀れそのものだった。
そして、当のプリシャスは自分で自分の首を絞めたこの結果に目を背け、また新たな弟をエラスに嘆願する始末。この有様とヤバソードへの待遇を鑑みたエラスは「ドルイドン族も不要な存在」と判断、プリシャスを取り込み自ら地球を作り直すべく行動を開始する。
余談
経験値の合計数の由来は「自爆」の語呂合わせ。プリシャスの命令に忠実で実質、彼の手足として疑問の一切を持たず全てを投げ捨てて散った彼の生涯を象徴してもいる。
見れば判る通り、スーツはタンクジョウの改造。タンクジョウ自身にもロボット風の意匠が組み込まれている。
名前の由来は恐らく『GUN(銃)+頑丈+童子』の組み合わせと推測される。
名目上は幹部であるものの、登場回終盤にて同型個体が現れた為、スゴーミンやドゴーミン、守護騎士カンブリ魔にツヨインダベーに類する上級戦闘員が実態と思われる。
朴璐美女史が演じるプリシャスが度々「弟」と強調する様に口にしている辺り、同女史の代表役の「弟」を次の戦隊の青の戦士の役者が実写版で演じていたのをネタにしている……と思えるのは気のせいだろうか(尚、本来のパートナーは前作に出演済み)。
声を演じる前野氏は『天装戦隊ゴセイジャー』にて5000℃のクラスニーゴを演じて以来、10年ぶりのスーパー戦隊シリーズ出演となった(スーパーヒーロータイム単位では『仮面ライダーOOO』のカマキリヤミー役以来)。
上記にある「カイ……カン……」のセリフは恐らく、某有名映画の1フレーズをほぼそのまま拝借した物と思われる。
彼のバックルの紋章はプリシャスと同じナイトの駒の動きを表しているが、公式ホームページでは「ルーク級」と誤記されていた。現在は修正済み。
デザイナーの久正人氏も困惑した様で、ツイッターにて「デザインチームはナイト級でデザインした(だから肩から馬の尻尾が生えている)」「バックルの模様が駒の動きを表しているので、ここでも幹部が何の駒に対応しているかわかる」との旨のコメントをしている。
モチーフはヴァチカンのスイスガード(衛兵)。ドルイドン族の幹部陣の色に赤色だけ使えない為、残った青と黄色を用いた上のチョイスである。
派手な色と銀色の甲冑がバランスよく対比できたので、久氏のお気に入りの1つである。