概要
中世ヨーロッパ伝承に登場する怪物(幻獣)。コッカトライスと呼称・表記される資料もある。
ファイナルファンタジーシリーズや女神転生シリーズなどにも登場する。
生態
雄鶏が産み落とした卵をヒキガエルが暖めてこの世に誕生すると伝わる。
視線と吐息に猛毒を持ち、近寄った生き物を全て殺害、あるいは石に変えてしまうとされる。
特にその毒性は、蛇の怪物の代名詞として有名なバジリスクをも超える危険な致死毒とされる。そのためコカトリスが棲息する周辺で、他の動植物はほとんど生きていられないのだと伝わる。
恐ろしい怪物だが意外にも草食性であり、主食とする草だけはコカトリスの毒に対して耐性があり、コカトリスが羽の毛繕いをしても平気なのはこの植物の成分に因るところだとされる。
同時に生物の気配がないのに、コカトリスの主食とする草だけが生い茂っている地域は、近くにコカトリスがいる警告でもある。
バジリスクとの関連性
同じく視線と吐息に毒を持つモンスター「バジリスク」と同一視or雌雄として見られる作品もある。これは、長い歴史の中で、バジリスクとコカトリスが混同されたためである。
だが、厳密には“バジリスクが自らの弱点の一端である雄鶏に対抗すべく、進化した姿がコカトリスである”とも伝承されている。
また、前脚が翼で爬虫類的な面を持つ点から、ワイバーンの一種とみなされ、ドラゴンに含める作品もある。
なお、上記の通りバジリスクが進化してコカトリスになったのだが、資料によっては“コカトリスから更に進化した種”として、コカトリスの尾羽に当たる部位からドラゴンの首が生えたアムフィシーンなる存在が伝わっている。こちらはコカトリス由来のから毒物に加え、ドラゴンの首から炎を吐き散らす他、ドラゴンの首の五感から死角がほぼ存在しないとされている。
ファイナルファンタジーシリーズ
常連の雑魚敵であるが、作品によって姿は異なる。石化や毒などの状態異常を兼ね備えている。
一部作品ではコッカトリス名義だったりする。
- FF1:青い鷹のような姿。攻撃力はたったの1であるが、石化攻撃が厄介なうえ麻痺持ちのマミーや即死持ちのマインドフレイアと一緒に出てくるのでうざい。上位種にピロリスクがいる。
- FF2:緑色の猛禽型。中盤の強めザコだが、なんと最初の町のすぐ南にも出てくる。
- FF4:外見は1と同じ。ダイブイーグルの色違い。
- FF5:赤いオウムのような姿をしている。通常物理攻撃のほか、1.5倍の威力を持つ「急降下」や石化効果のある「くちばし」を用いる。しかも回避率が30%と高い。
- FF7:初の鶏型。即死ではなく徐々に石に変えていく「石化スモッグ」を使う。
- FF8:頭からシレーヌのような翼を生やした軍鶏の姿。相手を睨み付けることで石化させるほか、成体は体の羽根で摩擦を起こし雷を放つ。
- FF11:シチメンチョウと恐竜を混ぜ合わせたような羽毛の無い爬虫類型。石化の邪眼に加えて毒の嘴を持つ。巨体だが、肉はうまい。
- FF12:丸っこい体つきで愛嬌がある。草原地帯を野生種が闊歩している他遊牧民に家畜として飼われており、そこから脱走したコッカトリス達を捕まえに全国を東奔西走するサブイベントも用意されている。
- FF14:まるまる太って可愛い外見で、色違いにドードーがいる。肉はうまい。
- FF15:ヒナドリスのオスの成体で、メスはバジリスクと呼ばれる。
- FFT:ジュラエイビスの最上級種。石化のくちばしに加えて、フェザーボムでの中距離爆撃もしてくる。
女神転生シリーズ
初代から登場する古参悪魔でコカトライス名義のことが多い。
- 女神転生:種族は「怪獣」でワイバーンの色違い。石化では無く炎で攻撃してくる。
- 女神転生Ⅱ:種族は「妖獣」でバジリスク、ジャバウォークの色違い。
- 真・女神転生:種族は「邪龍」で邪龍バジリスクの色違い。マヒひっかき、石化かみつきを持つ。
- 真・女神転生if...:Ⅱのボス悪魔・邪龍バジリスクの色違い。毒ガスブレス、石化かみつきを持つ。
- 真・女神転生デビルチルドレン:種族リュウの小鳥のような風属性デビル。
- 真・女神転生IMAGINE:毒、マヒ、石化などを付与する多彩なスキルを覚える。
- DDSAT:龍族の悪魔で物理系のスキルを持つ。
- DDSAT2:痺れ針や石化光線のスキルを持つ。
- 魔神転生:種族は「龍王」でバジリスクの色違い。
- 女神異聞録ペルソナ:コカトライズ名義で種族は「邪龍」。石化ひっかきとはばたきの他、何故かスウィートトラップ(上から家具などが落ちてくる)を持つ。
- ペルソナ2:アルカナ「WORLD」の悪魔でポイズンブレスとはばたきを持つ。
- 偽典・女神転生:種族「邪龍」でダヌー神族に所属する鶏の悪魔。
スーパー戦隊シリーズ
ドーラコカトリスという名前のドーラモンスターが登場している。
外見は帽子を被った丸いニワトリで、武器であるハサミで空間を切ってワープすることが可能。
恐竜を憎むバンドーラの命を受けアペロ族のユーロ王子を脅して現代に残る恐竜の卵の在り処を聞き出そうとする。
次話では粘土の破片から強化再生されたドーラコカトリス2号が登場。帽子は無くハサミは両手で扱う巨大なものに変更されている。
また、劇中の世界ではコカトリス自体も存在している。人を欺く事を好む性質で、天界の住人だったアペロ族を騙して失態を犯させ彼らを地上に追放させた。
冥獣コカトリスと言う冥獣の一体が登場。ニワトリのような姿をしており、両腕がトカゲのアゴに似たハサミになっている。石化呪術を用いて人々を石像に変え、住処とする森に集めて一成に捕食する習性を持つ。麗も石にされてしまったが、麗の伝えたヒントから鏡に弱いことを知った魁/マジレッドが錬成した姿見で自分の体を石にしてしまい、レッドファイヤーアタックで木っ端微塵にされた(コカトリスが死亡したことで、石化した人々は元に戻る)。
ウルザードに巨大化蘇生されたものの、マジレンジャーが新たに得た魔法で変身合体したマジキングには手も足も出ず、キングカリバー魔法斬りで爆散した。
コカトリスマイナソーと言うマイナソーの一体が登場。原典と異なり、魚類と鳥類を合わせたような姿をしており、両腕もそれぞれフックと棘付きの鉄球となっている。
タンクジョウ亡き後に新たに登場した幹部であるワイズルーの策の為に生み出され、誕生の苗床となった人物も当初は一発屋の歌手の下村一平と思われたが、実はケペウス星の王女・フィータだった。『ドルイドンに捕らわれた』と言うマイナス感情を発するフィータを体内に取り込んで成長を続けて巨大化し、更に彼女の身を案ずる姉・カルデナの情を織り込んだワイズルーの策によって完全体になろうとする。
だが、フィータが音痴の歌声に耐えられない『下手な歌アレルギー』の持ち主であり、彼女から生まれたコカトリスマイナソーもその性質を受け継いでしまっていた事が仇となり、アスナの歌声に激怒して舞い降りて来た所をキシリュウオーファイブナイツのファイブナイツアルティメットスラッシュをカウンターで喰らって爆散。捕らえていたフィータも無事に救出された。
その他の創作
雑魚敵としての採用は3回+α。シンフォニア&ラタトスク、ヴェスペリア、エクシリアに登場。
大抵は石化攻撃を持つ怪鳥といったところだが、エクシリアではトカゲ型。
蛇の尾を持つ巨大な鳥の魔物。ダンジョン第5階層の城下町に生息する。
頭部にトサカ、嘴の下に肉垂を持つため一見するとニワトリのような印象を受けるが、翼の先端に鉤爪を備えるなど全体的には始祖鳥か羽毛恐竜を思わせる外見をしている。
第2階層の森に生息するバジリスクに似ているが、蛇が噛み付いた相手を石化させるためチルチャックは「数段ヤバイ」と評している。
石化は自然治癒が可能でトールマンなら半年から10年で治る。また、毒というより呪いの一種でありエルフのように魔術への抵抗力の強い者ならば治癒も早いとされるが、やはり薬草か魔法で治療する方が賢明である。
蛇がマルシルに噛み付いて石化させるが頸部を爆破され、鳥もセンシに頭を潰されて倒された。
肉はアイスバイン、卵は肉と一緒に親子あんかけ丼の具に使われる。
同作においてバジリスクは「蛇が本体で鳥は尾の付属品」という設定があるが、コカトリスも卵が楕円形で柔らかいという蛇の特徴が見られるため同様に蛇のモンスターと考えられる。
Lサイズユニット(大型モンスター)として登場。
石化効果を持つペトロブレスを持つ巨大な鶏で、見た目に反して飛行が得意。
ステータス値が一定以上のものをとある町で売却すると、その町で合成肉ハンバーグが購入できるようになる。
- デジモンシリーズ
Ver.4から、コカトリスをモチーフとした成熟期デジモン「コカトリモン」が登場。
蛇の尾ではなくクジャクのような尾羽を持つ巨鳥。
ボスキャラクター「アインヘルヤル八闘士」の1体プープラ・コカペトリがコカトリスをモチーフにしている。
鬼道三人衆のカイ・ハーンに操られる、街全体を石化させるほどの石化ガスを吐く危険な魔獣であったが、ダーク・シュナイダーの攻撃により暴走してしまい...
転移した異世界でカレーを食べたくなった龍造寺淳平たちによって、チキンカレーの肉の代用品として狩られたのであるが、この世界では魔術の素材であるスパイスの効果によって...
肉食羽毛恐竜という解釈の石器を扱うほどの知能を持つ生物で、悲鳴や「助けて」などの声真似で人間をおびき寄せたり油断を誘い襲いかかってくる。
ゲームブックのシリーズで、作中の世界「タイタン」に棲息し登場するモンスターとして設定されている。こちらは「蛇の王」の異名を持ち、「雄鶏の頭部と胴体を持つ蛇で、翼は蝙蝠、蛇の尻尾が長く伸びている」という身体的特徴を持つ(伝承的にはバジリスクに若干近い)。
巨大ヒキガエルの巣に卵が存在し、そこから誕生しすぐ襲い掛かる。飛行能力はあるが、短い距離しか飛べない。
強力な麻痺効果を有するくちばしを用い、突く事で攻撃する。そのため、手足を突かれたら武器の使用や移動が出来なくなるだけですむが(当然、戦闘は不可能)、頭部や胸(心臓)を突かれた場合は即死する。また「鏡に映った自分の姿を見ると、即死する」という、バジリスクと同じ弱点を持つ。
ステージ1のボス。
緑色のトサカを持つ赤い怪鳥。首を伸ばしての頭突きや口から卵を吐いて攻撃する。卵が割れると雛のミニウィングが孵って襲ってくる。
アイテム番号:SCP-1013 メタタイトル:「コカトリス」
オブジェクトクラス:Keter
鳥類の頭部を持つ爬虫類。
視線には何らかの力があり目を合わせた者を8分ほど麻痺させる。
嘴の内部には牙が生えており、これで噛み付かれた生物は全身の体表3cmが急速に石灰化する。石灰化した獲物に穴をあけて体内に入り込み石灰化していない内側を食い荒らす。空腹でない時も積極的に獲物を石化させて保存食とする習性がある。
雌雄同体であり卵ではなく尾に出来た嚢胞から子供を生み出す。
モンスターとして登場。詳細はコカトリス(ぷよぷよ)へ。
- 聖剣伝説シリーズ
ザコモンスターとして登場。卵から孵化したてで、卵の殻を後部にかぶったままのヒヨコのような見た目。普通に徘徊している野良モンスターのほか、伝承通りバジリスクが召喚することもある。
当然のように攻撃に石化効果を持つため侮ると危険。『LOM』では見た目が一新され、蛇のよう尻尾を持つ太ったヒヨコのような姿となった。
なお『3』では一定のダメージを与えると卵の殻を破り完全な成鳥形態コカトバードへと成長する。どんな名前だ。
しかしこちらの防御力を下げる特殊攻撃「黄風」や、石化効果を持つ羽根を飛ばしてくるなど、名前とは裏腹の強さを持つ強豪ザコである。
倒すとステータス異常のみならずデバフ効果もリセットできる「星くずのハーブ」をドロップする。このアイテムを事あるごとにCPUが湯水のように使ってしまうリメイク版では貴重な供給源となる。
最新作『VOM』ではついにコカトリスがハブられ、コカトバードしか登場しなくなってしまった。ただしモンスター図鑑で遠回しにコカトリスが成長した姿と説明されている。
- マイリトルポニーシリーズ
Stare Master のエピソードなどに登場。鶏の頭と蛇の胴体を持ち生き物を席化させてしまう能力を持つ恐ろしく危険な生き物として登場する。