「ふははははーっ!! やったぞ! つーいーにー蘇ったぞ~~~っ!!!」
「………………ルーシェが愛する者はオレも愛している」
「許してやる」
「俺が 許してやる」
「大体裁きを行うテメェら天使の正義は誰が証明するんだよ!!!!」
「ああ!!!!?」
「テメェら よくぞ このオレに叛いてみせた…」
「もう一人前だな」
プロフィール
本名 | ダーク・シュナイダー(作中では「D・S」と略して表記される事が多い) |
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身長 | 192cm |
体重 | 96kg |
血液型 | O型 |
クラス(職業) | 魔法使い |
CV | 矢尾一樹(OVA/ドラマCD)、森川智之(DAXEL版パチスロ)、小西克幸(CRバスタード)、谷山紀章(ネットフリックス版) |
概要
萩原一至の漫画「BASTARD!!」の、自称「超絶美形主人公」。
「Dark・Schneider」を略して、よく作中では「D・S」とイニシャル表記される。
400年以上を生きる伝説の魔導師だが、かつて世界征服を狙って引き起こした「魔操兵戦争(ゴーレム・ウォー)」時に竜戦士と化したラーズに倒されて死亡し、転生の術を使うも五英雄の一人ジオ・ノート・ソートの手でルーシェ・レンレンの体に封じられた。
年齢の400歳というのは転生を繰り返しての累計年数であり、ルーシェの肉体に転生してからだと14~18歳になる。
ルーシェと同じ肉体を共有しているため、ヨーコからは「ルーシェ」の名前(ただしD・Sの表記にルビが振られる形)で呼ばれている。育ての娘であり恋人でもあるアーシェス・ネイからは「ダーシュ」という愛称で呼ばれ、D・Sも彼女の事を「アーシェ」と呼んでいる。
物語当初はメタ=リカーナ王国が危機に瀕するたびにヨーコのキスで封印を解かれ、ルーシェからD・Sへと変わっていき、解決すればルーシェに戻るという交代制な感じだったが、D・Sの力が強まり敵との戦闘が激化するに連れて、D・Sが表に出る時間が増えていった。
傲岸不遜の傍若無人な性格で、他人に服従する事や行動の自由を奪われる事を激しく嫌う。自分だけが宇宙の王と言いそうなほど(実際にそう受け取れる発言をしている)の自己中心的な考え方をしており、逆らう者は情け容赦なく殺す残忍で残虐な姿が描かれている。
しかし「邪悪な魔法使い」「魔人」と評されるほどの実力を確かに持っているのも事実で、強大な魔力・魔法を巧みに操り、どんな強敵とも苛烈に戦う。
ルーシェと同様に彼自身もヨーコを慕っており、唯一頭が上がらず「ヨーコさん」と呼んでいる。世界の存亡や100億人の死よりも大切な存在と語っているが、平気で胸を揉みしだき、スキあらば犯そうと考えている。
なお昔から相当な女好きであり、転生前は愛人を数多く囲っていた模様。転生後の現在も「この世の女はすべて自分のもの」と広言し、ヒロインのヨーコを含めた周りの女性にたびたぴセクハラを行っている。それに対してヨーコ以外は満更でもない態度をとるので余計にタチが悪い。
人物
筋肉の塊のような鋼の肉体の持ち主で肉弾戦もこなせる上に、常人ならば死ぬような怪我すらものともせず、時間をかけさえすれば欠損した肉体の再生すら可能。魔法の撃ち合いのみならず、戦闘に関しては無敵の強さを誇る。
さらにアッチの方も無双の強さの持ち主で、アレはヘソまで反り返るほど長いらしく、その精力はタフで絶倫、そして性欲はもはや無限大なのではないかと思われる。作中では「D・S様は四人程度なら余裕で女を相手にできる」とまで豪語しているほど。
第四の壁を突き破り、時には作者にまで悪態をつくなど、なんでもやりたい放題を地でいく人物である。
このように、「残忍(容赦なし)・好色(見境なし)・強欲(底なし)が服を着て歩いている」と言えるほどに色々と掟破りな主人公で、「週刊少年ジャンプ」登場時は当時の読者に強烈なインパクトを残した。
この傍若無人な俺様っぷりは、基本的には転生前も転生後の今もほとんど変わらないが、半身であるルーシェの影響により物語が進むごとに徐々に丸さや優しさも見せるようになった。カル=スとの闘いにおいて生まれて初めて涙を流し、「人間」の善なる心を取り戻すに至った。……しかしながら、天涯孤独で彷徨っていた幼少時のネイとカルを拾って留守にしがちではあったが面倒を見ていたので、転生前から結構優しかったんでは…という突っ込みも昔から存在する。
ちなみにネイは血縁関係のない養子であり、成長してからは恋人となったが、カルは親友であると同時に血の繋がった実の息子である。
「女と食い物は食える時に食う」という主義で、ガラと比べても遜色の無い「大食漢」である。どうやら「味覚が無い」らしいが、上等な物ばかりを食べる。
加えて無類の「女好き」であり、本命のヨーコが近くに居ても、自分に心を寄せているネイやシーラ王女達に手を出す事も日常茶飯事である。
たとえ敵であろうとも、相手が美女ならば倒すことよりも口説いて犯すことを優先させる。世界中にハーレムを囲っていたので、一時はネイの嫉妬を買って、敵対する原因になっていた。
また、魔法使いらしく博識で、魔法関係に限らずあらゆる分野の知識を頭に詰め込んでいる。
暗黒魔法・古代語魔法(ハイ・エンシェント)に関してもスペシャリスト。
精霊魔法の中では「爆炎系」と「雷撃系」が得意とし、逆に「冷却系」は苦手分野。
あまりに無敵すぎるためか、物語の進行上、初期には封印という舞台装置があったり、中盤以降は大ダメージを受けての休眠期間が度々ある。
地獄へ堕ちていた間に現世(主物質界)では脇役の侍や魔戦将軍達が活躍していたが、彼らが死力を振り絞れたのは、D・Sの復活を信じてこそであり、その存在感が薄れることはなかった。
天使と悪魔が登場して以降の加速したインフレにも、6人の魔王から力の源である「ユダの痛み(ジューダス・ペイン)」を奪うことで適応し、不死身に近い再生力はさらに強化された。自らの物を含めた7つのジューダス・ペインを平行励起させた場合の魔法の威力は、通常時の数億倍と言われており、魔神に限りなく近い人間・「魔神人」(神の字の下に人の字が加わったもの)と称される。ただし、ジューダス・ペインを使う際には死ぬほどの激痛を味わっているので、それに耐えうる精神力も強さの一端なのだろう。
異様な不死身ぶりも特徴的で、明らかに死んだと思われる攻撃を受けても話が進めば普通に治っている事が多々ある。中には頭と首だけの状態で平然と生きて喋っているというシュールな姿も見られた。
主に戦闘では残酷な面が強調されるD・Sだが、上述のようにルーシェの人格の影響やヨーコ達の言動を受けて、その強力な魔法を人々のために使うようになっていく。
普段から口悪い言葉と傲慢な態度ばかり目立つが、何だかんだ仲間や弱者を身を挺して庇ったり、カルの死には涙を流したりなど愛情深い一面を持ち合わせ、場合によっては敵である者を受け入れ、または救うなど度量の広さもしばしば見せている。
正体
物語が進むにつれ、D・Sが悪魔により遣わされた「暗黒のアダム」である事が明かされた。
「闇」の救世主、「反・救世主(アンテ・クリスト)」とも呼ばれ、その使命は地獄に封じられた悪魔達を開放し、「神の子」である救世主アダムを倒す事。
暗黒のアダムであるD・Sの心臓「夢幻の心臓(セイクリッド・ハート)」には、8つに分かれた宝玉「ユダの痛み(ジューダス・ペイン)」の一欠片が宿っており、これから流れ出る膨大な闇の力と下述の設定がD・Sの無限の魔力の正体だと予想される。
なお作中本編では明確にはなっていないが、D・Sは旧世界の文明によって創造された者である事が仄めかされていた。
単行本には収録されていない、後に作者の萩原一至が発行した同人誌『BASTARD!! -未使用・改訂版-』に掲載された内容によると、D・Sは「エウロペアの十賢者」によって作り出された「D-System」(霊子力の高速無限増殖炉ともいうべき精神兵器)と呼ばれる純粋エネルギー体である霊魂をもつ人造生体であるらしい。それゆえ神が人類に施した「第二の封印」(つまり原罪)を抱えていない。
代表的な呪文
漢字表記 | ルビ | 概要 |
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爆裂 | ダムド | 爆炎系の高位呪文。D・Sが一言で発動させているのは、彼の魔術が極めて強力なため(小説『黒い虹』より)。 |
爆霊地獄 | ベノン | 暗黒物質を対象に浴びせかけ、生体組織をバラバラに分解する。D・Sが独力で開発した呪文で、彼以外に使用可能な術者はいない。 |
琰魔焦熱地獄 | エグ・ゾーダス | 超超高熱の炎を身にまとい、敵に突撃する呪文。最初に使用したシーンでは、最大で2万度に達した。 |
七鍵守護神 | ハーロ・イーン | 強大な魔力を破壊光線として放射する呪文。 |
余談
名前の由来はドイツのヘヴィメタル・バンド「アクセプト」や「U.D.O.」での活躍で知られるヴォーカリスト、ウド・ダークシュナイダーであると思われる。
サイコダイバー・シリーズの毒島獣太、三つ目がとおるの写楽保介がキャラクターのモチーフとなっている。
CDブックや最初のOVAでの初代ダーク・シュナイダー役について、作者は矢尾一樹にするか、神谷明にするか、最後まで迷ったらしい。