「我ら、魔神の王となれ!魔神合体! マージ・ジルマ・マジ・ジンガ!!」
”マージ・ジルマ・マジ・ジンガ!”
「マジキング、No.1!」
スペック
全長 | 48m |
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翼開長 | 79.2m |
胸厚 | 26.5m |
体重 | 4,900t |
出力 | 2、300万馬力 |
概要
Stage.4から登場する5体のマジマジンが、「魔神合体」することにより完成する「魔人の王」。
本作における1号ロボに相当する一方、マジマジンと同様にあくまでも人間がロボのような姿へと変化・合体した状態であり、合体中は各メンバーの意識のみがチェス盤を模した魔法空間へと移動・集結し、そこから自身もチェスの駒のような状態となって操縦を行うようになっている(※1)。
このような性質であるがゆえに、メンバー全員が必ず揃っていないと合体できないという難点を抱えている他、魔神合体の呪文を喪失した場合も同様に合体が不可能となる。
実際に作中でも、ウルザードによって呪文が奪われるという形で後者のパターンが発生しており、後にその呪文を与えられ強化されたストーントロルを撃破するまでの間、合体前のマジマジンやマジドラゴンで対応することを余儀なくされた。
このように一時期合体不能な状態もあったものの、物語前半における巨大戦での主力として、数々の冥獣や冥獣人を撃破。物語後半にてマジレジェンドに主力の座を譲った後も、何度かマジキングへ合体したこともあった。
(※1 『マジレンジャー』の英語版ローカライズ作品『パワーレンジャー・ミスティックフォース』では、設定の変更によりレンジャー自身が合体する訳ではないため、コックピットの映像も新撮されている)
能力
所謂「魔女帽子」を模した形状の頭部、それに背面の巨大な両翼「マジウイング」が特徴で、このうち前者は合体完了後に帽子の縁に手をやり、くいと上げるような印象的な仕草(※2)を取る場合もある。
マジウイングは単に飛行だけに留まらず、前面へとマントのように展開することで防御にも活用される。作中において、マジキングが飛行するのは基本的に必殺技を放つ際である場合が多いため、どちらかと言えば防御目的で使用されるケースがメインとも言える。
武器は「魔法剣キングカリバー」。マジドラゴンテイルとドラゴンランスを合体させたこの剣は、「ジー・マジ・ジジル」の呪文によって手元に召喚され、近接戦闘において抜群の威力を発揮するが、さらにマジレンジャーの行使する魔法と合わせることで、後述の多彩な技の数々を繰り出すこともできる。
(※2 これは単なる仕草という訳ではなく、ちゃんと実際の変形プロセスの一部として組み込まれているものでもあり、合体前にマジタウロスの後頭部に隠されている状態の顔面を、この動作で出す形とされている)
必殺技
ファントムイリュージョン
キングカリバーを構えた状態でその場にて回転し、足元に描いた魔法陣から無数のキングカリバーを召喚。これを矢のように敵に放つことで動きを封じたり、ダメージを与える。
マジカルシャワー
「ジルマ・マジ・マジュナ」の呪文で発動。天空から降り注ぐ業火で、敵を根本から焼き尽くして復活を封じる。
ジルマ・マジ・マジーネ
キングカリバーから放つ魔法力で、物体に寄生した冥獣を追い出す。
キングカリバー魔法斬り
円弧を描くようにキングカリバーを振るい、自らの前方に魔法陣を描いた後、それ諸共袈裟懸けに敵を切り裂く。技を繰り出す際には前述の通り、予備動作的に両翼を展開する場合もある。
キングカリバー天空魔法斬り
「マージ・ジルマ・マジ・マジカ」の呪文で発動。魔法斬りの強化版とも言える技で、両翼を展開して空高く飛翔した後、天空聖者の力を借り上空から急降下して敵を切り裂く。
キングカリバー魔法希望斬り
「ジー・マジ・マジーロ」の呪文で発動。ダイヤモンドの100倍硬い物質も切り裂く。
キングカリバー魔法家族斬り
マジマザーの氷のエレメントと合わせ、敵を切り裂く。
ミラクルグレートノヴァ
デカレンジャーロボとの合体技。デカレンジャーロボ、マジキング、トラべリオン、デカバイクロボのエネルギーを合わせ、ジャッジメントソードとキングカリバーからエネルギーとして放つ。
備考
「シンプルな合体の中に面白い遊びを探す」という前3作での基本路線に対し、本作では当初凝った形での変形合体が希求されており、必然的にマジキングもこの時期の戦隊ロボとしては珍しく、複雑なギミックを多数盛り込んだ一体となっている。
また人型でありながらも、それを構成する各マジマジンのサイズを極端に変えていたり、彼等が合体前に使用する武器を組み合わせることで合体後の武器としたり、人型とは異なる別の合体形態を盛り込んだりと、これまでにない戦隊ロボを目指していた節も随所に見られる。前述の魔女帽子を思わせる頭部形状もその一環と言えるもので、デザインを手掛けたプレックスの山田耕司も本作がスーパー戦隊シリーズへの初参加ということもあり、結構チャレンジしてみたところはあったと後に語っている。
一方で山田は、それまで自身が手掛けてきた「ゾードモーフィン」(『パワーレンジャー』シリーズ)のような単体変形ものが、必要なパーツが揃っている中でその位置を変えればよかったのに対して、マジキングのような合体ロボの場合不必要なパーツ同士をくっつけて一つの形とするという、根本的な概念の違いからデザインには大いに悩んだといい、結果として前述した複雑なギミックの塊になったがゆえに、子供には難しい合体ロボになってしまったかもしれないとの反省の念も残している。
DX玩具は、番組初期に発売された「魔神合体 DXマジキング」の他、番組終了後には「Complete Edition」と銘打った特別版も発売された。同商品は前述のDX版をベースに、メタリック塗装など一部仕様を変更したものとなっており、後年展開された「戦隊職人」シリーズの走りとも言える商品であった。
この他、2012年には「スーパーロボット超合金」としても発売されており、DX版のような変形合体ギミックはオミットされている一方、同シリーズの基本路線に準じて可動とスタイリングを重視した作りとされている。基本的に、映像作品中の姿よりもスタイリッシュにアレンジされることの多い同シリーズにおいて、マジキングは特にその度合いが強め(方向性としてはこちらに近い)となっているのも特徴の一つである。
関連タグ
機界戦隊ゼンカイジャー:スーパー戦隊シリーズの第45作目。同作の戦隊メンバーの一人として、マジキングをモチーフとしたゼンカイマジーヌが登場する他、マジキング自体もステイシーザーが召喚する形で作中に登場しており、その際の撮影用スーツは本作当時のものがそのまま使用されている
無敵将軍、ゼンカイオー、ドンオニタイジン:いずれもスーパー戦隊シリーズの他作品に登場する、戦隊メンバーが巨大化・変身した上で合体する1号ロボ達
改造幻獣ゴードラム:『轟轟戦隊ボウケンジャー』に登場する敵怪人の一体。デザインモチーフとしてマジキングが採用されている
魔法鬼ング:『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』に登場する敵怪人の一体。公式な言及はなされていないものの、こちらもデザインモチーフとしてマジキングが採用されていると指摘する向きもある