概要
都道府県リーグ、地域リーグを経て2015年よりJFLに参入。その後2023年よりJリーグ(J3リーグ)に加盟。
J参入まで
元々は現在の親会社である広告代理店企業のアールダッシュの社員が創設した草サッカーチームであるが、10年以上経って力をつけた頃からJリーグ入りを目指すようになり、また、関西リーグ昇格時に自らを「プロサッカークラブ」であると自称するようになる。(※現状、JFL以下にはプロチームを在籍するのは可能であるが、現状のFC大阪は選手全員プロ契約ではないのでノンプロと言ったほうが適切である)
2017年まではホームタウンを大阪市と堺市の2地域としていたが、2018年から現在の東大阪市をホームタウンとしており、Jリーグ百年構想クラブにおいても同市がホームタウンとして承認されている。
2022年、JFLで奈良クラブ、Honda FCと首位争いをし、11月5日の第28節でJ参入条件の1つである「JFL4位以内かつ百年構想クラブ2位以内」の条件をクリア。その後11月20日の最終第30節で、残りの条件である「ホーム平均入場者数2,000人超え」もクリア。最終順位は2位で優勝こそ逃したものの、念願のJ3昇格を果たした。
大阪のチームとしては、ガンバ大阪、セレッソ大阪に次いで3番目のJリーグ加盟となる。
フットワークの軽さ
親会社が広告代理店ということもあり、様々な企画を立てたりや契約を結んできたりしている。中でもアニメ制作会社であるアスラフィルムともスポンサー契約を結んでクラブ公式キャラクターを作ったり(ソース)、また、アプリゲームである『ビーナスイレブンびびっど!』とコラボしてコラボマッチを開催したりしている(ソース)。
更には読売テレビともホーム戦生中継配信に関する契約を結んでおり、かこには読売テレビの配信サイトとYouTubeの両方にてサイマル配信を行っていた。(YouTubeのほうではチャット機能を使え、ファンはそこにコメントを書き込める)
2024年にはサポーターがご当地アイドル「イロハサクラ」の楽曲「365日のエール」をチャントに採用した縁で、2024年7月20日の大宮アルディージャ戦にてライブ含めたゲスト来場、翌週の7月27日カマタマーレ讃岐戦前に行われた岩本知幸引退試合では特別ユニフォームのスポンサー欄に名を連ねるなど現在もそのフットワークは健在である。
ホームスタジアム
現在のホームスタジアムは、ラグビー専用スタジアムである『東大阪市花園ラグビー場』である。元は民間施設であり、2015年までは近鉄こと近畿日本鉄道が所有していたが、近鉄の経営体質が2000年代から危うくなっていたことから売却の対象となっており、自ら改修する経営体力が無かったことも相まって、結果、東大阪市に譲渡する結果となった。
そして日本でのラグビーワールドカップ開催を経て訪れた2020年、東大阪市は都市公園法に基づく公募設置管理制度を導入。これに応募したいちグループであるFC大阪のグループが見事指定管理者に選ばれることとなった。
余談だが、ラグビー業界側はこの1件について、主にラグビー系メディアが「同業界が送り込んだグループは落選してサッカークラブ側のグループが当選したこと」について大反発してネガキャン記事を書きまくっていた。これは、サッカーのスケジュールがラグビー側に不利益や悪影響を与える事を懸念していたがゆえである。
しかし、FC大阪は「ラグビーの環境を良くしていくのも目標の一つ。改修によって高校生にも良い環境でプレーしてもらいたい」「ラグビーとともに聖地の価値を上げていきたい」とコメントし一蹴。「2023年末までには第2グラウンドを改修して、当分はそこをFC大阪のホームとし、第1グラウンドで開催されるラグビーのビッグイベントに悪影響を与えないようにする。」という具体的な提案もなされた。
ちなみにこの流れとは別にジプシー状態は続けている。理由はあくまでラグビー場であるために第2スタジアムも含めてFC大阪専用として使えないためであると思われる。
2023年は1試合、2024年は3試合を花園で行えず、他所で開催している。
しかし、その一方で、FC大阪側が東大阪市と結んだ協定を守っていない(特に、先の第2グラウンドの整備が2024年も現在も始まってすらおらず、その整備が終わるまでの暫定措置として行われた第1グラウンドのホーム化が未だに続いていることが問題となった)ことから、このままでは花園ラグビー場から数年後に撤退せざるを得ない状況になるだろうという報道もなされている。
これと並行して
- これまで第1グラウンドが使用されていた関西ラグビー大会Aリーグが第2グラウンドですることになったり、花園を使用していた大学選手権の準決勝を鈴鹿で行うことになったりと、明らかに花園でラグビーの大きな試合の機会が減った。
- サッカーのために第1グラウンドの芝が短く刈り上げられており、ラグビーの使用に適さない状態になっている。
- 第2グラウンドの整備が進んでおらず、危険な状態であり、怪我人も出た。
というように、FC大阪が花園ラグビー場を管理したことでラガーマンたちに大きなしわ寄せが幾つも来るようになってしまった。
これらが「東大阪市花園ラグビー場条例」に書かれた「指定管理者は、利用目的がラグビー場の設置目的にそぐわないときに、その使用を許可してはいけない。」という内容に抵触することから、東大阪市議会でも批判的に取り上げられる始末である。
少なくとも現状では、FC大阪が「ラグビーの環境を良くする」という約束を反故にしたことと、ただのネガティブキャンペーンと思われていたラグビーメディアの反発が正しかったことは、残念ながら認めざるを得ないだろう。
マスコット
マスコットキャラクターとして水の妖精の設定である「えふしくん」。
オフィシャルキャラクターとして白虎がモチーフの「ガーディアン・ティグル」、大阪人の女の子の「リーナ」。(ティグルは当初「ティグレ」という名前だったが、ポルトガル語で虎の発音により近い「ティグル」に変更されている)
この3キャラである。
この内、メインのマスコットとなるのがえふしくんである。よく忍者キャラだと勘違いされているのが玉に瑕である。
Jリーグに参加し迎えた初のマスコット総選挙ではまさかの最下位。これを以て総選挙が終了したため、次回で逆転する事も出来なくなってしまった。
また、ティグルとリーナを作成したのは、かつてFC大阪のスポンサーを務めたアニメ制作会社のアスラフィルムである。特にリーナの存在は初お披露目の際、Jリーグ在籍クラブのサポーターを初めとした他クラブのサポーターから羨ましがられていた。まぁ、美少女だしな…。
ちなみにこの2キャラに関しては着ぐるみ等も制作されず公式で登場する事も殆ど無いため影の薄い存在となっている(一応今も公式サイトにも載っているため消滅した訳ではないようだが…)。
なお、この3キャラが登場するまでは、鯉をモチーフにしたキャラクターの「コイ坊」というマスコットが存在しており、ティグルとリーナが登場した時点で正式に御役御免となった。
別名・表記ゆれ
- F.C.大阪 - 2021年限定の表記
関連タグ
- JFL
- Jリーグ J3リーグ
- サッカー
- ビーナスイレブンびびっど! - スポンサー(※厳密にはメーカーであるアメージングとの契約)。2018年からコラボしている。これは、アメージング自体が大阪府内に本社を置くメーカーであることも関係している。
- 奈良クラブ - 東大阪市とは生駒山を挟んで隣同士の奈良県をホームタウンとするチーム。Jリーグ参入の同期でもあり、このクラブとの対戦は『生駒山ダービー』と呼ばれ、お互いバチバチになるライバルクラブである。
- FCティアモ枚方 - 北河内の枚方市をホームタウンとするチーム。2021年度からJFLに在籍しており、FC大阪との対戦をダービーマッチ『河内ダービー』を行っている(※東大阪市が中河内に位置する地域のため)。
- セレッソ大阪 - ちょくちょく交流の有るJリーグ在籍の先輩クラブ。過去には2015年にて、天皇杯本選での対決でFC大阪に負けたことが有る。ちなみにセレッソ大阪もゲーム業界とはちょっとした関わりがあって、それは運営法人の出資母体の一つにカプコンが名を連なっていることである。
- 花園近鉄ライナーズ - 花園ラグビー場をホームとする近畿日本鉄道のラグビー部でもあるジャパンラグビーリーグワン在籍の名門ラグビーチーム。将来的にはFC大阪とホームスタジアムを共有することも視野に入れられている。