概要
Virtual Private Network(バーチャルプライベートネットワーク、VPN)は、インターネットや多人数が利用する閉域網を介して、暗号化やトラフィック制御技術により、プライベートネットワーク間が、あたかも専用線接続されているかのような[1]状況を実現するものである。
一言でVPNと言っても、様々なプロトコルが利用されるため、そのオプションによって様々な利用が可能である。VPN=暗号化技術という誤解が多いが、それは利用するプロトコルやオプションによって異なる。VPNで利用されるプロトコルには、SSH/TLS(SSL)/IPsec/PPTP/L2TP/L2F/MPLSなどがある。
またもともとは、グローバルなインターネット(the Internet)を介するものであったが、近年の電気通信インフラの形態の傾向などから、IP網(特にIPv6網のことが多い)ではあるが、通信キャリアの閉域網内から外に出ないで実現されているVPNも運用されるようになってきている。
またトンネリングの形態として、IPパケットを融通する、いわゆる「レイヤ3」で実現する方法と、イーサネットのフレーム等を融通する、いわゆる「レイヤ2」で実現する方法がある。またそれぞれで、接続の両端点となっている両拠点のそれぞれのノードが「同一のノードに見える」のか、別のノードになるのか、といった違いがある。
レイヤ3かレイヤ2かの違いは、それぞれで可能なことと不可能なことがあり、運用上の要件などから、どちらを採用するか決定する。