概要
北は湖北省、東は江西省、南は広東省と広西チワン族自治区、西は貴州省と重慶市に接する。
長江中下流に位置し、洞庭湖の南に広がるため、湖南と呼ばれる。北部は洞庭湖平野、中部は丘陵地帯、南部は山岳地帯となっている。水稲生産が盛んで、中国の主要な米産地である。南の広東・広西両省区との間には南嶺山脈が走る。
主な河川は長江で、湖南省内を貫く河川は洞庭湖を経て長江に流入する。洞庭湖に入る「湖南省四大河川」には、湘江、資江、沅江、澧水がある。その他の河川には、汨羅江や、湘江の支流・瀟水などがあり、いずれも水運に利用されている。
古代は楚の国があったといわれ、神農ともゆかりがあった。唐朝に入り、湖南の名が使われ始める。1664年、清朝のもとで湖南省が成立した。19世紀半ばの太平天国の乱では、同省出身の曽国藩が湘軍を率いて鎮圧に活躍した。曽国藩だけでなく、清末の諸改革において譚嗣同や唐才常などの人材を輩出し、20世紀には中国共産党の中心となる毛沢東、劉少奇、胡耀邦などを輩出した。
隣接する貴州省や四川省と並んで「辛い料理が好まれる」事で有名で、中国では俗に「四川人不怕辣、湖南人辣不怕、貴州人怕不辣」(四川人と湖南人は辛い料理を恐れず、貴州人は料理が辛くない事を恐れる)と言われている。
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