顔面にあって、眼球の正面部分を保護する働きを担う器官。
ヒトの場合は左右の目にそれぞれ上瞼・下瞼の2枚がある。
漢字で「瞼」とも書く。
生物学的意義
瞼は光を遮ったり、外部からの埃などを物理的にシャットアウトしたりする働きを持つほか、眼球に付着した細菌を殺すための粘液を分泌している。
瞼の縁にはまつ毛が生えている。
瞼の裏側(眼球側)は結膜という膜が張っていて、眼に酸素を送っている。
ヒトの瞼で動くのは上瞼のみであり、下瞼はほとんど動かない。これは、上瞼には瞼を動かすための筋肉が備わっているのに対し、下瞼には筋肉が無いためである。
動物によっては、瞼の内側に「瞬膜(しゅんまく)」と呼ばれる膜があり、実質的な眼球保護の役割はこの瞬膜が担っている。
一重まぶたと二重まぶた
上瞼の縁には、人によっては皺が走っていることがある。この皺がある瞼を「二重まぶた」、無いまぶたを「一重まぶた」という。
日本では二重瞼のある人のほうが美人だと認識されているが、台湾や東南アジアでは一重まぶたの方が愛嬌があって可愛らしいとされる。欧米ではそもそも瞼の皺など意識されない。