→単弓類
哺乳類の祖となる系統の総称。
分類の歴史
従来は、両生類から爬虫類が進化し、爬虫類から哺乳類が生まれた、と考えられていた。その中で、哺乳類に似た特徴をもつ爬虫類を「哺乳類型爬虫類(あるいは単弓類)」と呼んだ。
その後の研究により、哺乳類型爬虫類とその他の爬虫類は、進化の初期の段階で枝分かれしていたことが明らかになった。そこで、「哺乳類型爬虫類と哺乳類のグループ」を「単弓類」、「その他の爬虫類(と鳥類)のグループ」を「竜弓類(爬虫類)」と、新たに定義された。(正確には、「竜弓類」は「爬虫類 + 中竜類」。)
この新たな定義によると、哺乳類型爬虫類は爬虫類から除外されている。そのため、「哺乳類型爬虫類」という名称はほとんど使用されなくなり、現在では「単弓類」あるいは「哺乳類を除いた単弓類」と呼ばれている。
形態
単弓類という家族のなかで、古株のものをひとくくりにした大雑把なグループである。そのため、爬虫類に似た原始的なものから哺乳類に近いものまで、様々な種が存在する。有名どころとしては、背中に帆を持つディメトロドンやエダフォサウルス、どことなくイヌに似たキノグナトゥスやエクサエレトドン、大型のゴルゴノプスやリコスクスがいる。
化石からの類測で、汗腺を持っていた可能性が示唆されている。ただし、分泌されるものが今の哺乳類がかく汗と同じ成分だったかどうかは不明。