エクサエレトドン
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えくさえれとどん
三畳紀後期のアルゼンチンに生息した単弓類の一種。
アルゼンチンのイスチグアラスト州立公園の三畳紀後期の地層から発見されたエクサエレトドン(「6つの縁を持つ臼歯」の意味)は、単弓類(旧称:哺乳類型爬虫類)の中でも現生哺乳類の祖先である「キノドン類」の代表的な種類だ。当時のアルゼンチンでは、2番目に数の多い動物の一つだった(一番多く見つかっているのは原始的な植物食の爬虫類「スカフォニクス」)。
体長は2メートル程で、頭は体格に比べて驚くほど大きかった。彼らの歯はキノドン類の中でもかなり進化していて、すり潰す臼歯や牙のような犬歯、噛み切るための門歯を持っていた。食性はおそらく植物食かその傾向が強い雑食性だったと思われる。ブラジルで見つかった化石から、二歯性(子供時代は乳歯で、成長すると抜け替わって永久歯となる)であったことが分かっている。乳歯の生えている間はものをうまく噛めなかったので、餌を与えてくれる親の世話が必要だった可能性が高い(もしかしたら、この時期の子供は授乳で育っていたのかもしれない)。
他にも外耳道や直立姿勢、幅の狭い歩行など、現生哺乳類に似た特徴を持っていた。首から下が進化したことで、歩いていた間はもちろん走っている間も呼吸しやすくなり、結果として基礎代謝率が高くなっていたと思われる。こうした進化が環境に頼らず、体温を一定に保てる内温性の進化へとつながっていったのだろう。
しかしこの時代にはヘレラサウルスなど初期の恐竜のような恐ろしい捕食者が多数生息しており、エクサエレトドンが彼らの餌食になることもあっただろう。
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