データ
型式名: | CLT-95 DAG-MB96 |
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全長: | (本体)10.5メートル、(牽引車)8.3メートル |
重量: | (本体)77トン、(牽引車)28トン |
走行速度: | 時速55km |
動力: | 空冷・水冷併用2サイクル2気筒ディーゼルエンジン |
所属: | 陸上自衛隊 |
『ゴジラVSデストロイア』に登場。
概要
対デストロイア用に投入された最新型メーサータンク。VSシリーズに登場したメーサー兵器では唯一、祖であるメーサー殺獣光線車と同じ牽引式である(他の地上型メーサー兵器は全て自走式)。
形式名は開発仮コードであるCLT-95と、対ゴジラ兵器であることを示すDAG-MB96。
デストロイアの弱点がマイナス196度以下の低温であることが判明したことにより、ゴジラ対策を国連G対策センターに移管した防衛庁(現防衛省)が核災害対策用として開発していた「1000万ボルト95式超低温レーザー砲」と、元々自衛隊内部で使用されていた汎用トレーラーである特92式改30トン6輪牽引車(ソニックビームシステム車(『ゴジラVSビオランテ』で使用されたM6000TCシステムの構成車両の一つ)の牽引車両と同型)を元に急遽開発された即席急造兵器。
95式超低温レーザー砲は基本的にスーパーXⅢに搭載されたものと同じだが、エネルギー変換効率の差からスーパーXⅢと比較した場合、最大照射時間などの面で下回っている。この他にも超低温レーザー砲とは別に冷凍弾を装填した8連装ミサイルランチャーも装備しており、レーザー砲塔両脇に1基づつ(計2基)搭載されている。
劇中ではお台場に出現したデストロイア対策として出動した陸上自衛隊部隊の所属車両として初登場。少なくとも8両以上が展開してデストロイア幼体を多数倒すが、集合体に進化して冷凍兵器の効果が薄れたデストロイアの前に部隊の大半が壊滅させられる。
終盤ではバーニングゴジラ冷凍のためにスーパーXⅢ指揮のもと出撃。逃げるデストロイアにスーパーXⅢと共に止めを刺した後、メルトダウンしていくゴジラに対して全冷凍兵器で攻撃を加えて冷却し、その被害を最低限に食い止めるとともにゴジラの最期を見届けた。
余談
本作に冷凍レーザー兵器が登場したのは、脚本を担当した大森一樹が阪神淡路大震災の火災被害を目撃し、「こういうものがあればなぁ」と考えた為だという。
デザインは没作品となった『モスラvsバガン』の企画時に描かれた「新型原子熱線砲車」がベース。
撮影用のミニチュアモデルは1台のみの作製で、合成によって多数配備されているように見せている。
『超星神グランセイザー』の超古代の回想シーンでは地球側の兵器として少しだけ登場している。
小説『プロジェクト・メカゴジラ』ではオマージュとして45式冷凍メーサー車が登場。
ゴジラが核攻撃すら効かないのなら極超低温で攻撃すればどうか、という発想で開発されたものの対怪獣戦には役立たずで、宣伝目的で作られたハルカ・サカキ(ハルオ・サカキの母)率いる少女戦車部隊に押し付けられていた。ところが、ゴジラによって引き起こされた大火災を食い止めるために消防車として使用され、数十万人の避難民を救うというエピソードがある。
試作段階では「アブソリュート・ゼロ砲」と呼ばれていたらしい。