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ハルオ・サカキ

はるおさかき

アニメ映画三部作『GODZILLA』の主人公。
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CV:宮野真守(青年期)、洲崎綾(幼少期)

概要

アニメ映画三部作『GODZILLA』の主人公の24歳の日本人男性(移民船内での階級は大尉)。

地球外惑星移民計画によって建造された「アラトラム号」に乗り込む移民団のメンバーに選ばれた人間の一人で、幼少時代にゴジラの襲撃によって目の前で両親の命を奪われるという悲惨な過去を持ち、それ故にゴジラに対して人一倍強い復讐心を抱いている。

真面目かつ誠実な熱血漢だが、ゴジラ打倒への執念からか地球においてセルヴァムの襲撃で受けた被害から退却するという案が出た時にはそれに反発したり、作戦を実行する為に単身でゴジラに挑むなどゴジラ絡みでは手段を択ばなかったり暴走することも少なくない。
一方で目的地の惑星が人類が生存するには適さない環境であることが分かっていながら星への降下計画が強行された際にはテロ行為同然なやり方でもそれを止めようとする(いくら志願者を募ってのものとは言え船内の物資不足からくる事実上の口減らしではないかと考えていた)など、それ以上に同胞を思いやる意識は強く、長年の宇宙生活で多くの人間達が心身を擦り切らしていく現状を憂いながらも心中では人類の「心」を信じている熱い一面もある。

一方で人類の再起に関して「ゴジラさえ倒せば人類はかつての尊厳を取り戻せる」と考えており、後に表面化したビルサルドの目的のために種族全体を人為的に強化するという思想に対して「あくまで純粋な人類としてゴジラに勝たなければ意味がない」と主張したが、向こうからは「ゴジラを倒すということは即ちその時点で我らはゴジラを超える種になるということだ」としてその考えを否定されている。

活躍

人類の移住に適さない環境が明白なタウ星eに老人ばかりの志願者たちによる着陸が強行されようとしたのに対し、ハルオは爆弾を抱えて揚陸艇を占拠し移民計画の完全棄却を要求する。移民団に志願していた育ての親のダイチ・タニに説得されたことで拘束され、投獄された独房から移民団が降下していくのを見届けていたが、揚陸艇は降下中に謎の爆発事故を起こし、ハルオは絶叫した。

その後、ハルオは独房の中に居ながら理解者のメトフィエスから与えられた過去のゴジラに関する機密データを元に、密かに立案した「対ゴジラ戦術」の論文を船内に公表して艦全体の空気を地球帰還へと傾けさせることに成功。地球到着後はメトフィエスの計らいで保釈され、そしてエリオット・リーランドユウコ・タニマーティン・ラッザリムルエル・ガルグアダム・ビンデバルトリルエル・ベルベらと共に20年ぶりの地上に降り立った。その後、降下隊の指揮官だったリーランドの戦死に伴ってメトフィエスに指揮権が移ると、さらにそれを彼から委譲されたことで自身が新たな隊の指揮官となり、その「対ゴジラ戦術」に則ってゴジラとの決戦に臨む。

地球ではゴジラ・フィリウスおよびゴジラ・アースの存在という予想外の事態や、地球の現住民族であるフツアとの出会いなどを経て、やがてメカゴジラを構成していた万能金属体「ナノメタル」が生み出した超巨大要塞“メカゴジラシティ”に拠点を移してゴジラ・アースの討伐を目指すが、その一方でこの頃からは自身の想像を遥かに超えていたゴジラ・アースに対する恐怖心や無限増殖を繰り返して地球環境を作り変えているナノメタルへの不信などが重なって自分たちの行為に対して些かの迷いも抱き始めるようになり、それでもユウコとメトフィエスの励ましを受けて自らの道を突き進む意思を再確認する。

それから間もなくしてシティへのゴジラ接近が予想されたためユウコおよびベルベと共に新機動兵器「ヴァルチャー」に乗り込んでゴジラとの戦闘に参加。そしてフィリウスの時と同じ戦法でゴジラの弱点を突くことに成功するも、アースには向こうに合わせて組み直したはずの戦術が通用せず、さらにゴジラへの攻撃続行を決めたガルグがヴァルチャーのパイロットをナノメタルで強制的に改造するという強行手段に奔り、それによってユウコの命が危機に陥ったことでもはや戦闘どころではなくなってしまう(自身は治療のため身体に塗られていたフツアの鱗粉の効果によりナノメタルの侵食を免れている)。

「ユウコを助けるにはシティ中枢を破壊してナノメタルの機能を止めるしかない」というメトフィエスとそれを制止しようとするガルグ、ベルベらの言葉に挟まれて激しく葛藤、その果てに彼はユウコを救うことを選択し、ガルグもろともシティのコントロールセンターを撃ち抜いた。
しかし、時既に遅くユウコは生命機能を喪失して脳死状態に陥っており、ベルベもまた体内のナノメタルの停止に伴って死亡。これによりハルオはゴジラを倒せなかったばかりか、結果的に自らの手で二人の戦友の命を奪い、あまつさえ自分の迷いの所為で家族同然だった人間をも失ってしまうという最悪の結末を招き、慟哭した。

余談


関連タグ

GODZILLA(アニメ映画) ゴジラ  主人公



































以下、最終章のネタバレ注意























「この命がどんなにちっぽけで惨めでも、俺は!!」


メカゴジラシティの敗北後、ハルオはナノメタルに侵されたユウコの脳が機能停止しているという事実に絶望する。そんなハルオをメトフィエスは「心の在り方で怪獣にならずに済んだ」「新たなゴジラの誕生を阻んだ」と称賛するが、メトフィエスはナノメタルに侵食されなかったハルオを「神の恩恵による奇跡」とすることでアダムを初めとする生存者の大半を信者に引き込んでいた。
マーティン博士から奇跡などではなくフツアの治療のお陰だと聞かされたハルオはメトフィエスを問い詰めるが、それを承知の上で皆を騙し、「神」によるゴジラ打倒を真剣に語るメトフィエスと話が通じ合わず、不信感を募らせていく。

同じころ、メカゴジラシティの一件で種族間の対立が深刻化し、ハルオの責任追及を求めるビルサルドがアラトラム号の動力室を占拠する事件が起きる。マーティン博士の提案で皆が頭を冷やす時間を稼ぐために、そしてメトフィエスに利用されるのを防ぐために、ハルオはミアナの協力でフツアのシェルター小屋に身を隠すことになる。

小屋の中でハルオはミアナに、自分の迷いのせいでゴジラを倒す機会を逃し敗北したことの後悔を語る。するとミアナは、死んで消え去れば負け、生き延びて命を繋げれば勝ちというフツアの考えを語り、ハルオをフツアとして勝たせるために、そして稀人を受け入れ知り尽くす使命のために命を繋ぐ行為を持ちかける。しかしミアナは気密服の脱がし方が分からず、使命から来るその行動を遠慮する形で拒絶したハルオは、「少し休ませてほしい」と言って横になり寝付いた。

やがて、眠りから覚めたハルオの傍にマイナが現れる。慣れた手つきで気密服を脱がしていくマイナの姿に、かつてゴジラ・アースに敗れ、重傷を負った自分を助けて治療してくれたのはマイナだったことをハルオは理解する。マイナはハルオに「あなたが負けるのが怖い」という想いを告げ、ハルオも自分に寄り添ってくれたマイナを抱きしめ、二人は結ばれる。

メトフィエスがミアナを煮込んでスープにするという恐ろしい悪夢を見て目覚めたハルオは、マイナがミアナの「ギドラ」という叫びを聞いたことで、メトフィエスが何かを企んでいることを確信する。そしてマイナを皆の所に残して1人でメトフィエスの下に向かい、地上に降臨しゴジラを圧倒するギドラを前にしながらメトフィエスと対峙する。多くの文明と星をギドラに捧げ、今度はゴジラと共に地球そのものをギドラに捧げ滅ぼそうとするメトフィエスに対しハルオは怒りを爆発させるが、メトフィエスは右目にはめたガルビトリウムでハルオの精神を支配してしまう。

精神世界でハルオは数々の憎しみの記憶、自分を咎めるリーランドユウコの幻影を見せられ、ギドラによる終焉を願うよう語り掛けられる。ゴジラを憎み抜いたハルオという「英雄」がギドラに魂を捧げる事で、ギドラは完全な形で降臨できるのだった。の力を借りたマイナの励まし、マーティン博士からのギドラ打倒のヒントを受けつつハルオは記憶の世界を巡り続け、その中でダイチたちが乗っていた揚陸艇の爆発事故がメトフィエスによるものだと知る。メトフィエスは「終わりは安らかであるべきだ」と語り、ダイチの幻影もそれを肯定するが、ハルオはメトフィエスの誘導を振り切り、ある記憶を思い出す。

「こんな時代でもいつか冬を超えて春は巡りくる。命が蘇る季節が」

「そうね。そう願って、この子に名前を」

「そうだな……ハルオ。お前はハルオだよ、ぼうや」

ハルオは精神世界を脱し、メトフィエスに掴みかかる。死んでいった皆の想いを裏切るくらいなら。そう言ってハルオはギドラの「眼」でもあったメトフィエスのガルビトリウムを潰し、「眼」を失ったギドラはゴジラに敗れ去る。そしてメトフィエスが息絶えるのを見届け、最大の敵である以上に最大の友であった男の死に咽び泣いた。

戦いの後、ハルオは他の生存者と共にフツアとの共同生活を始め、マイナとミアナに向ける顔にはほんの少しだけ笑顔が戻っていた。やがてマイナが自分の子を妊娠し、父親となったハルオはお腹が少し大きくなったマイナを慈しんでいた。しかし、気密服を初めとする旧地球文明の遺物を捨て、フツアに帰化していく他の仲間たちとは違い、ハルオだけは地球人の服を着たままであった。

















以下、更なるネタバレ注意!



































時が過ぎ、マイナが臨月を迎えたころ、ミアナの案内でハルオは花畑に連れていかれる。雨季の前の花の季節、つまり「春」であった。ハルオは自分の名前の由来となった季節を、人生で初めて目にした。

同じころ、マーティンがハルオを急用で呼び出す。ユウコの体内でまだ活動状態だったナノメタルを利用して、ヴァルチャーの動力炉の再起動に成功したという知らせだった。これを利用すれば文明を再興できると嬉しそうに語るマーティンだが、ハルオはそれを聞いているうちに右目に痛みが走り、メトフィエスの声が響きだす。
繁栄を求めるのが人の性。それがある限り再び「収穫」の季節が訪れると。「文明」が再興し、ゴジラへの憎しみを持つ「英雄」がいる限り、再びギドラが現れて終焉をもたらすという事に他ならなかった。それを防ぐために、ハルオはある行動を決意する。

決意を実行する日、自分を追ってきたミアナにハルオは「ゴジラが憎いか?」と聞き、フツアにゴジラへの恐怖はあっても「憎しみ」がないことを確かめる。ユウコを抱きかかえ、ヴァルチャーに向かう自分を「それは負け」と止めようとするミアナに、ハルオは「ただ勝ち続けるだけの命なら獣と一緒だが、俺たちは負け戦を選ぶこともできる」と語る。ミアナはそれを理解できなかったが、ハルオは永遠に分からなくていい、むしろ自分が居たらいつか理解してしまうかもしれない、と満足げであった。

ユウコと共にヴァルチャーに乗り込んだハルオは、ゴジラに向かって一直線に飛ぶ。ゴジラはとっくにヴァルチャーを認識し、熱線を撃つ準備を始めていた。そのゴジラに向かって、ハルオは叫ぶ。

「貴様を憎み、貴様に挑む最後の一人がこの俺だ!」

「貴様が本当に破壊の化身なら、今度こそ残さず焼き尽くしてみせろ!」


「過去の全ての呪いをっ!!」


迸る熱線。ヴァルチャーは撃墜され、ゴジラに激突して爆散する。
その衝撃はフツアの村にも届き、「春」の花が静かに揺れ動いていた。

ネタバレの余談

  • 賛否両論を巻き起こしたハルオの最期の行動だが、脚本を執筆した虚淵玄によると、初代ゴジラで自分自身が生み出したオキシジェンデストロイヤーというゴジラ以上の脅威を、自身を葬ることで封じた芹沢博士とロジックが通じているという。作中の世界観では、エクシフの干渉がなくとも文明を発展させていくと必ず怪獣が出現し、その怪獣を憎む英雄の手引きでギドラが降臨して全てを滅ぼす、という図式が完成しているようである。そのためハルオは、ギドラを招く鍵となる「ゴジラへの憎しみ」を持つ最後の一人として、自分の代でそれを終わらせるべくゴジラに特攻した(担当声優の宮野談)。ゴジラの生死という違いはあれど、自分自身が持つ「未来を脅かす禍根」を残さないように、後に残される者たちの幸せを願いながら自分を葬る、という行動は芹沢博士と共通している。
    • 死ぬと分かっている負け戦にあえて挑み、より大きな視点で「命」を繋ぐというハルオの行動は、フツアの祖先であるモスラの民を日本に逃がす時間を稼ぐべくゴジラに決死の戦いを挑んだ、両親のアキラ・サカキハルカ・サカキの最期の行動とも通じる。かつてアキラとハルカが身を賭して繋いだフツアの命は、彼らが絶望の時代の中でも命を繋いで産んだ息子ハルオによって、再び未来に繋がれていったといえる。
      • 舞台挨拶での発言によると、エンドロール後の映像はハルオが特攻してから約50年後のフツアの村であり、「ハルオによって憎しみが消え去った」ことを示す描写だという。ヴァルチャーを神格化したと思わしき「オイカリサマ」に向かって、子どもたちが病気や事故などの悪いものをおまじないに込めて焼いてもらっているが、その中にゴジラの名前はない
  • メトフィエスいわくゴジラが怪獣たりえるのは「人に憎まれ呪われるから」であり、憎む人間がいないゴジラはただの巨大な生物である、という発言がある。2万年後の地球の人類であるフツアにはゴジラに対する憎しみが存在せず、ハルオはゴジラへの憎しみを持つ最後の一人であった。そのハルオが自分自身を葬ったことでゴジラを憎むものがいなくなり、「怪獣としてのゴジラ」は消え、あとには竜巻や稲妻といった天災に近い巨大生物が残された、つまり「怪獣としてのゴジラを葬った」という解釈もできる。
  • 監督曰く、ハルオの記憶はメトフィエスによって20年かけて、少しずつ嘘を混ぜて憎しみを増幅する形に歪められているらしい。象徴的なのが幼少時に両親の死の瞬間を目撃する記憶で、実際に手を引いていたのはダイチだが、精神世界ではメトフィエスに置き換えられており嘘が混ぜられていることを表している。どこまでが現実でどこまでが嘘なのかはあえてぼかされているが、憎しみの始まりはあくまでハルオでメトフィエスはそれを煽っただけ、とも明言されている。
    • 逆に言えば、メトフィエスが嘘を混ぜる事が出来なかった記憶が「両親がハルオと名付ける記憶」ということになり、それがメトフィエスの誘惑を跳ね除けるきっかけになっている。
  • ゴジラへの憎しみを最後まで捨てきれなかったハルオだが、静野監督いわくハルオの憎しみは裏返って「愛」のようになっており、ゴジラを憎むキャラクターであると同時にゴジラに対する愛が強いキャラクターとして描いているという。そのためファンの一部では「ハルオのヒロインはゴジラ」などと言われていたりする。

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