概要
その名称から、現実の米軍が保有する地中貫通爆弾「MOP(Massive Ordnance Penetrator:大型貫通爆弾)」の改良型と思われる。
元々MOPは不動の目標(地下深くの要塞やシェルターなど)の攻撃が主だが、このシリーズでは動的物体に用いる故に、より精密な誘導装置を搭載したものと推察される。威力も底上げされている可能性がある。
ちなみにオリジナルのMOPはB-2若しくはB-52H専用の搭載爆弾であり(参考)、これを踏まえてか何れの作品でもB-2から投下される。
庵野秀明が監督を務めた『新世紀エヴァンゲリオン』に登場するN2(NN)航空爆雷やN2(NN)地雷に似た役回りの兵器である。
所謂シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース作品の中に登場する共通兵器で、下記する作品は世界観は異なるものの同じ名称で登場している(中身まで全く同じなのかは不明)。
登場作品
シン・ゴジラ
米軍保有のバンカーバスターとして初登場。
日米安保条約に基づき、アメリカ大使館防衛の名目でグアムを出撃した3機のB-2に搭載されており、東京を侵攻するゴジラに対して投下を開始。
タバ作戦において自衛隊が保有する機関砲、榴弾砲、誘導弾が全く効かなかったゴジラを出血させ、作中で初めてかつ唯一、目に見えるダメージを与えることに成功する(そもそも外部ダメージが目的でない事情もあるが、この後の対ゴジラ用決戦兵器をもってしても傷をつける事は叶わず、ゴジラを再転倒させるに留まっている)。
しかし致命傷には至らず、その間にゴジラの放射線流によって搭載されていたB-2のうち1機が撃墜されてしまう。残る2機は再度投下するも、その矢先に放射線流によって全弾迎撃された上、B-2も共に撃墜されてしまった。
シン・ウルトラマン
『シン・ウルトラマン』でも、米軍兵器として登場。
周辺に放射能をまき散らす禍威獣第8号・地底禍威獣ガボラを撃滅すべく、禍特対の要請で日本政府が米軍から買い占め、地中を進むガボラに対して投下される。
MOPⅡの威力が通る深さにいたガボラを地中で殲滅することで、周辺被害を軽減する狙いもあり使用が決定。『シン・ゴジラ』の時と同様やはりB-2から投下されるが、20発を超える保有在庫全てを地中を進むガボラに投下するして尚、全くの無傷であった。直撃では無いとはいえ、これにより本シリーズのガボラは怪獣王より硬いということに…
なお、再度の在庫補充には半年かかり、経費は防衛省名義となった。
余談
なお、『シン・ウルトラマン』において在庫がなくなるまで投下されてもガボラが無傷だった演出は、『ウルトラマン』第22話において、地底怪獣だったテレスドンが科学特捜隊が保有するナパーム弾の在庫すべてを食らっても無傷だった展開のオマージュと考えられる。