本項目は『シン・ウルトラマン』に関するネタバレが含まれています
概要
別名「地底禍威獣」。
以前に出現した放射性物質捕食禍威獣パゴスのデータと99%も一致する同種とされている。
ほぼオリジナルに忠実な外見のネロンガと違い、頭部の外甲と背部の突起がドリルのように回転する動きのあるデザインにアレンジされ、頭部は骨が剥き出しになっているかの様な甲殻に赤く光る3対の眼球という、パワードケムラーや、庵野秀明作品繋がりで使徒のような無機質なものになった。
ちなみにCGモデルは、頭と背びれ以外はネロンガと共通になっており、さらに首の付け根部分には無数の歯のようなトゲが生えている。
さらに映画冒頭で紹介されたパゴスと頭部のデザインが酷似しており、作中でも登場人物が「似ている」と疑問視していた。そして物語中盤にてある事実が判明した事で似ている理由が示唆される。
能力
パゴス同様、放射性物質を捕食し活動経路に深刻な放射能汚染を引き起こす。また外甲を閉じドリルの様に回転させ地中を高速で移動することができる。
背部や尾と一体になっているドリルは分離、展開することも可能であり、その下に脊髄剥き出しの本来の背中と尾が見える。体を仰向けにした状態でこの背面ドリルを回転させてアルキメディアン・スクリューと同じ原理で推進する事ができ、ドリル兵器かのような高速移動を可能にしている(よく見ると、この状態の時は両足は畳まれている)。その他、地面に突き刺して上体を起こす用途にも使われている。
攻撃は、先述の高速移動状態での頭部ドリルの刺突がメイン。他にも、ブレイクダンスのように回転して2本に分離した背面ドリルをムチのように叩きつける芸当や、首の外甲をタービンのように高速回転させ口から放射能を含む光線を発射する。この能力から、以前に出現した同種のパゴスが放射性物質による甚大な被害を及ぼした事もあって禍特対から危険視されていた。
防御面においても大型地中貫通爆弾「MOPⅡ」を20発以上喰らってもピンピンしている程頑強であり、自衛隊の火力で駆除できていた本編開始前に出現した禍威獣達どころか、「MOPⅡ」レベルの攻撃でやっとダメージが通ったシン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース第1作の巨大不明生物すら上回る防御力を持っている。(とはいえ、ゴジラはMOPⅡが無防備な首に直撃し、ガボラは岩盤越しである程度威力が削がれていると見ることも出来るため、単純な比較は難しくもあるが)
一方で頭部への攻撃には弱く、ウルトラマンのパンチ一発で絶命している。ウルトラマンが接近してきた際に慌ててヒレを閉じようとしていた事から察するに、恐らくそこだけ装甲が脆く、初代の設定と同様に弱点となっているのだろう。
活躍
放射性廃棄物を求めて地面を掘削しながら侵攻、道中の大型地中貫通爆弾「MOPⅡ」による爆撃にも意に介さず目的地に驀進し、飛来したウルトラマンと戦闘になる。
ウルトラマンに対しても得意のドリル攻撃で追い詰めるも隙をついて蹴られてしまい、さらに尻尾を掴まれハリケーンスイングをされてしまい投げ飛ばされた。その後、放射能を含む光線をウルトラマンに向けて発射するもウルトラマンに防がれてしまい、慌てて外甲を閉じようとするも片手で妨害され、そのまま頭部にパンチを受け絶命。死体はウルトラマンに持ち上げられ、そのまま姿を消した(恐らく、放射性物質が拡散しないようにウルトラマンによって大気圏外で処理されたと思われる)。
幸いにも、そのまま死体を放置されて後始末に四苦八苦する事態とはならなかった。
余談
『シン・ウルトラマン』の特報映像にてネロンガと共に巨大不明生物・「禍威獣」として登場する事が明かされ、初代の登場から約55年、パワード版の登場から約26年ぶりの再登場となった。
特撮におけるネロンガとガボラは両者共にバラゴンのスーツを改造したもので、発電所などのインフラ設備を攻撃する可能性など、共通点を持つ怪獣の共演となった。
特報3では、ウルトラマンと対峙し咆哮するシーンも解禁された。
VFX表現の一案として、ネロンガの着ぐるみにドリル状の被り物を被せてガボラを再現したこともある。