その概要、栗生んじゃねぇ?
北海道テレビ放送(HTB)が制作・放映したバラエティ番組。「どうでしょう」「水どう」等と略されることがある。
1996年10月から2002年9月までレギュラー放送され、それ以降も散発的ながら再編集版および新作が放送されている(直近では、2023年夏以降を目処に新作の放映が決定している)。
レギュラー放送当時はテレ朝系列の23時台枠は元々ローカル枠として扱われていた。しかし2009年以降この枠が朝日放送を除きネットワークセールス枠となったことから、本番組の放送期間中はこの番組を熱闘甲子園同等の30分遅らせて開始させる事で対応。近年では本番組の新作放送期間中における、枠移動前の「家事ヤロウ!!!」がHTBのみ23:45〜24:45での放送になっていた。
再放送は基本的に24時台前半で組まれていて、2022年4月期から放送されている「水曜どうでしょうPremier」(媒体によっては「水曜どうでしょうプレミア」とカタカナ表記される事があるが、以後の本項では番組ロゴに準拠して表記するものとする)道内ローカル差し替え番組として機能する(ただし、2022年3月時点で既に「Classic」が放送されている関係上、本来の番組である「キョコロヒー」はHTBでは放送されていない)。
「低予算」「低姿勢」「低カロリー」をモットーに大泉洋と鈴井貴之、そして番組スタッフが行き当たりばったりな体当たりロケを敢行し、そのぐだぐだな様相を視聴者に楽しんでもらうというもの。
勿論、台本等は一切無く、収録中は出演者全員アドリブで喋っている。たまに台本が登場する企画も登場するが、それらは全て大泉を騙す為の前振りにしか過ぎない。
スタッフの思い付きでとんでもない無茶振りの数々が決行されており(やってることはほとんど電波少年と変わらない。本家の電波少年のプロデューサー土屋敏男はこの番組を称賛していた)、ローカル番組特有の自由さ(むしろ自由すぎるぐらい)と相俟って独特の雰囲気を形成している。
奔放な番組の方向性から根強いファンが多く、その後もスペシャル版が複数回制作・放映されている。番組内で発せられた数々の名言(というか迷言)もあって、この番組をモチーフにしたファンによるパロディも多い。
企画段階では番組名として挙がっていた「花と筋肉」などが全て却下された後に、鈴井が「放送日が水曜日だから」と『水曜ロードショー』(北海道ではSTVで放送された『金曜ロードショー』の前身番組、もしくは道内ではHBCで放送された同名番組)を捩って命名し、番組作りの姿勢「こんな番組作ってみました。どうでしょう?」を表現している(番組公式サイトFAQにも詳述されている)。
そのため番組タイトルは「どうでしょう」とは発音せず、「どうでしょう」(ロードショーと同じアクセント)で発音する。
Pixivにおいては番組そのものに関するイラストのほか、他作品のキャラクターによるパロディイラストも多い。
著名人にも多数のファンがおり、特に声優の下野紘は自身のブログの名前を水曜どうでしょうからとっている程のファン。⇒こちら
皆さんこんばんは、水曜どうでしょうです
基本的に台本のないどうでしょう本編たが、本編開始前に挿入される前枠とエンディングで入る後枠には台本があり、大泉とミスターによる寸劇が繰り広げられる。たまにTEAM NACSや安田さんが出演したり、公園で撮影されるようになってからはエキストラとして公園にいた子供達が登場する。
初期はスタジオの一角や動物園などで撮影され大泉とミスター以外は白黒にする加工がされていたが、映像処理が面倒くさいという理由から平岸にあった当時のHTBの近くにあった平岸高台公園で映像処理せずに撮影されるようになった。
なおHTBは後に平岸から中央区のさっぽろ創世スクエアに移転。旧社屋は解体され跡地はマンションになったが、かつて本社がそこにあったこと、どうでしょうのロケ地だったことを記した公園の園名碑がHTBから寄贈され設置された(園名の字は嬉野D)。
初期は大泉が派手な格好をしてミスターが解説という役回りだったが、絵ハガキの旅での前枠でミスターが突如として雪にダイビングを決めてからは役回りが逆転し、ミスターが派手な格好で身体を張るようになっている。なお、衣装はどうでしょうのスタイリスト小松が用意しているが、基本的に本編とは関係ない。
覚えてる訳ねぇだろ昔の事なんて
今でこそ「大泉洋と鈴井貴之を中心に、ヒゲとヒラのディレクター2人を混じえた4人の男達が縦横無尽に企画をこなす」内容で知られているのだが、年季の入った「藩士」達は口を揃えて「その程度で『どうでしょう』を語るなんてまだまだ甘い」と評するほど、本放送当時は現在とは方向性が全く異なっていた。
番組開始当初は前身番組である「モザイクな夜V3」の延長線で複数の企画が存在しており、ビシバシステムのコントや、「雅楽戦隊ホワイトストーンズR」(のちに、鈴井・大泉・安田らが出演する「ドラバラ鈴井の巣」でリメイク)、歌手を迎えた「アーティストインタビュー」(アーティストは「楽曲のプロモーション」、要するにタイアップとして出演するためギャラは発生せず、旅費もレコード会社が負担するため、番組側の費用がほとんどかからない企画であった。初期の「サイコロの旅」でアーティスト絡みの話になるのはこの企画も関係している)などが放送された。
その後、番組開始1周年を境に鈴井・大泉の旅企画1本に絞り、現在の「水曜どうでしょう」が確立された。
これら初期企画は権利の関係で「リターンズ」や「Classic」では再放送や完全な形でのソフト化やネット配信などはされていないが、番組側も初期企画を「黒歴史」として完全に葬ってしまった訳ではなく、「アーティストインタビュー」に関しては樋口了一のものは現在でも容易に視聴可能(これは「サイコロ3」の導入部も兼ねているためでもある)、ビシバシステムのコントも「水曜どうでしょう外伝 ビシバシステム傑作選」としてネット配信されているため、部分的にはなるが、現在でも視聴可能なものも少なくない。
この他旅企画でも「宮崎シーガイア」についてはアーティストインタビュー同様タイアップで作られた作品のため、classicでは放送されずDVDでも改題の上で内容が一部カットされている(これはタイアップ先のシーガイアの経営母体が変わっていることも一因)。
ガメラ? 知らねーなぁ(大嘘)
CMに使われるBGMやいくつかの効果音は、各々「邦画で最後のアナログ特撮大作」ともいわれている平成ガメラシリーズ、特に北海道が舞台の一つにもなった『ガメラ2』からの由来であるし、テロップや予告の演出も『ガメラ2』の予告編の模倣である。
これには藤村Dが平成ガメラシリーズの大ファンなことが関係しているとされる。
なお、『ガメラ2』には大泉、ミスター、ヤスケンが出演している。しかも、ミスターの手違いで大泉だけクレジットから名前を省かれてセリフもない。
- よりにもよって、これが大泉の銀幕デビューだった。
- 彼の演じたモブは、ソルジャーレギオンに襲撃される地下鉄の乗客。要は「一瞬だけ画面に映っていて、いつの間にか死んだことにされている」というキャラクターである。
- 大泉は、後輩を10人連れてこの映画を見に行った挙句のクレジットスルーだったいう小話を明かしている。
- 後年、水野美紀から『ガメラ2』にて共演していたと話を振られた際には、大泉は「あれを共演とは言わない」と返している。
- 後年のデジタルリマスター版のDVDなどの冊子では、大泉の出演にも触れられている。
- なお、ヤスケンは隕石落下を知らせる自衛官、ミスターは避難を呼びかける札幌市の職員を演じている。
じゃあ何でそんなに出演者出てないんだよ
番組全編を通して出ているのは主に以下のメンバーである。
主要キャスト
基本的にはこの4人だが、大泉以外の3人は番組制作の中枢を担うために「首脳陣」と呼称される事がある。
大泉洋 - 基本的に何も知らされない(海外に行く場合に関しては国際免許の関係から「行き先が海外」程度のことは知らされるという)。首脳陣からドッキリに遭ったりシェフ大泉になるなどエキセントリックに振る舞う事が多いが、一方で企画の問題点(詰めの甘さなど)を的確に指摘するなどの一面も見せる。
鈴井貴之- ミスター水曜どうでしょう。立ち位置としては「大泉より上(所属事務所の社長→会長)」なのだが、幾度と無く苦手な甘味を盛られたり「時に大泉以上のハプニングをやらかす」事も少なくなく、本番組においては「(会社の「長」としての威厳が皆無な)ダメ人間」として扱われる事が多い。
藤村忠寿- ヒゲのディレクター。鈴井とは対照的に大の甘党であり、大泉とは丁々発止のやりとりをしつつ進行役(煽り役?)をしたり番組内のナレーターもこなす。
嬉野雅道- ヒラのディレクター。普段はビデオカメラ片手にカメラマン役をこなすが、その分喋った時にはインパクトを残す。
メンバー内では最年長かつ、カメラの外では(番組内でのやりとりでは藤村との絡みが多い)大泉との絡みが多い事はあまり知られていない。
準レギュラー
安田顕- 大泉と同じく「TEAM NACS」のメンバーで、大泉以外では最も出演回数が多いため、レギュラー最終回では彼も出演者として扱われた(なお、本編企画に限る場合NACS内では戸次重幸のみ一度も出演していない)。
番組内では「onちゃんのスーツアクター」としての出番が多い。しかし出たら出たで大なり小なり悲惨な目に遭う事も彼の特徴である。
なんでそんなに派生番組が増えたんだよ
本番組は本放送以外にも様々な派生番組が存在する。
どうでしょうリターンズ
『どうでしょう』の再放送版。詳細は項目参照。
水曜どうでしょうClassic
全ての放送を終えた『リターンズ』の後釜として、2004年の新作(ジャングル・リベンジ)を挟んで開始された「再々放送版」。詳細は項目参照。
水曜どうでしょうPremier
『どうでしょう』の「再々々放送版」。こちらも『どうでしょう』の再放送版ではあるが、上記2番組との相違点として
- 「Classic」のデジタルリマスター
- 未公開シーンを加えた再編集
- 新作を含め『どうでしょう』初の字幕放送
が存在する。
オープニング映像は2011年の「原付日本列島制覇」以降と同じく16:9の画角のものが使われ、本編など4:3の映像においては画面左右にピラーボックスが挿入されている。
2022年3月30日からの地上波放送に先駆け「ヨーロッパ21ヵ国完全制覇」「ヨーロッパ・リベンジ」「ヨーロッパ20ヵ国完全制覇 完結編」についてはNetflixにおいて独占先行配信されているほか「hod(エイチ・オー・ディー。旧来の『HTB 北海道 on デマンド』が2022年2月にリブランドしたもの)」でも配信されている。
地上波放送では既存シリーズ同様「サイコロ1」から順次放送される予定で、第1回には鈴井とD陣による新録の前枠も放送される。
できるもんであれば企画でグルングルン回りたいんだなぁ
✖️は罰ゲーム企画
国内企画
- サイコロの旅シリーズ
- 粗大ゴミで家を作ろう
- 闘痔の旅
- 宮崎リゾート満喫の旅
- 北海道212市町村カントリーサインの旅シリーズ
- 第1回水曜どうでしょうカルトクイズ世界大会(※第1回と銘打たれているが、放送はこの一回のみ。一般人を多数呼んでおり肖像権の絡みが複雑なため、classicでは「記録」の意味合いで放送されたがレギュラーの国内企画としては唯一ソフト化されていない)
- 東京2泊3日70km
- 桜前線捕獲大作戦
- 十勝二十番勝負
- 釣りバカ対決シリーズ
- 日本全国絵ハガキの旅シリーズ
- シェフ大泉シリーズ
- 東北2泊3日生き地獄ツアー
- 試験に出るどうでしょうシリーズ
- 四国八十八ヶ所シリーズ✖️
- 原付シリーズ
- 原付東日本縦断ラリー
- 原付西日本制覇
- 原付日本列島制覇 東京-紀伊半島-高知
- onちゃんカレンダー
- 30時間テレビの裏側全部見せます!
- リヤカーで喜界島一周
- 対決列島 〜甘いもの国盗り物語〜
- 5周年記念! 3夜連続深夜バスだけの旅
- 激闘!西表島
- 北海道で家、建てます
- 懐かしの西表島
- レギュラー放送終了後丸20年後の2022年9月25日にYouTubeの生配信で発表(冒頭でも少し触れたが、当初は2023年春に放送予定とされたが、その後2023年7月に概要発表へと変更された)。その後、2023年7月2日に全国各地の映画館にて実施されたライブビューイングにて「激闘!西表島」の後日談的な内容として国内企画である事が確定、北海道では2023年8月30日より全6週にて放送される事が発表された(道内放送直後のオンデマンド配信及び道外での番組販売も実施予定)。
海外企画
- オーストラリア大陸縦断3,700キロ
- 韓国食い道楽サイコロの旅
- ヨーロッパ21ヵ国完全制覇
- マレーシアジャングル探検→BUMBUN
- 香港大観光旅行
- 北極圏突入 〜アラスカ半島620マイル〜
- アメリカ合衆国横断
- ヨーロッパ・リベンジ
- 中米・コスタリカで幻の鳥を激写する!
- ユーコン川160キロ 〜地獄の6日間〜✖️
- 原付ベトナム縦断1800キロ
- ジャングル・リベンジ
- ヨーロッパ20ヵ国完全制覇
- 初めてのアフリカ
- 21年目のヨーロッパ21ヵ国完全制覇※ロケ自体は「北海道で家、建てます」期間中に実施済。
番外編企画
アーティストインタビューシリーズ
放送初期のコーナーで1997年まで続いた。
コントシリーズ
放送初期の準レギュラーでもあるお笑いコンビビシバシステム(人力舎所属)によるショートコントや前作のモザイクな夜で放送された雅楽戦隊ホワイトストーンズの続編、当時公開されていたスターウォーズのパロディなどのコントを新企画の合間に行われていた。1998年まで行われていた。
どうでしょうと言えば四国
ミスター「四国って呼ぶね 」
水曜どうでしょうは何かと四国と因縁じみた縁がある。
第一回サイコロの旅で一番目から「四国」に行き、第二回でも深夜バス蟻地獄に陥った出発点が「四国」。絵葉書の旅でもダメ人間ミスターの黄金のライトハンドが一度ならず二度までも「四国」を引き当ててしまう。
終いには元讃岐国司や讃岐院や土佐阿波院でもあるまいに「四国は地獄」なる四国の皆様に対して失礼この上ない迷言を残したあげく、その酬いなのかなんなのか三回も四国八十八ヶ所お遍路の旅に行く羽目になる始末。
そもそも、どうでしょうの製作放映局である北海道テレビ放送の創業者(1993年没)は四国(香川県さぬき市寒川町)出身である。自身の建てた会社の社員が、自身の出身地をさんざんにイジる番組を、自身の建てた会社で放映する……。そりゃ呼ぶわ。
そして2023年12月。ついに『地球の歩き方 水曜どうでしょう 四国』まで出す事となった(コラボブック自体は2020年に「ヨーロッパ編」、2022年に「原付編」が出ている)。
どうでしょうと言えば深夜バス
主に旅番組でもあるどうでしょうだが、その主な移動手段で有名なのが夜行バスならぬ深夜バスである。これは上記のように低予算の代表的なものであり、当初のディレクター陣は格安で寝泊りしながら移動できると好評していたが、いざ乗車するとあまりにも窮屈すぎる空間の上、周りの走行音や振動で度々起こされるため、その日の疲れが取れるどころか更に疲労が蓄積する羽目になり、それ以降深夜バスは気力を奪われる乗り物と称される程のタブー的な存在となっていった。
ここを放送ネット局とする
この項目では「一度でも放送実績がある局」を掲載しているが、Classicのレギュラー放送を一旦終了した局は、同じHTB制作の「おにぎりあたためますか」(大泉が出演。本番組の新作放送時は同番組を一旦休止する局もある)に切り替えたり、全くの別番組に切り替える局等様々である。ただし、その様な場合でも局によっては新作の放送期間に限り遅れネットされる事もある。
漫画化するとは言ってきてねえんだよ
2019年のどうでしょう祭で発表。
タイトルは「水曜どうでしょう~大泉洋のホラ話~」。原案はその名の通り大泉洋、作画はどうでしょう祭のメインイラストを担当した星野倖一郎。
大泉が度々披露するホラ話を大泉のリクエストで劇画調に漫画化。連載は週刊少年チャンピオン。
2020年11月より単行本化された。全3巻。帯のあおり文句は「僕のホラ話を漫画にねー。他に描くこと無いのか!!」(1巻、大泉)、「大泉洋の妄想爆裂!この話に長年つき合わされた者の気持ちを察してください」(2巻、鈴井)、「大泉洋の若気の至り 苦し紛れのホラ話を漫画にして残す。その熱意、理解不能」/「絵に力があり過ぎて爆笑!」(3巻、嬉野D/藤村D)。
てか、なんでこんなにファンがいるんだよ
北海道ローカルにもかかわらずその人気度は上記のように日本全国区から海外まで広がり、レギュラー放送終了後は今までの全作品をDVD化するまで進み、その人気は衰えてはおらず、売り上げは常に上昇し続けている。現在はNetflix等の動画サイトにも配信されるまで大人気となっている。
更に芸能界でもその知名度は広まりつつあり、あらゆる著名人がどうでしょうファン化している。
ちなみに(濃い)どうでしょうファンは通称として藩士(どうでしょう藩士)と呼ばれる事がある。藩士たちの間ではグッズなどの購入やイベントへの参加を討ち入りと称し、それに伴う各種費用を年貢と表現している。さらにグッズの注文拠点となるローソンの事は青屋敷と呼ぶとか。
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関連タグでした
どうでしょう どうでしょうリターンズ 水曜どうでしょうClassic
HTB onちゃん 大泉洋 鈴井貴之 藤村忠寿 嬉野雅道 安田顕
サイコロの旅 シェフ大泉 おいパイ食わねぇか 安田さんリバース 一生どうでしょうします
チャンネルはそのまま! - 作者が本番組のファンで藤村Dをモデルにしたキャラが登場する他、ドラマ版はおおよそ半分は本番組と関わりのあるキャスト・スタッフが関わっている。
地球の歩き方:コラボしている
プロダクションI.G WIT_STUDIO:DVD/Blu-ray全集にてオープニングアニメーションを担当