概要
1996年10月に開局した、テレビ朝日系列のテレビ局。いわゆる、ひとつの「平成新局」。
元々岩手県の(NET→)テレビ朝日系列局としては、1969年に開局したテレビ岩手が担っていた。読売新聞と朝日新聞の資本が入ったテレビ岩手は日本テレビ系列(NNN/NNS)とテレビ朝日系列(ANN)のクロスネットとして開局した。
TVIは当時視聴率の高かった日テレ系列の番組にシフトし、1979年9月に『アフタヌーンショー』が打ち切りとなり、『ナショナルゴールデン劇場』や『特捜最前線』なども岩手放送(現在のIBC岩手放送)に移行した。同年12月には『モーニングショー』、1980年3月にはABC制作の『おはようワイド・土曜の朝に』も打ち切り、ANNを脱退、4月1日にNNN/NNSマストバイ局となった。その結果、岩手県はテレ朝系列空白地域となり、テレ朝系列の番組の多く(主にスポンサードネット番組)がIBCで放送されるようになった。
1991年に岩手めんこいテレビが開局。フジテレビ系列の番組がTVIから多く移行すると、TVIは『大相撲ダイジェスト』『ミュージックステーション』『美少女戦士セーラームーン』『スラムダンク』のネットを開始したが、脱退の影響もあり、深夜や週末のローカル枠で放送された。IBCもフジテレビ系列に割り当てられていた枠が空き、テレ朝系列の番組の購入数が増加した。
その後、1993年に岩手県に第4局の電波の割り当てが行われたが、その際朝日新聞とテレビ朝日が出資して岩手朝日テレビを開局させた。
バブル崩壊後の設立・開局だったため、スタジオ施設は最低限のものしかなかった。さらに中継局もかなり少なかったため、アナログ放送では特に沿岸部を中心に見られなかった地域が多かった。(同じく岩手県で平成になってから開局しためんこいテレビの中継局数は2004年時点で63局設置していたのに対し、IATは38局のみ。なお岩手の民放第1局であるIBCは87局設置していた)。ただし地上デジタル放送においてはNHK、先発3局と同数の規模で中継局が整備され、難視聴地域でも有線放送でカバーできるため、アナログ放送ではなし得なかった県内100%カバーを達成している。
なお、このテレビ局の開局をもってANNフルネット24局体制が出来上がった。
平日夕方にしかローカルニュースを放送しなかった時期があったが、その後平日正午前のANNニュースでもローカルニュースが流れるようになった。
1997年以降夏の高校野球選手権大会岩手県予選の中継に力を入れている。
マスコットキャラクター
謎の生き物「ゴエティー」。
名前の由来 | 岩手朝日テレビのチャンネルID番号である「5」と略称である「IAT」から。このほかにも「イエティ」(雪男)や「マナティ」(見た目が似ている)とも |
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登場年 | 2006年 |
好きなもの | 岩手の食べ物、寝ること、新しい事、面白い事 |
ゴエティーは種族名であり、個体名も全部「ゴエティー」。子供の個体はいるものの、雌雄の区別があるかは不明。公式からも「謎の未確認生命体」と言われているが、子供をお腹の袋で育てる習性があることから有袋類ではないかと推測される。絵本では「異世界からやってきた存在」と明言されている。
見た目は丸っこくてずんぐりむっくり。
短いフワフワの体毛で全身が覆われており、よく見かけるのは青い体毛の個体。
公式では緑の個体とピンクの個体も確認できるほか、絵本「いつ子ちゃんとふしぎの町のゴエティー」では紫や黄色、オレンジの個体も登場している。
頭頂部には髪の毛のようなラインが入っているが、実はこれも体毛。子供のうちは見えないほど薄いものの、成長するにつれはっきりと濃くなってくる。
「人間の言葉を理解し、コミュニケーションをとる」、「楽器など道具を器用に使う」などの行動から、高い知能を持つと推測される。
また、公式では「子育てはみんなで行う」という記述があり、絵本では街を作って生活していたことから、本来は群れで行動するものと思われる。
余談
- 本社は盛岡駅西口を出てすぐという、地方局としてはかなりの好立地。この点で同じ岩手の平成新局である岩手めんこいテレビと比較されることがある。
- 当初は1995年頃に開局する見込みだったが、一本化調整の難航などで開局が遅れた。