字幕放送
じまくほうそう
デジタル放送の標準機能として定められている。
もともと聴覚障がい者や耳の遠い人向けに始まった機能だが、健常者でも字幕放送は見られる。
デジタルテレビの標準機能として搭載されており、特別な契約無しでも、テレビを操作してすぐに字幕放送を出せる。
ワンセグでも字幕放送が見られ、イヤホンが無い環境下でもテレビを楽しめる。
ただ、全ての番組で字幕が有効であるとは限らないので注意が必要。地上波や一部衛星放送ではそこそこ字幕番組が充実しているが、なかには予算の関係から字幕放送を稀にしかやらない局があったり、一切やらない局もあったりする。
(2010年からTVCMにも字幕対応しているものが出現した。当初は技術的問題から1社提供番組のみだったが2020年代頃からは複数社提供番組や番組の合間にも多く放送されている)
文法は基本的に句点(。)・感嘆符(!)・疑問符(?)が使われるが、読点(、)は生字幕放送以外ではあまり用いられない。TBSテレビや朝日放送テレビのように生字幕放送以外で句点を用いないテレビ局もある。
効果音、言葉にならない声をカッコつきで表現する番組もあり、それが時にシュールな笑いを誘うものであったりもする。
『仮面ライダー555』の草加雅人が死亡するシーンの(首が折れる音)、
『仮面ライダーOOO』のウヴァが逃げ惑う際の(ウヴァの怯える声)などは未だにネタにされている。
MBS制作の番組では効果音は「ビシュー」「ガガガッ」「ドーン」といった漫画のような擬音表現で表される。
TVにおける字幕の色は基本の白に加えて、黄色、水色(青)、緑、ピンク(赤)の5色。
黄色は主人公やメインMCに使われ、水色や緑は準主役キャラやサブMCにつけられることが多い。
ピンクは上記の色に比べ使用頻度は少なく、主な使用例としては神バディファイトにおける奈々菜イオンのセリフなどがあげられる。
また、アンパンマンのようにゲストキャラに色が付けられる番組もある。
ニュースやスポーツ中継などの生放送番組は当然放送と同時進行で字幕が作られるために誤字脱字や表示しきれないセリフが発生する場合があるため番組冒頭で「本番組は同時入力のため誤字脱字が発生する場合があります」 や 「生放送です。一部表示しきれない場合があります」などの断り書きがされる場合が多い。
アニメやドラマ等において、作中のTVやラジオ、電話などから流れる声を表す場合はそれらを表すマークが付けられる場合がある。電話が鳴ってるシーンでは電話のマークが点滅する。
特殊な例として、名探偵コナンでは作中のアイテムである蝶ネクタイ型変声機や探偵バッジを示すマークが用いられている。
おかあさんといっしょやいないいないばあっ!などのEテレの幼児番組では視聴者層への配慮から漢字は使われず、おじゃる丸等のEテレの子供向けアニメでは小学校三年までに習う漢字は振り仮名付き(一部除く)で表示し、それ以外の漢字はひらがなで表記している。
ただしこれらの番組においても人名や歌詞などは例外的に漢字を用いることがある。
アニメ等の字幕放送では、いわゆる「語録」がどのように文字起こしされるのかにも注目が集まる場合もある。大抵の場合、字幕放送上の表記が「公式の表記」として見なされる。
アニメ「けものフレンズ」がわかりやすい例だろう。もともとテレビ東京系列の一部(東京、大阪、愛知)で字幕無しで放送された深夜アニメだが、放送地域を拡大(TXN全6局)して朝時間帯で放送(再放送扱いの地域有り)された際に字幕放送が付与された。
既に最初の放送が終了してから半年近く経過しており、語録もほぼ確立していた状態で字幕付き放送が行われた。
字幕放送上では、語録とは異なる表現になっているセリフが殆どだった(「みんみー」→「みみ」等)ために少し衝撃も走ったりしたようだ。