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21年目のヨーロッパ21ヵ国完全制覇

にじゅういちねんめのよーろっぱにじゅういっかこくかんぜんせいは

「21年目のヨーロッパ21ヵ国完全制覇」は「水曜どうでしょう」の企画の一つ。
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概要編集

2020年10月28日から同年12月9日(HTB基準)まで放送。全7夜。

海外企画としては2013年放送の「初めてのアフリカ」以来7年ぶり、レギュラーメンバー4人だけで行う海外ロケとしては2007年放送の「ヨーロッパ20ヵ国完全制覇~完結編~」以来12年ぶり、さらに令和初の海外企画にして平成最後のロケ企画(放送は令和になってからだが、本企画のロケそのものは元号が平成の内に完結しているため)、なおかつHTBの南平岸旧社屋で収録された最後の企画の一つ(第一夜冒頭を南平岸社屋の玄関で撮影)でもある。


今回は「ヨーロッパ21ヵ国完全制覇」「ヨーロッパ・リベンジ」「ヨーロッパ20ヵ国完全制覇」に至るまで割愛されまくったアイルランドへ行くことになり、加えて1997年放送の「ヨーロッパ21ヵ国完全制覇」から21年目というのもあり、21年目のヨーロッパ21ヵ国完全制覇を目指す(太字の部分は放送上では赤色表記)。


なお、本企画での前枠・後枠は第四夜までは過去の企画よりも短時間(短くて10秒、長くても30秒程度)となっていたが、第五夜以降は若干長めになっており、撮影も「まず前枠を撮影し、その後実際にOA映像を視聴、その上で感想を交えて後枠を撮影する」というスタイルを取っている。


経緯編集

2019年から2020年にかけて放送された(HTB基準)「北海道で家、建てます​」の最終夜にて、同企画と並行して本企画も収録していたことが明らかになっていた


ロケの時期そのものは同企画にて「最初に建てたツリーハウスが崩壊した後」にあたる2018年夏であったが、企画のその後を気にしていた大泉に対し、ミスターとD陣の二人が「家は完成した」としらを切った上「視聴者も知ってる(ニュアンスとしては「家が完成した」とも「家が崩壊した」とも解釈出来るが、いずれにせよ「知らないのは君だけ」状態である)」と「本企画の放送が同企画の放送後になる」事を大泉に暗に示唆し(その間、視聴者には本企画の第一夜にて、車中での大泉と藤村Dの会話をオーバーラップさせながら、崩壊した顛末をダイジェストにして伝えていた)、2018年の秋に代々木公園で行われたイベントでもミスターが「ロケで外国を車で走った」と本企画を仄めかす発言をしていたが、正式名称が明らかになったのは本企画第1夜の中盤である(正式に企画名となったのは本企画第二夜の前枠となった)。


また、過去の企画敢行当時は紙媒体が主流だった(本放送当時はスマートフォン普及前であり、バスの時刻表や鉄道ダイヤ情報は言うに及ばず「初めてのアフリカ」でも現地での案内役「ムゼー」ことフリージャーナリストの大津氏がいた為、インターネット経由で情報収集する必要性が無かった)が、本企画では最新のデジタル機器(大泉所有のiPhone内のナビアプリやレンタカーに搭載されているタブレット型ナビシステム・ほか3人所有のスマホ、海外渡航時に使用するスマホ用のポケットWi-Fiルーターなど)を使う場面が多い。

なお、ルーターに関しては「今や海外旅行ではポケットWi-Fiは必須だ」とする大泉と「ホテルにはWi-Fiがあるし、今まで無くても旅ができていたから不要だ」とする藤村Dが揉める一幕があったが、最終的に空港にて当日レンタルしている。

主な流れ編集

第一夜編集

時は2018年夏、一ヶ月後の社屋移転を控えたHTBの南平岸社屋の前に集合した「どうでしょう軍団」4人。番組開始時点で初々しい大学生だった大泉洋も今や「四十五の父(2018年夏当時)」となっていた。

そんな大泉には相変わらず「目的地」は告げられず、娘には「パパはまた知らない所に連れて行かれる」と悟られ、そんな中で番組での思い出を語りだす藤村D。

その話の中で、藤村Dが過去にミスターが「この旅で21ヵ国回れなければ、僕は番組を辞める」と並々ならぬ決意を表明していた事に触れ…


第二夜編集

長年の「ヨーロッパ制覇」の中で行けていなかったアイルランドへと向かう事になるも、空港への車中「酒は飲むべからず(せめて夕飯まで)」という約束(前回の「北海道で家、建てます」の冒頭で登場した「新作への三箇条」を指す)を反故にして飲酒をする大泉とミスター。

まずはパリへ向かう軍団4人。パリでの酒席の中、大泉は「行程の効率が悪過ぎる」「僕は君(藤村D)の事をむしだと思っている」などと罵倒しつつ、空港での出来事を回想する。

そして凱旋門から、アイルランドに向けて「UKにゆけぇ(byミスター)」とユーロスターに乗ってイギリスでレンタカーに乗り換えて目的地のホテル「リゴンアームズ」へと向かうも、ミスターとスマホのナビ(大泉の発言からSiriである事がうかがえる)が車内で拮抗しながらも目的地へと着く。


第三夜編集

コッツウォルズからリバプールに向かい、アビーロードで写真を撮る旅程を組み、大泉の運転により出発。道中ではブロードウェイの観光名所である「ブロードウェイタワー」を発見できずにあっさり通過してしまう。

息抜きとばかりにタレントそっちのけで藤村Dはニジマスへの餌やりに興じるも、挙げ句の果てにはニジマスにも飽きられ、インド料理店を目指しているのに行く先々で「Close」の看板に出くわし最終的にバーガーキングで食う羽目になるなど、かつての「うどん屋定休日」の再来を思わせる展開に。

場面変わって車中で「番組の今後」について語り出す軍団。ミスターは「僕の中で『一生どうでしょうします』なんていうのはね、今や僕の中にはないんですよ」、藤村Dは「一生どうでしょうします」という概念を「一生ご飯食べ続ける」として捉えたと前置きした上で「湖水地方まで200キロなんて、こんな『ご飯』は食べられないよオレはもう」、大泉に至っては番組のコンセプトである「低予算・低姿勢・低カロリー」が21年後に残ったのは「低カロリー」だけだと指摘した。

番組の今後が揺らぐ中、車は湖水地方へ向けて走って行く。


第四夜編集

冒頭から渋滞に巻き込まれる軍団。途中でドライバーを大泉から藤村Dへと交代し、スワンホテルへと到着した。ホテルにて大泉が「嬉野Dのカメラが途中『バだん、ぐゎぁん』となった」と指摘する。

翌日宿泊するホテル選びに、大泉が久々に「エッチデーデーだど」こと「従兄のみっちゃん」でプレゼンしたいと提案、その後ミスターから「福山雅治」でプレゼン欲しいと言われまんまと乗っかる大泉の横で爆睡する嬉野D。

そして遂には往年の「小林製薬の糸ようじ」こと「渡辺篤史」や「土井善晴」(ただし途中で「糸ようじ」もぶっこむ)や「久米明」(余談だが、久米は本企画のロケから2年余り過ぎた2020年4月に逝去している)のモノマネまで飛び交う中、結局「誰もプレゼンしなかった」ホテルに決定した。

翌朝、ミスターの運転で出発し、道中でいろんな顔をしながら写真撮影を行い、またしても途中で大泉→藤村Dへとドライバーを交代しながら「自分の七割は『悪態』で出来ている」と告白する大泉。

フェリーに乗船しフィッシュアンドチップスに舌鼓を打ち、その後、高速道路経由でアイルランド国境を目指すも、ただ走っているだけでスルッとアイルランドへ入国した事が発覚。しかしそれでも悲願であったアイルランドへと足を踏み入れたどうでしょう軍団であった。


第五夜編集

アイルランドに入国し、大泉のTシャツに「アイルランド入国を示す赤色に塗り潰す儀式」を

執り行い、ミスターは積年の「これまでグレーな状態での出演だった」「21年目にして正式契約」と安堵し、後は帰るだけと意気込んだが、藤村Dの発案で急遽ダブリンに行く事に。

集合時刻である翌朝11時までは各自撮影して「はじめての自由行動」(ご丁寧に「はじめてのおつかい」風の色合いで再現)を披露する事になり、嬉野Dは「撮影したSDカードをバックアップし、5時36分に起床し早朝からバッテリーを充電」藤村Dは「写真に撮影時刻のキャプションを付けて説明し、シャワーキャップ着用で入浴、その後ミニバーを見つけて飲酒」ミスターは「シャワーキャップで入浴後、レプラコーン探索」大泉は「寝起き顔の写真を2連発、7時起床後にランニング」だったが、藤村Dは「大泉が中高年になって運動に目覚めるのはどうかと思う」と発言したところ、逆に「朝からしこたま飲んでた奴には言われたくない」と噛みつかれた(余談にはなるが当の藤村Dも当企画時の大泉と同じくらいの年齢だった「20ヵ国完全制覇」でローマの街を「優雅にランニング」した際に石畳に足を取られ捻挫をした経験がある)。

その後街を散策し「レプラコーン(になりきれる写真ボード)」を発見しミスターと大泉が撮影、その後のアイリッシュパブにて大泉が「自分をスターとして扱ってくれない」と「ワッショイ感が無い」事に対し不満を漏らす。路上ライブで二度もバンドに投げ銭をして「ダブリンに爪痕を残した」と満足げに語る大泉。そしてまたパブにて乾杯するどうでしょう軍団なのであった。


第六夜編集

前日の動きを振り返るどうでしょう軍団。

ダブリンからフェリーでリバプールに向かう道中「ヨーロッパ料理に飽きてタイ料理が食べたいと所望するが、お目当ての店はまたしても閉店していた」という大泉の話に「大泉のせいで閉店してるんだ」という藤村Dによる仮説で盛り上がり、道中でシーフードレストランで舌鼓を打つどうでしょう軍団(運転手交代の兼ね合いから、この時は大泉のみ飲酒をしている)。

リバプールへ向かう車中、大泉が「大して似ていない嬉野Dのモノマネ」を披露する。道中リバプールの出入りに手間取り、料金所にて都度1ポンドを払う羽目に(二度目以降は罰金と表現する始末)。

なんとかしてリバプールへ到着したが、ホテルに宿泊しようとしたら、藤村Dが所有しているクレジットカードが限度額を超えており、宿泊予約がキャンセルになってしまっていた。

その後、念願のタイ料理を食べるどうでしょう軍団は先述の限度額だの水増しの話で盛り上がり、最後は街中で見つけた「ZiZii」なる看板を見つけ「みんなジジイだな」と締めて、嬉野Dにカメラを止めるように促す(実際にその直後にブラックアウトしCMに入り、CM明けに後枠へと直結した)。


最終夜編集

21年目にして長年夢見た念願を果たしたどうでしょう軍団であったが、彼等にはまだ「やるべき事」が残されていた。そう、初日で借りたレンタカーをロンドンに返却しなければならないという目的が。

リバプールの朝、ロンドンまで300キロを走り切るため「ミスター→藤村D→大泉(最終的に返却係も兼ねる)」の順でドライバーを交代することにして出発。

道中で大泉が買ったポテチを藤村Dが「よこせよ」とねだったかと思えば、珍妙な味のカップ麺は嬉野Dに押し付けられ、終いには立ち寄ったハンバーガーがテイクアウトではなくイートインだったために行程が押してしまう羽目に。

高速道路を抜けてアビーロードへと入ったどうでしょう軍団は、予定通り「ビートルズのアルバム『アビイ・ロード』のジャケット」を再現しようと嬉野Dが撮る中に3人が画角に入り込み構図を再現。そこから「1/6の夢旅人2002」へと直結(前回とは対照的に流れたのはこの一回だけである)して企画は完結したのだった…


余談編集

本企画は前述の通り「どうでしょうハウス」が建設途中に崩壊し、建築監修をしていた業者に一切の作業を丸投げした上で大泉を騙すために急遽企画されたものである。

そのためロケの日程と放送日程の時系列が逆転している(まだ完結してない「北海道で家、建てます」が先に放送開始)のだが、本編そのものを撮り終えていた事が幸いしたのか、結果的に前回の企画の完結から間を置かずに短期間で放送に漕ぎ着けている

また、2018年7月29日に行われた「CUE DREAM JAM-BOREE 2018 ―リキーオと魔法の杖―」の会場(北海きたえーる)にて「水曜どうでしょう DODESYO CARAVAN」の会場(当日の開催地であった岩手県の大槌町文化交流センター)から藤村Dと嬉野Dが中継で登場。大泉に対して「旅に出よう」と述べ「新作ロケを行う」ことを伝えた際には、視聴者に対しても「北海道で家、建てます」の収録が行われていた事も伏せられていたため、この事を踏まえて「2019年の新作は本企画を指すのではないのか」と勘繰っていた視聴者も多かった


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水曜どうでしょう

北海道で家、建てます

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