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概要編集

道路運送法第80条ではレンタカー事業は「自家用自動車有償貸渡業」と称され、国土交通省の運輸支局の許可を得なければ事業を行うことはできない。


日本の場合、レンタカー登録車のナンバープレートのひらがな部分は必ず「わ」となる(普通自動車以上のクラスだと「れ」、レンタルバイクだと「ろ」も存在する)。 そのため、「わナンバー=レンタカー」というのは運転免許所持者の間では常識で、借りる人によっては、わナンバーを運転するのを気にする人もいる。しかし、東京などの大都市では公共交通機関が発達していたり歩道が整備されていたりして自家用車を持たない人が多く、そのような人は車を使いたいときは必然的にレンタカーを利用することが増えるため、わナンバーに抵抗はないと思われる。


また、日本の法令においてはカーシェアリングもレンタカーの一種と見做される。そのため、カーシェアリングの車両も基本的に「わナンバー」であるが、サービスとしては比較的後発であることもあって、ナンバー枯渇により「れナンバー」となっているものがレンタカー以上に多い。


借り方編集

かつては電話予約が主流だったが、インターネットの普及に従って多くの事業者が公式サイトを開設し、現在はネット予約が主流となっている。それに従ってネット会員制度を設け、非会員より安く借りられる会員割引を導入している事業者も多い。


一定時間(数時間)or日、週間、ヶ月単位でのレンタルが基本であり、貸出時間と返却時間を指定して予約する。よって、返却時間に少しでも遅れた場合はその分の延滞料金を払わなければならなくなってしまう。逆に返却時間より1時間以上、例えば12時間の予定で借りて6時間で返却しても料金は安くならず、きっちり12時間の料金の支払いとなる。

また、返却時には燃料を満タンにしなければならず、忘れると割高なレートで別途課金されるため要注意(担当スタッフによっては返却時にガソリンスタンドのレシートを求められる)。


商用車を借りる場合の注意点編集

運転免許制度の度重なる改正により、普通免許のみで運転できる車種は非常に限られている。

そのため、保有している免許の種類によっては貸出当日に利用を断られるリスクがある。

このため、自身の保有免許を確認しながら予約できる電話予約の利用が無難であり、会社によってはそもそも商用車のインターネット予約を受け付けていない。


レンタカーの商用車は、普段乗り慣れたマイカーより大型で運転感覚が異なるために、ガード下などへの接触事故や左折時の巻き込み事故が多発しがちである。また、悪意ある運転者により、車両そのものを乗り逃げされた上解体して海外に部品を輸出されるなどの事案や、マイクロバスの長期貸借による白バス行為、運転殺人拉致強姦などの犯罪の道具として使われるケースも跡を立たず、道路運送車両法の運行供用者責任に基づいて、こうした事件・事故の被害者からレンタカー会社が多額の賠償金を請求され、裁判所によりその全額もしくは一部の支払いを命じられるケースも相次いだ。そのため、多くのレンタカー会社において、商用車のレンタルには身元確認のための運転免許証の確認に加え、貸出時の支払いをより身元特定に有利なクレジットカードに限るなどの自衛策を講じているほか、オートマチック車限定免許では運転できない準中型以上のトラックやマイクロバスについても、市場での流通量が少ないオートマチック車を選んで導入するなどして、マイカーとの運転間隔の差異を緩和し、事故を防ぐ対策を行っている。

特に、マイクロバスに関しては白バス犯罪の防止のため、14人乗りのワゴンタイプのものを除いて、出発1週間前に電話予約を行った上、行き先や利用目的を告げることを顧客に義務付けている会社もあるため、空車があっても直前の予約ができないので注意が必要である。その場合はワンボックスカーを複数台借りて分乗するほかないが、当然のことながら運転手の人数が増える上に旅行参加人数で割った費用は割高になってしまう。


マニュアル車編集

レンタカーにおいてはマニュアル車は希少であり、市販車においてオートマチック車がほとんど出回らない軽トラックスポーツカーもほとんどがオートマチック車となっている。これは、AT限定免許の保有者や、自身の所有するマイカーがオートマチック車であるために、マニュアル車の乗り方を忘れてしまったMT免許の保有者への配慮によるものである。

インターネット予約においてはAT/MTの選択項目があるものの、これはあくまで「MT車を運転可能か聞いておく」程度の意味合いであるため、MTを指定して予約しても実際店舗に向かった時にはオートマチック車が用意されている場合が多い。中には、MT指定では空車が表示されない店舗、事業者もある。

このため、特にマニュアル車を運転したいためにレンタカーを予約する場合は、旧車やスポーツカーを専門に取り扱う事業者で予約するか、電話予約を利用するのが好ましい。もしくは、過去に交付されたものを含む普通免許での運転ができないため、AT限定免許では運転が許されていない4tを超える特定中型トラックや、ユニック車を借りる方法もある(ただし、これらもオートマチック車が無視できない数存在するので絶対ではない)。

マイクロバスは同様にAT限定免許では運転できない車種であるが、メーカー側がMTモデルを用意していないことが多い車格であるために、レンタカーにおいてもマニュアル車はほとんど見かけない。


車種のバリエーション編集

軽自動車からコンパクトカーミニバンSUVといった乗用車はもちろん、さらにトラックライトバンといった商用車も借りられる。さらに近年は外車スポーツカーを専門に扱う事業者もある。

バスに関しては、中型自動車の範疇に含まれるマイクロバスのうち、車体長が7mを超えないもののみがレンタカーとして登録可能である(前述の白バス行為防止の観点から、法令により定められている)。そのため、大型自動車となってしまう定員30名以上のバスをレンタカーで手配することはできず、運転手付きで観光バスをチャーターするほかない。


事業者編集

日本に於いては、自動車メーカーやそれに附随する自動車ディーラーが母体となって設立したメーカー系、他業種(事業会社)が母体となって設立した独立系に大きく分けられる。


それぞれの特徴として、メーカー系は基本的にその自動車メーカーの車種をメインに扱う。ただし、そのメーカーが手がけないカテゴリの車両に関しては他社の車種をやむを得ず扱っており、例えばトヨタレンタカーの場合は店舗によってはスズキの軽自動車を扱っている。

また、系列ディーラーによる新車販売および自動車保険契約の得意先でもあるため、新車をレンタカーとして用いる期間(サイクル)が短く、独立系と比べると料金は高めである。


一方、独立系はメーカー系に比べるとメーカー問わず扱っているため車両のバリエーションが豊富であり、メーカー系と比べると料金が安い。中にはニコニコレンタカー、ワンズレンタカーにように、ガソリンスタンドに用地、人員を間借りし、安価な中古車をわナンバー登録して貸し出すことで、格安料金を実現している事業者もある。


主なレンタカー編集

メーカー系編集


独立系編集


メーカー系⇒独立系編集


関連タグ編集

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