概要
HTB制作のローカルバラエティ番組『水曜どうでしょう』で大泉洋が演じる炎の料理人。
構成
無謀な強行スケジュールで展開する海外旅行企画を続けるうち、諸々の都合で自炊をしなければならない事情を迎え、料理を特技とする大泉にお鉢が回ってきたことで生まれた名(迷?)キャラクターの1つ。
後年の本人曰く「あの頃は料理の腕が未熟だったから」と述懐、その他にも原因の一端を担う事として設備の不完全さ(調理環境が劣悪、調理器具が小さい、圧倒的な火力不足等)もあったが、それを考慮しても余りある数々の迷惑料理をスタッフ一同におみまいした。
なお、彼が料理をする原因は「他に料理できる人がどうでしょう班にいない」ため。
2019年にはどうでしょう以外の番組で2度ほど復活し、どうでしょう班以外の人物(ヤスケンを除く)がおみまいされた。なんとシェフ大泉の料理をリクエストする視聴者もいたらしい。
特徴
彼が登場する企画を一言で説明すると、「手際が悪かったり調理器具の力不足で苦戦した結果、時間をかけて奇妙奇天烈な逸品を作り上げる大泉」、「手伝いもしないくせに文句ばっか言うヒゲ」、「長時間待たされた上とんでもないモノを食わされるミスターとうれしー」の罵り合い。
とにかく調理環境や道具にうるさく、厨房に立つまでは料理や献立について饒舌に語り、至極当然の忠告や提案を受けてもまるで聞き入れないなど、料理人としての誇りから来る頑固さを一貫する。ところが、いざ包丁を持って調理が始まるとその腕前に不安を覚えざるを得ない大小様々の失態を犯し、獣肉や魚肉を「臭みを取りますから」「絵的に外せない」という名目でフランベする様子をやたらと見せたがり、それらの工程を経て完成した料理の大半は「美味くはないが食べられないことはないレベル」に留まる微妙な判定に終わる。即ち、料理に対する知識量と実践経験が明らかに反比例しており、最も得意だと豪語するパスタも例外ではない。
あれこれと絞り出した知恵で工夫を重ねて作り出される渾身の一品がいずれも惨憺たる結果を迎える一方、ふとした閃きから目に止まった調味料を片っ端から使ったもの、または変に手を加えないものが意外な絶品となる場合もあり、想像の範疇を超えた食材と調味料の組み合わせで斬新な味を生み出す『奇跡のシェフ』の異名を持つ。
うまくなければ金いらぬ
シェフ大泉による歓迎の意「いらっしゃいまほ」「おみまいするぞー」を合図に開店する恐怖の移動先食堂『ビストロ大泉』には鈴井貴之、藤村忠寿、嬉野雅道の常連3名、日本国内に限っては準常連のonちゃん(安田顕)も含めた4名から成る被害者が常駐し、事ある毎に確実におみまいされている。
以下に列挙するメニューはその代表例であり、調理または調味のポイントを強調して記載する。
アラスカ編
シェフ大泉が生まれる契機となった料理当番の様子を収めた回。
なお、全てをやり遂げて安堵に駆られたのか、最も肝心な3日目の締めで散々慣れ親しんだビストロの呼称を「ピストル」と口走ってしまい、これが口癖の「おみまいするぞー」と相まって「何かやらかす迷惑極まりないシェフ」のイメージが完成するに至る。
一日目(テーマ『オーロラ』)
- 前菜:トマトのオーロラ風
完熟トマトの果肉、グリーンアスパラ、トナカイのソーセージなどを軽く炒め合わせ、商標シールに気付かないまま中身をくり抜いたトマトに上記の具材を半生のままで詰め直した軽菜。これを作る為に45分を要した。トマトは半生。鈴井はこれを食したが、シールの存在に気づくことなく半分くらい食べてしまった。
赤ワインを振っておいたハリバットをフランベして火災報知機を作動させ、レタスなどの生野菜の上に盛り付けてオーロラソースを流したフィッシュサラダ。鈴井からは「オーロラソースはないほうがいい(鈴井はマヨネーズが苦手という理由もあった。)」と評され、シェフ自ら味見をしたところ「オーロラソースはない方がいいけども」と自ら非を認めることになった。
海老、トマト、ブロッコリーを赤ワイン、ニンニクなどで調味したソースに、茹で上げて放置した間に膨張しきった細目の麺を絡めた餅のような食感のパスタ。
パスタを茹で上げてから慌ててソースを作り出したため、藤村も多少調理を手伝った。
「先にニンニクじゃないのか…?」
「切ってなかったんだからしょうがないでしょ?」
鈴井からは「このスパゲティー 初めて食べます」、大泉本人も「食感的にはモチに近い」「最後の一口が入んない」と散々な結果だった。
嬉野の名言、「なんでそんなに増えたんだよぉー」「ヤキソバみたいになってんじゃんか」「早くしないと まだ増えてるよそれ」はこの時の発言。
この日の調理時間は8時45分から45分間の予定だったが、シェフの想定は45分で3品だった為、パスタが完成した時刻は11時23分。調理終了まで約2時間半を要した。
二日目(テーマ『在庫一掃』)
- 先制攻撃(前菜):新鮮卵のハリバット混ぜ
白ワイン、塩胡椒、シーズニングスパイス、バターで味付けして電子レンジで蒸したハリバットをほぐし、溶き卵と合わせて焼いた変わり種オムレツ。シェフ大泉初の成功作。好評を得たが、これが完成するまでに30分を要し、藤村から「(料理班長なんだから)早く起きて下ごしらえしておけよ!」と怒りを買った。対する大泉は「なんで僕だけ起きなきゃいけないの」「(料理班長に)なりたくてなった訳じゃない」と逆ギレしていた。
- サラダ:昨日の残りのサラダ
残り物の生野菜を平皿に盛り合わせ、上からたっぷりの油が染み出たままの細切りベーコンを油ごとかけたフレーバーサラダ。完成時に名称が「カリカリベーコンのサラダ」に変更された。前日のオーロラソースが不評だった為、市販のドレッシングをかけて食べる事になった。なお、これも完成まで30分を要した。
- 本日のスープ:トムヤムクン風オニオンスープ
海老、ソーセージ、玉ねぎなどを煮込んだスープに青唐辛子で辛味を、レモン汁とトマトで酸味を加えた辛酸の味を体現した激辛スープ。辛くてエビが入って酸っぱい。藤村評は「喉に痛い」、鈴井評は「喉と舌をやられる」さらには「この後に出る「本日もパスタ」の味をわからなくさせる大泉の作戦」と陰謀論をぶち上げられるに至った。
後述のパスタが出た後、シェフがこれを食べている時には嬉野から「スープがぁーっと一気飲みしてごらん」さらに藤村から「食らってごらんよ 全部飲んでごらんよ」と責め立てられてしまう。これを受けたシェフも堪忍袋の緒が切れたか、「辛いから美味しいんでしょう!」とマジギレしてしまった。
さらに鈴井はスープの辛さにやられたのみならず、この惨状と企画の過酷さへ疑問を抱いてしまい、涙ぐんでしまう。しかし鈴井は「泣いたって誰も助けに来ないんだよ!」と大泉に一喝されてしまう。そんな大泉にも刻んだ青唐辛子が直撃し、涙ぐみながら「私だって悲しいよ」「(嬉野が辛いものが好きというので辛いものを作ったら)一生懸命作ったのに酷いように言われて」「俺が作ったのに好きなように食べさせてもらえない」とボヤいてみせた。
- 本日もパスタ:ハリバットとアスパラのスパゲティー 白ワイン風
キャンピングカーの設備に燃え移りそうな程の火柱を立ててフランベしたハリバットを海老、グリーンアスパラ、ベーコンと炒め合わせてレモン汁を振り、もっちゃりと茹で上がった麺にもっさり絡めたごちゃ混ぜパスタ。レモンの味しかしない。茹ですぎの原因として「9分で上げる」と宣言していたが、投下した10時15分からパスタの存在を忘れて10分経ち、「まだ大丈夫」としてソースの調理を続けさらに3分が経過。結果合計13分(4分オーバー)で茹で上げたことが原因だった。以上の事柄もあって、藤村は「日本で出てきたら食わない」「食わないと死ぬから(渋々食べている)」と口にした。
たっぷりのホイップクリームの上にバニラアイスを乗せ、バーボンとオレンジジュースを混ぜたソースをあしらった嫌な寒気を誘う冷製甘味。食べた途端に思わずちぢみ上がる。
前述の騒動もあった為、「そのまま出せばいい」という藤村の提案もあったが、シェフのプライドから「手を加える」と提言した際には総員から「なんで?」とひんしゅくを買った。
パスタとスープにやられて精神的に限界が来ていた鈴井からは「まだ何か私達に嫌がらせを」と皮肉をたっぷりぶつけられた。
この日の調理時間は9時(この9時も本来8時半に始める予定だったが、D陣のトイレや色々とバタバタしてしまった為に遅れた)から始めたが、デザートに取り掛かった時刻は11時37分。調理終了まで再び約2時間半を要した。
三日目(テーマ『時間が押してます』)
アサリ、白菜、ベーコンに少量の塩と隠し味のバジルを加えて整え、藤村曰く「単に塩味」「鍋ですよね?」と評した素材勝負のスープ。薄味。
前日の騒動や、時間に追われての調理だった為か、シェフもピリピリしてたようで藤村の上記の評を受けた際には「このでくのぼうはなにを言ってるんだ!?」と逆鱗に触れた。(しかもこの直前には一服(喫煙)をしに行こうとしていた事も含めて気に入らなかったようで叱責されていた。)
塩胡椒で下味を付け、火柱が立つほどフランベしたサーモンと貝柱にグリーンアスパラのソテーとスライスレモンを添えた会心作。見栄えはほぼコース料理。
この調理中も藤村から「(塩胡椒をして)そのまま焼けばいいのに」というボヤきを受けてまた怒りに油を注いだ。
- 本日もパスタ:ペスカトーレ
特製の魚介入りトマトソースにいつに無く増殖したパスタを手早く絡め、大泉をして「ビーフン」と認めた思わずむせてしまうパサパサパスタ。大泉曰く、ビーフンになったのはフライパンの大きさのせい。しかしそれだけでなく「3分30秒で茹で上げる」と宣言したが、茹で上がった時間は4分46秒(1分16秒オーバー)であった。この原因は「計測する」と言った鈴井と藤村からの提案があったが、その後に「天性の勘」と焚き付けた鈴井の言葉に触発され「料理人は時計なぞというものは使いません」と言い切ってしまい、2分まではピッタリ合っていたにもかかわらず、そこから一気にズレ始めてしまった事も一端を担っている。
このパスタに対し鈴井は何故か百点満点(前日の騒動も含め気を使ったのだろう。)シェフは「ビーフンになった事はわざと人間らしさを出す遊びという部分」として丸く収めようとした中、藤村の怒りは頂点に達し、「なんでもっと早くあげなかったのかってことだろ!」「なんでビーフン食わすんだよ!」と大泉に啖呵を切ったが、その怒りに誘発された大泉が「フライパンがいけないからだろー!」「このフライパンではビーフンになるの!」と激昂。シェフを大いにキレさせた。
- デザート:フルーツ盛り合わせ オーロラ風
色とりどりのフルーツにたっぷりのメープルシロップ、傍らにこれまたたっぷりのホイップクリームを添えた上に、ダメ押しのレモン汁をかけたオチの一発。ほぼ甘いもの嫌いの鈴井への嫌がらせのような一品。なお、このフルーツ自体が鈴井自身が旅の道中で購入し、非常に楽しみにしていた物である。
こうして、ビストロ…もといピストル大泉はシェフ意気消沈の中で閉店するのであった。
クリスマス編
アラスカからの帰国早々の登板となったが、シェフ大泉関連企画中で最も凄惨なおみまいをもたらした伝説の回。
DVDは第13弾に日本全国絵ハガキの旅、東北2泊3日生き地獄ツアーと同時収録。
プロデューサーの土井巧を嘔吐に(その前にはたき火コンロの火がジャンパーに燃え移り危うく火だるまになる)、頑健が売りの安田を海老アレルギーに、終いには早起きクマさんにアポなしで乱入して暴れまっくて悪乗りが過ぎた藤村を始末書提出に追い込んだ。念のために書いておくと、アレルギーは食中毒ではないので衛生状態とは直接的には関係ない。しかしアレルゲンは加熱により低減する為、加熱不足は海老アレルギー誘発の原因となりうる。また、甲殻類のアレルゲンは溶出する為、灰汁取りは十分に行う必要がある。
- 一品目:海老の塩焼 カリフォルニア風
軽い塩味で整えた海老の姿焼きを、添え物の野菜の盛り付けで強引にアメリカの雰囲気に仕立て上げた酒肴。提案者は土井P。提案した際にはえびチリを作るという体を取っていたシェフからは「バカじゃないのあなた」と却下しかけた。
- 二品目:シェフ大泉風 えびチリ
みじん切りのニンニクと生姜を油で炒めて香りを出し、トマトケチャップ、大量の塩、大量の豆板醤、大量の紹興酒、紹興酒の内蓋、シェフ自ら「致命的」とした悲しいほど弱々しいカセットコンロの最大火力で頭と身を煮出して濁りきった海老の出汁を加えた特製チリソースに海老の身を戻し、致命的にも程がある火力のままグッツグッツ煮込んだ史上最凶の一発。鈴井評は「コクがなく、ただ後味辛い」、安田評は「お前高血圧で死んじゃうよ!こんなもん食ったら!」と散々な評価を浴び、スタイリストの小松、土井Pの二人をむせさせてダウンに追い込み、後者は嘔吐をする程におみまいされた。
またも藤村や安田達から散々罵倒された大泉はキレて「ちっさいガス台で作ってみろよ!」と言った上、安田には「お前もう海老なんか半年食えねぇぞ」と(半年では済まなかったが)とんでもない予言をしてしまう顛末であった。
さらに悲劇は終わらず、当時HTBで放送されていた早朝番組「早起きクマさん」のアナウンサーである金子としのり氏、吉田みどり氏、本間浩一郎氏らが出勤してきた際、彼らを拉致してこれをおみまいし、むせさせた。(吉田氏に関しては小刻みに震えていた。)
- 二品目 番外:出汁を取った海老の頭
前述のえびチリの出汁を取った際に使用した海老の頭をそのまま出した物。安田曰く「これうまいよ!」と言っていたが、今回の料理を最後に彼は海老を口にする事ができなくなってしまった。
丸鶏の中にぶつ切りの長ネギ、食べかけのホタテおにぎり、殻のままの生卵を詰めて薪火で土井の表面が軽く焦げる程度に焼いた豪快な鶏料理。メインはあくまで鶏肉のエキスを吸ったおにぎりな為、食べる時はまわりは捨てるとのこと。
鈴井からは「海苔は入るんですか?」「ホタテも?」「食べる時おにぎりは出してよ」と質問されたが、尽く「海苔は入るに決まってるでしょう」「ホタテおにぎりなんだから(ホタテも入る)」「食べれるもの入れるんだから出さない」とシェフの暴論が通ってしまった。
こちらも先程の「早起きクマさん」のアナウンサー、吉田氏が食べたが、先に食べたえびチリのせいもあってかむせていた。
なお、鶏肉の中に放り込まれた卵は後々に確認したところ生だったらしい。
ワカサギ釣り編
冬期の定例企画となった『氷上ワカサギ釣り対決』第2弾の後、氷結した篠津湖(しのつこ)の湖上に設置された簡易調理台を舞台とした回。
シェフ大泉関連企画中、この時のみべらんめぇ口調と喧嘩腰を持ち味とする『花板大泉』で登場した。
- 一品目:わかさぎ懐石 食前酒
釣ったばかりのワカサギを使い捨てプラスチックコップに注いだ日本酒の中にそのまま入れた食前酒。この一品は冗談半分に用意したものだったが、鈴井が踊り食いの要領で飲み干して逆に大泉を驚かせた。ミスターが「試食のプロ」と呼ばれた所以の一つ。後々シェフ曰く「胃にわかさぎを飼ってるかもしれない」とのこと。
- 二品目:わかさぎ懐石 わかさぎのお造り
釣ったばかりのワカサギに全く包丁を入れず、飾りの食用菊などで彩ってもスカスカの舟盛りでなおピチピチと跳ね回る鮮度を第一に、吐き気を催す腹わたの苦味を味わい尽くす常識外れの活け造り。試食のプロ鈴井が唯一吐き出した一品。※ワカサギの生食は危険なのでむやみにしてはいけない
- 三品目:わかさぎ懐石 新メニュー(海老とわかさぎの炒めもの 桜添え)
まず前の二品を無かったことにし、エビ、小麦粉をまぶしたワカサギを中華鍋で自慢げにフランベした後、適当な野菜と頼んでもいないのに次々と放り込まれる今まさに釣りたてのワカサギ、大量の油を加え、極寒の寒風に晒されて付いては消えを繰り返すコンロの頼りない火力でベトベトになるまで炒め合わせ、桜の花の塩漬けをあしらった何から何までしっちゃかめっちゃかな炒め物。凄く油っこい。
- 四品目:わかさぎの天ぷら
スタッフ一同の撤収開始が持ち上がったために渋々作り、結局は「わかさぎは天ぷらに限る」の答えに辿り着いたごく無難な揚げ物。前の三品の酷さについて「環境が悪い」と丁々発止の言い争いを藤村と繰り広げ、とうとう料理企画そのものの放棄まで口にしたものの、同年の夏に後述の『シェフ大泉 夏野菜スペシャル』で(散々に騙されて)活躍する布石となった。なお、天ぷらの件は未公開VTR放送回ですらカットされた。
夏野菜スペシャル編
ちなみに、「シェフ大泉 夏野菜スペシャル」はDVD第16弾に原付東日本縦断ラリーと同時収録。
- 一品目:ピーマンの肉詰め 夏野菜添え
ピーマンの肉詰めに農園産の人参と未熟な青トマトを添え、半角斎・作の皿、「ヴィーナス誕生」に盛り付けた肉料理。鈴井曰く「コレ(青トマト)が一番美味しい」と評した。(シェフも認めた。)焦げて黒い色をしていた為、主菜は台無しである。
この時「焼き茄子にしましょう」と言った後、安田からの提案で「茄子も詰めちゃお」と肉詰めにした茄子も共に出された。
刻みニンニクで炒めたホタテをフランベしたものを茹で上げたジャガイモ、牛乳と共にミキサーでモーターから普段聞かない異音を発する程度に(一瞬ミキサー本体とカップが離れかけて危うく事故になりかけた。)撹拌し、ムース状に仕上げたソースの上に鯛のソテーを、周囲に数種類の農園産野菜を散らした調理過程からは想像し得ない成功を収めた魚料理。特にムースは絶賛された。しかしその評価も鈴井から「中途半端においしい」であった。
- 三品目:夏野菜のパスタ
数種類の農園産野菜と鯛を炒め合わせ、味のアクセントに種ごと刻んだ2本分の農園産青唐辛子を加え、大鍋で茹でた小指ほどのブロッコリーを彩りに添えた山盛りパスタ。激辛好きの鈴井が一口で「辛ぇ」と評するくらいに激辛。
- 四品目(メインディッシュ):夏野菜の料理 びっくりカルツォーネ風
鯛の腹に一切水分を吸わせずに生米と青トマトを詰め、大泉自慢のパイ生地で包んでオーブンでじっくりと焼き上げたメインの仕打ち。鯛は美味しかったものの、中身を食べた後に鈴井は「うわぁ」と一声、さらに大泉も「おぉぉう」と絶句した上、シェフ本人の口から「これはまずい」と言わしめたパイ生地を使う意味がまるで無かった渾身の失敗作。米は案外炊き上がってはいた。
加熱したカボチャと農園産小玉スイカを皿に盛り、陶工半角斎一門の備前焼人形『藤村』(作・半角斎=大泉)と『on』(作・く斎=藤村)を添えた安心の一品。スイカは安田曰く「すごく甘い」らしく、この日一番美味しかった、と言われてしまった(スーパーにも「調理しないのが一番美味しい」と書かれてしまった。)
番外:ヨーロッパリベンジ編
本編ではほとんどカットされてしまったがDVDの特典映像として収録されている番外編。
初日からの野宿で大泉と嬉野が死にかけ、最後の方で大泉がぶっ壊れ、その翌日には藤村が入れ違いにぶっ壊れた地獄の企画の中で埋もれてしまった部分。
実際には直前の夏野菜スペシャルで大喧嘩したにもかかわらず、ほかに料理ができる人が居ないが故の苦肉の策だったが、素材が限られていたことも有って珍しく大成功となった。
- 一品目:ベーコンとキャベツのソテー
大泉が新千歳空港のレストランから拝借してきた調味料の中に塩がなかったが、代わりの胡椒とベーコンの塩分で普通においしいソテーとなった。普通においしかったのと疲れ果てていたことも有っておかわりも付いた。
- 二品目:焼いたソーセージ
フライパンで焼いただけのソーセージでほぼまんま。
ありあわせの食材で腹を満たせる料理を作るのが目的だったので全くこだわっていない。
- 三品目:混合インスタントラーメン
間違えて二種類買ってしまったインスタントラーメンの二種類あるスープと味を調えるための醤油を混ぜて作り上げた即興スープにインスタント麺をぶち込んだ代物。
内容故に最初は藤村はいらないといったが、ミスターがおいしいと大絶賛したため即手のひら返しをして大泉に「ちょうだい」とねだった品。
実際、調理方法が解読不能だったことも有ってほとんど即興仕立てだったにもかかわらずおいしい仕上がりとなっていた。なお、元々何味のスープだったのかは不明。
ユーコン川編
藤村の怪物振りを遺憾なく発揮した企画『対決列島』の敗北条件に従ってカナダのユーコン川を下る中、いつの間にか料理をする流れになった回。
一日目は「日本vsカナダ 料理対決」と半ば無茶振りされた思い付き企画で料理する羽目になり、常連3名からことごとくワースト認定を受けた伝説の一品『グレーリング飯』を、二日目はあまりに初日の料理の出来栄えが酷かったために、ガイド2名が結託。「シェフがご飯物を作る前にご飯を炊いてしまう」「ピートはチキンを持ってきたがチキンを頑として渡さない」「逆に使ってもいいのはブロッコリーだけ」という前代未聞の事態に陥ったものの、持参したドライフードを駆使して汚名をすすぐ奇跡を起こした。
一日目(テーマ『日本の味』)
肝心のパイクが手に入らなかったために断念した幻の一発。
ツアーガイドのピートが持参したムースの赤身肉と数種類の野菜を煮込み、汁の色が澱んだ所に河原で見つけた野生のチャイブ(アサツキの一種)を茎葉ごと放り込んで香りを付け、出汁入り味噌で仕上げた折衷味噌汁。普通の味噌汁。
上記のチャイブをそのまま放り込んだ時には現地ガイドのピートですら「WAOH!」と叫んだ。
- お食事:グレーリング飯
北米とユーラシア大陸原産で日本人には全く馴染みのない無骨な淡水魚を、出汁を取る要領でしっかりと焦げ目が付くまで焼き、一度落としたものを川で洗って白飯と炊き込んだ生臭さ満点の混ぜご飯。
鈴井は一口食べ、「これはなんだろう…」と困惑し、シェフ当人も食べて「これはねぇ、生臭いなぁ…」と口にした。藤村も「ピートのムース肉野菜炒めがあるからなんとか飯が食える」と評した。
藤村曰く「今まで食べたシェフの料理の中で一番まずい」。嬉野も「アラスカのパスタに比べればマシ(マシなだけであってまずいにはまずい)」と評し、鈴井も「ワースト3に入る(1位はわかさぎの活け造り、2位はえびチリ)」とシェフ大泉史上一二を争う程のマズさを記録した。これにより大泉はガイドの信頼を大きく失う。しまいには「今度同じようなものを作ったら殴りつけてやるからな!大泉洋!」と藤村からは特に芳しくない評価を受けた。
もっとも、グレーリング(カワヒメマス)は元々多くの日本人の舌には合わない風味であるらしい。(実際釣り上げた時点で「決しておいしそうではない」と藤村は語っていた。)
ちなみにこの日鈴井はグレーリングを二匹釣り上げたが、焼いている時には一匹を炎の中に落として消失、二匹目も上述の通り一度落とした。
シェフは調理前に「鯛めしが美味しいんだからこれも美味しい」と言っていたがそんなことは当然なく、シェフの評判を大きく貶めた。
二日目(テーマ『食材に触るな』)
- スープ:カレースープ
ドライライス入りビーフカレー、ドライカレー(投入シーンはカットされているが藤村の裏話によるとビーフカレーとドライカレーの二つが入っているらしい。)と即席しじみ汁を合わせたスープにブロッコリーを入れ、白ワイン、ウォッカ、大量のレモン汁、見たこともないミックススパイス(見た事がないのに大量に入れるのがポイント)で調味した摩訶不思議なスープ。ちなみに燃えるような辛さ。見たこともないミックススパイスの正体はタヒンというアメリカや南米で人気の辛くて酸っぱいスパイスである。激辛好きの鈴井が一口食べて「味わかんねぇなぁ」と言う程には辛いが、何故か美味い。
その辛さのせいで夜には藤村の唇は腫れ上がり、またもや大泉と丁々発止を繰り広げた。(大泉曰く「アリみたいに甘い物しか食べてないからだ」と罵倒されている。嬉野が「ちょっと辛かった」の発言に対し、藤村曰く「彼のちょっと辛いは一般人のかなり辛い」と言い返したが大泉には「お前がアリだから辛く感じるんだ」と思わぬ反撃に遭った。)
- お食事:チャーハン
バターで炒めたブロッコリーをウォッカでとんでもない火力によりフランベし、冷飯と合わせ、それぞれフリーズドライの一膳用 麻婆丼(麻婆チャーハンは美味しいとみたシェフの独断)、牛丼(麻婆に確実に合うという謎の確証により選ばれた)、カツ丼(卵が必要だがここにはないので卵が入っているから)という三種をありったけぶち込みながら、複雑な味の深みを加え、とどめに大量のレモン汁で仕上げた支離滅裂なチャーハン。何味かといわれるとわからないが信じられないことに美味い。鈴井は「好きじゃないけどこういう料理はあると思う」と評した。
しかし、公式サイトの裏話にて、藤村は「グレーリング飯なんて、とんでもない物が出たから、食べれる物なら奇蹟だと思った」、「別に美味くもなかったぞ!あのチャーハン!」と評価を改めている。
三日目
- ラーメン:しじみ汁ラーメン
作り方は記載されていない上、この日はシェフ大泉を名乗ってはいないが大泉特製であるためここに記載。前日にカレースープを作る際に使用していたインスタントしじみ汁をベースにラーメンを放り込んだもの。藤村は製作中に「ちょっとでいいよ その不味そうなラーメン」と言ったがために、ラーメン抜きのしじみ汁を渡された。(その後嬉野のラーメンを奪って一口食べたが美味しかった模様で、前日の喧嘩の尾を引きつつ「すずむし合格!」と言っている。)
水曜どうでしょう祭2013編
番組を語る上でどうしても欠かせないシェフと被害者代表の鈴井が直接対決する生公開料理企画『シェフ大泉vs板長鈴井』の回。
シェフ大泉15年の集大成となる2品を披露するつもりだったが、勝つために用意したあらゆる秘策が全て裏目となり、「アラスカの再来」と呼ぶに等しい腕前を見せつけた。
- 本日のパスタ:無理矢理北海道パスタ
オリーブオイルをたっぷり注いだフライパンにニンニクのみじん切りを入れ、強火でナス、生とうもろこし、敵陣から盗んできた茹で上がりの良いブロッコリーと湯剥きトマト、試食で気に入ったかまぼこを炒めておき、別のフライパンで炒めた北海道産高級ブランドラム肉、海老、タコ 帆立貝をIHコンロを使っているにもかかわらずライターを用いて無理矢理フランベし、一頻り燃え盛ったのを確認して刻んだ鷹の爪で調味したものを先程のフライパンに合わせ、時間の都合で急遽変更した細めのパスタを絡め、大量の塩コショウ、オリーブオイルでとどめを刺した、大泉が「二郎インスパイアの大盛りでマシマシも可能」「北海道の食材を乱暴に使っている」と胸を張るパスタ。
審査員の嬉野曰く「脂っこい」、審査員に潜り込んだ藤村曰く「味無い」、相手の鈴井曰く「アラスカを思い出します」と立て続けにシェフの料理らしい評価を連発したものの、実はこのパスタは二段構えであり、真の姿は大泉監修のスープカレー『本日のスープカレー』を絡めて食べる『つけカレースパゲッティ』という本末転倒になりかねない代物であったが、嬉野・藤村両名で「味があっち行ったりこっち行ったりバタバタしている」、藤村単独で「アメリカのレストランとかで出るお前がすごい批判するヤツ」「キャンピングカーの中で何度も見た覚えがある」と案の定の感想が寄せられた。
- 本日のパイ:アップルパイ
調理開始前、ずっとパイ生地を準備してきた知り合いの料理人本人の口から明かされた「限りなくピザ生地に近い(パン生地。しかもこれにより夏野菜スペシャルの時の生地もパイ生地でなかったことが判明した。)」とする爆弾発言にも臆さず、オリーブオイルを塗ったリンゴをパン生地で包み、予熱が済んでいない状態からオーブンでじっくりと焼き、中のリンゴが3分の1露出すると同時に何らかの液体が滲み出すのを確認して焼成時間を追加し、力任せに切り分けたパンに異様な臭いを放つリンゴを乗せた、大泉曰く「レッドバロンのマーク」と称する質実剛健なアップルパン。
嬉野曰く「これは単純な話で、あったかいリンゴなんですよ」、藤村曰く「いつも思うんだけどオメェの料理、的確な言葉が浮かばないんだよ」とこれまた類を見ない評価を受けた。
2019年最新作「北海道で家、建てます」
企画発表と称してミスター宅に4人が集まった際、時間が遅くなった為大泉が晩御飯を作る事になった回と、ヘルメットをかぶったまま料理を待っている3人の姿が鉱員に見えたため労使交渉に例えられた回がある。
ミスター宅
- 翌日の仕込み:命のスープ
豚骨と骨付きの鶏肉を入れ、ぶつ切りしたネギ、皮を剥いていないニンニク、大根とにんじんのへたを入れた後にアクを取らずに煮込んだスープ。この日は煮込む過程のみで翌日の為に仕込んだもの。翌日の注釈で焼酎までぶち込んでいた事が判明した。
- 一品目:バナナを使ったワインに合うおつまみ
ザク切りにしたネギと刻んだニンニク、しめじ、茄子、にんじん、豚のバラ肉、一口大に切ったバナナ(大河ドラマのテーマに合わせて皮を剥くのがポイント)、使い方のわからない八角を投入し、一味唐辛子を振りかけた所に、特製ソース(みりん、濃口ソース、醤油、大泉が宣伝しているポン酢(自らが宣伝しているので先述の調味料と合おうが合うまいが必ず入れる)、隠し味にみそを合わせた)をかけて完成。赤ワインに合うように仕上げたおつまみ。鈴井曰く「バナナとバラ肉を共に食べるとそれぞれの美味しさが相まってない」が、「別々だと美味しい」。藤村は「食べれなくはない」「シェフ大泉にしては上出来」、嬉野は「悪い味じゃない」。さらにシェフ自らも「怒る程じゃない」と、全員からそこそこ良い評価を得た。
放送されなかった幻の料理。(調理に入る直前停電してしまった所で第二夜は終了している。翌日のくだりを聞くには藤村が「昨日のバナナとパイナップル」と言っているので何かしら作ったとは思われる。)
一度目(第1回 労使団体交渉)
アスパラ、パプリカ、カレイの切り身、牛肉、海老を余計なことをせずに焼いた後、塩コショウで味付けをし、自らが宣伝しているポン酢、命のスープ、半分に切ったレモン一つを豪快に絞った鉄板焼。
鈴井から「レモンが多すぎて酸っぱい(鈴井は酸っぱいものが好きにもかかわらず)」、藤村は「酸っぱい味しかしない」嬉野から「酸っぱい味がスゴい」シェフ曰く「酸っぱいのを我慢すれば食える」と評した料理。これによって交渉は早速決裂。
- 二品目:海南チキンライス
無洗米でないのに洗っていない米、鶏肉を切らずに炊飯器に入れ、命のスープを入れて炊き上げた後、そこに醤油、ケチャップ、みりん、七味唐辛子、しょうが、自らが宣伝しているポン酢、さらに追いで命のスープを使ったソースをかけた米料理。全員から文句一つなく「美味しい」という評価を受けた。しかし、これまでのスタンスもあってか「ただ美味しい物を作ってしまいました」とシェフは語った。
- 三品目:シェフ大泉風パエリゾット
ぶつ切りにした鶏肉、野菜(皮を剥いていない大根等)、再び洗っていない米、ムール貝(漬け汁ごと)、ビール、トマト缶、命のスープ、少し遅れて鉄板焼で焼いた後に海老を三尾ぶち込んでからダッチオーブンで炊き上げた料理。鈴井曰く「レストランと同格の味」と再びおみまいしたかったのにもかかわらず、組合員絶賛の料理を作ってしまった。
- ラーメン:しょうゆラーメン(嬉野、鈴井)&塩ラーメン(藤村)
1分半で茹でたカタめの麺にラーメンスープの素を命のスープで溶かし、作ったラーメン。
この料理により「命のスープが美味しい」事が発覚。シェフは美味いものを食わせる気はないと言っていたが、労組絶賛の美味しいものを作ってしまった。
「味が凡庸」「一般的」「味がつまらない」「アイデアが少ない」と藤村から言われ、納得のいかない大泉は「不甲斐ない」として急いでスケジュールを割いた。
二度目(第2回 労使団体交渉)
先日の結果を踏まえ、鈴井から「失望した」「美味しいものを食べたいんじゃない」「面白い物を食べたい」藤村から「想像力に溢れ、アイデアに溢れた料理を出せ」と言われ、2時間の仕込みを得て挑んだ。
- 一品目:ダッチオーブンで炊き上げた鶏肉と野菜(料理名なし)
前日のチキンライスに使用した鶏肉よりもさらに大きな鶏肉に米をそのまま詰め、玉ねぎ、トマトジュース、見たことの無いパウダー(恐らくチリパウダーとのこと)、えのきを入れた後、追いでトマトジュース、じゃがいも、ブロッコリー、しじみ、ビール、唐辛子一本、にんにく、にんじんを入れ、キャベツを敷きつめてダッチオーブンで炊き上げた磐石で凡庸(藤村談)な料理。シェフ曰く食える代物ではないはずだったが、鶏肉も詰め込んだ米も美味しかった為、上記のような面白い物を求めていた労組には激怒された。
- 二品目:貝とパレルモのラム酒炒め
きゅうり、パレルモ(イタリアンパプリカ)、ラム酒でフランベしようとしたが鎮火されてしまったホタテ、ニンニクをバターで炒めたもの。結果は「ピリ辛、きゅうり、ホタテの塩味、フランベしなかったラム酒」と全ての要素が上手く効いていて前回より美味くなってしまった。
- 三品目:寿司
絶賛の嵐(と同時に罵倒)を浴びたシェフは奥の手に寿し処大泉を急遽開店。ティッシュ醤油(その名の通り醤油をティッシュに染み込ませたもの)を使った寿司達。
一貫目、二貫目は平目、三貫目はアロエ寿司(唐辛子添え)、四貫目は北寄貝(香菜、ニンニク、クコの実、ハバネロトッピング)、五貫目は海老(ハバネロ、唐辛子入り)。
平目はともかく、三貫目、四貫目の不思議な寿司も普通に美味かった為やっぱりこれも罵倒の対象となった。
三度目
テーマは荒々しい料理。藪の中から食材を捕獲し、包丁などを一切使わない料理を披露した。
- ベース:命の出汁
藪の中から捕獲した(?)鶏肉丸ごと、そして秋刀魚一尾、豚骨、しいたけ、例の如く皮を剥いていないにんにく、しょうが、じゃがいも、たまねぎ、たまねぎの皮、後述のとうもろこしのへた、さらに身を削ぎとった後のとうもろこしの芯を放り込んでアクも取らずにグラッグラに煮立たせた地獄のよう(シェフ大泉談)な様相を呈した状態の出汁。その味は後述。
- 一品目:にくの炒め
ラム肉、しいたけ、鷲掴みにしたトマト(中身を絞り出し果肉の部分も放り込んだ)、鰹節、酒、パセリ、唐辛子、塩で味つけした肉料理。
またもレストランで出てきても違和感がないものを作った。
- 二品目:鰻の笹包み
鰻をインパクトドライバーでシメた後に小さい斧で捌いた後、荒々しく上から塩を振り、何故かインパクトドライバーで米の袋を開けて、鰻にまぶし、首をノミとハンマーで落としてから揚げた後に、またノミとハンマーで輪切りにした鰻を笹で包んだもの。米がカリカリで鰻も普通に美味しい。
- 三品目:とうもろこし(手渡し)
藪の中から収穫してきた(?)とうもろこしをそのまま素揚げにしただけのとうもろこし。ただのとうもろこしなので普通に美味しい。
- 四品目:ラーメン
藪の中から収穫してきた(?)麺を荒々しく鍋に放り込み、命の出汁に放り込んだしいたけ、豚骨、鶏肉といった具材すらもラーメンの具として昇華させ、命の出汁の味一つで勝負した荒々しいラーメン。
命のスープと違い、命の出汁の味が全体的にぼやっとしていた事がここで発覚。そこで甘エビ、しょうがをノミで削って放り込み作り直したが、ここまでしても「悪くない」レベル。さらにしょうがをさらに追いでトッピングしないとダメなくらいには凡庸となってしまった。
「アクを丹念に取るべき」「一晩でラーメンは作れない」「薮から出ればいいってものじゃない」という結論に至った。
余談
先述の通り、シェフ大泉関連企画において他の追随を許さない最大級の評価を受けた一品はグレーリング飯であり、以下は常連3名による『こんなもの食えるか!ランク』(2001年度)の評価表である。
一部の料理はレトルト食品として一番くじにて二度に渡り商品化された。末端賞ではあるが、一番くじ史上初の食品商品化という快挙を果たしている。
どちらも『どうでしょうの味』という名前で『荒々しい男』では「ユーコン編」として『ユーコン川のムース汁 のムース抜き「ムースの代わりに牛肉入り」(ムースは各自で調達してください)』『ユーコン川のグレーリング飯 にがんばって近づけてみたシャケ入り炊込みご飯の素』『信じられない事に美味い! ユーコン奇蹟のチャーハン風炊込みご飯の素』。『20周年onめでとうございます』ではなんと藩士の方々から食べたい味を募集して商品化。『からくてエビが入ってすっぱい トムヤムクン風オニオンスープ』『なんでそんなに増えたんだよ ドーム型パスタの素』『コクがなくただ後味辛い えびチリの素』の三種ずつ。
ユーコン編に関しては味もそこそこに何の変哲もない物ばかりなのだが、20周年版はなんと作り方までこだわられており『ドーム型パスタ』の裏面には「通常の2倍の時間でパスタをゆで、ざるに開けて10分置きます。」「4人前を同時にお作りいただくと、よりドーム感を演出できます。」『えびチリ』の裏面には「フライパンに水大さじ3杯とえびを加え、フタをして中火で蒸します。」と、シェフの料理の作り方をまさしく再現させんとばかりの調理例が記載されている。
なお、20周年編の『えびチリ』、『トムヤムクン風オニオンスープ』はその味をまさしく再現しており、前者は本当に「コクがなくただ後味辛い」。後者もめちゃくちゃ辛く「喉に痛い」。ユーコン編もユーコンならではのグレーリングやムースといった具材は入っていないがかなり再現度は高い。
出川哲朗・田中裕二・岡村隆史の特番「スモール3」でも料理を披露した。もちろん展開はシェフ大泉そのもので、時間をかけすぎたためにスケジュールが押してしまい、高級食材をこれでもかと言わんばかりにぶち込んだ料理は食材同士が見事に喧嘩した。
なお、どうでしょう名場面を声優吹き替えするシリーズで、女性に吹き替えを担当させる企画でシェフ大泉シリーズが選ばれた(選ばれたのはユーコン川、アラスカ、夏野菜スペシャル)。
ユーコンと夏野菜のシェフ大泉:工藤晴香、ミスター・アラスカのシェフ大泉・夏野菜スペシャルの藤村:相羽あいな、夏野菜スペシャル以外の藤村と夏野菜スペシャルでの笑い声:本人、嬉野D:本人
関連イラスト
- 自慢のパスタ
「食感的にはモチに近いね。」
- シェフと愉快な仲間たち
「食べなさいよ!!死んじゃうよ、食べないと!!」
「食べたら死ぬよこれ!!」
関連項目
ザ!鉄腕!DASH!!:夏野菜スペシャルから15年を経て同じことをやらかした番組。