曖昧さ回避
- 二枚貝の一種。本項で解説。
- サイバーパンクニンジャ活劇小説『ニンジャスレイヤー』の登場人物。→アサリ(ニンジャスレイヤー)
貝のアサリ
漢字表記は「浅蜊」。
二枚貝綱・マルスダレガイ科に属する海産の二枚貝。殻長4~6センチメートル。長楕円形で、殻表には細い布目状のすじがあり、色・模様は個体によって変異に富み、ひとつとして同じ模様の物が存在しない。
日本食の食材としては、潮汁・酒蒸し・味噌汁や和え物、佃煮、時雨煮などとして調理され、同様の食べ方をされるハマグリに比べたくさんとれたことから庶民的なイメージがあった。洋食ではヴォンゴレスパゲッティやクラムチャウダーなどにも用いられてきた。俳句の世界では春の季語。
アサリ資源の減少
かつては北海道以南の汽水域、すなわち淡水の混じる浅海の砂泥地に広く分布していたが、干潟・浅瀬の干拓や埋め立てによる生息地の消滅や汽水域の環境悪化で著しく数を減らした。国産アサリがとれなくなると、漁業関係者は輸入アサリを熊本県などの海に放ち、全国の卸売業者を通して様々な産地の国産品として出荷するようになった。
日本のアサリ水揚げは1980年代から減少の一途をたどり、2020年にはピークの3%程度まで激減。さらに2022年には上記の食品偽装・不正行為(中国産アサリを熊本の海に放流して国産品として出荷)が常態化していたことが明るみに出たため、数少ない本物の国産アサリは高級食材として希少価値が出るようになっている。
主なアサリの仲間
アサリ属
- アサリ
- ヒメアサリ
エゾヌノメアサリ属
- エゾヌノメアサリ
オニアサリ属
- オニアサリ
- ヌノメアサリ
コタマガイ属
- オキアサリ
- コタマガイ
リュウキュウアサリ属
- リュウキュウアサリ