概要
蜂や蟻のような社会を形成する宇宙生物レギオンにて、働き蟻や働き蜂に該当する生物。
黒い体に、1つの大きな目と、小さな4つの目を持つ。
媒体によっては「小型レギオン」「翅レギオン」とも呼称される。
マザーレギオンの腹部・エッグチャンバーから大量に生産され、その指揮に従う。
種子の発芽や、繁殖地の確保など、多種多様な役目を帯びて活動する。
なお身体には筋肉を持たず、運動には高圧酸素によるガス圧を利用している。
マザーレギオンのように自在に電磁波やマイクロ波を操ることは出来ないが、ガラスなどの化合物を一瞬で分解し、シリコンを吸収する能力を持つ。
羽を持っており、大群で飛行することもある。
また、刺々しい角や足を多く持っており、非常に攻撃的。劇中では地下鉄の運転手から機動隊まで多くの人間を惨殺している。
ただしポケベルや携帯電話などの電磁波を発生させる物や、ガラス・シリコン製品等を持っていなければ、こちらから攻撃しない限りは間近にいても襲っては来ない。
外骨格はそれなりに丈夫だが、関節部分等の強度は脆く拳銃弾でも十分貫通可能。前述の通りガス圧で体を動かしているので、穴が空くとガスが抜けて動きも鈍る。
大型の敵に対しては、大群で群がって一斉に電磁波を発生させ、電子レンジの要領で相手を蒸し殺そうとする攻撃を行う(これは、ミツバチなどがスズメバチなどの天敵に対して行う実際の行動がモチーフとなっている)。この戦法は非常に強力で、一度はガメラを退けた上に、最終決戦でもソルジャーレギオンの群れに襲われたら、ガメラに勝ち目はないとされるほどであった(単純に考えて、体重120tのガメラに数百匹のソルジャーレギオンがまとわりつくのは負担になるとも考えられる)。
反面、知能は低く、マザーの命令よりも異常な電磁波の排除を優先してしまう。が、人類側の対空砲火に対して、散らばって飛行して弾幕をすり抜けようとする行動も見せた。
草体の種子発射直前には姿を消す。
劇中では
北海道恵庭市への種子落下後、種子とマザーレギオンを運び札幌へと向かう。
途中、光ファイバーケーブルやビール工場のビンをシリコンに分解して食い荒らし被害を出す。
やがて札幌の地下へ到達すると、種子の発芽とマザーレギオンの成長を促すが、その内に札幌市営地下鉄南北線の構内へと出現し、始発列車を襲撃。
ガラスや乗客の眼鏡などからシリコンを吸収した他、電磁波を発生する機器(携帯電話やポケベル、ラジオなど)を持っていた乗客を敵とみなして襲撃し、更には列車救援のために突入してきた北海道警察の機動隊も敵と見なして攻撃。いずれも多大な被害を出す。その後、草体排除に動く自衛隊とは一進一退の攻防を展開する。
自衛隊によって地下鉄構内が爆破され、さらに飛来したガメラによって草体が破壊されると、地下から大群で出現しガメラに群がってダメージを与え敗走させる。だが、このとき戦闘したソルジャーレギオンは、変電所の送電線に群がって感電し、あるいは高速回転しながら飛行したガメラから振り落とされて海へ落下し、全てが死亡した。
その後、新たに生産された思われる個体群は仙台で種子を再び発芽させる。この時、パチンコ屋のネオンに群がって感電死したのが目撃された。
最後に生産されたのは、マザーレギオンが東京へと進撃を開始した際に生み出された個体群。
これらの個体は最初から飛行しており、戦闘機部隊や高射砲部隊と交戦するが、ガメラ出現によってマザーレギオンの元へと呼び戻される。
しかし、名崎送信所からの電磁波におびき寄せられてしまい、送電線に群がったところを、自衛隊のAH-1Sのロケット弾攻撃で一掃された。
ガメラとの最終決戦の最中、マザーレギオンのエッグチャンバーがガメラのエルボークローによって破壊されたため、以降生産されることは無くなった。
余談
- 当初の予定では、札幌の地下で、無反動砲なども用いられた自衛隊との激しい戦闘が行われる予定だった。
- 南北線襲撃シーンの乗客の役者の中に、大泉洋がいる。しかし事務所の社長の手違いでよりによって大泉の銀幕デビューであったにもかかわらず、スタッフロールに名前を入れ忘れられている(後年の映像ソフトで大泉の出演に触れられている)。大泉の演じたモブはその後登場しないのでソルジャーレギオンに殺害されたのだろうが、コイツ、後の人気俳優に対して映像の内外で色々とネタを提供した怪獣だったようである。