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なんとかインチキできんのか

なんとかいんちきできんのか

「なんとかインチキできんのか」とは、ローカルバラエティ番組『水曜どうでしょう』に登場する名言の一つ。
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なんとか概要見れんのか編集

北海道テレビ放送(HTB)発のローカルバラエティ番組『水曜どうでしょう』の企画の一つである日本全国絵ハガキの旅2(2002年5月放送)にて、とある人物が発した台詞の一つ。

この台詞が飛び出すまでの経緯は言うに及ばず、そこから窺える「どうでしょう班」という存在や彼等の行動に対する一般からの認識、さらには台詞を発した人物の立場までも含め、様々な意味でおかしみを誘うものとなっている。


じゃあ・・・経緯見ますか編集

事の発端は2002年3月22日、収録初日にまで遡る。

企画開始早々、札幌のHTB社屋にて行われた第1回目の抽選の際、50枚ほどの絵ハガキの束の中に、どうでしょう班にとって見慣れたとある風景が含まれていることが明示される。そう、同じ札幌に所在する「札幌時計台」である。

そして1回目の目的地となった、潮来遊覧船組合船のりば(茨城県潮来市)での撮影が済んだ後。既に時刻は午後3時を回り、初っ端としては地味な行き先というのもあって既にやる気も失せ気味であったどうでしょう班は、次なる目的地を決めるべく絵ハガキの抽選に移るのだが・・・


鈴井「あれもあるんですよね・・・時計台」

大泉「抜いたろ?もちろん・・・」



大泉「 入 っ て る 」


そしてよりにもよって、2回目の抽選で絵ハガキを引く役のはかの「ダメ人間」ことミスターどうでしょう、鈴井貴之であった。時計台を引いた時点で流石に終了、という言までも飛び出す中、その鈴井が引き当てた絵ハガキは・・・・

















藤村「僕は今頭ん中がまっ白ですけども」


ディレクターの藤村忠寿の、この反応からも大体察せられるだろうが・・・なんと鈴井は見事に「札幌時計台」の絵ハガキを引き当ててしまったのである。ちなみに鈴井曰く、「つるつると良い肌触りだったから」時計台の絵ハガキを引いてしまったとのことである。

「魔神」の異名を取る藤村ですら、「6年目にして初めて次の展開がわからなくなってしまった」と絶句せざるを得なかったこの事態を前に、どうでしょう班はある一つの決断を下すこととなる。


藤村「じゃあ・・・帰りますか」

大泉「そんなバカな・・・」

藤村「帰りますかじゃないね、札幌行きますか」


即ちそれは、札幌を旅の終着点ではなく、あくまでも「目的地の一つ」と看做す形で、このまま企画を何事もなく続行させるということを意味していた。結果、早朝に勇んでHTBを出発したどうでしょう班は、なんと日帰りで札幌へと戻るという想定外の行程を余儀なくされたのである。

当然、HTBの社屋まで帰り着いた頃には既に時刻も午後9時過ぎ、「宿を探さないと」などとのやり取りを経て、藤村からはこのような指示が飛び出すのであった。


「いいかい・・・いいかい、このまま黙って家帰れ」

「今日はもうここで、どうでしょう軍団、一時解散!」


このような形で宿泊費や食費を浮かせる格好となったどうでしょう班は、時計台での写真撮影を翌朝に回すこととして一時解散、各々帰宅という扱いとなったのである。


「君(藤村)は家に帰ってまずね、絵ハガキをもう一度再考してもらう」

「恥ずかしいだろうけど戻りな一回、制作部に」

「もしくは君(鈴井)も参加してこの企画自体練り直したってかまやしないよ?」

「もっと全然違う企画できたら僕びっくりする」


・・・と、大泉からの正論の数々も飛び出しつつ、この日のロケはこれにて一旦終了の運びとなった。




そして翌3月23日早朝。

当然ながら一夜のうちに別の企画に変わっている訳もなく、あくまでも「まだまだ企画続行中と」再確認したどうでしょう班は、前夜帰宅した際に「親父がびっくりしてましたよ」と、大泉から切り出されることとなる。


大泉父「なんで帰ってきたんだ? 月曜でないのか」

大泉「いやまあこういう企画でね、こうでこうでこういう理由でね、戻ってきたんだ」


大泉父「 な ん と か イ ン チ キ で き ん の か 」


本来数日後に帰ってくるはずの息子から、一通り経緯や事情を説明された上で出てきた、率直な感想が正しくこの台詞だった訳である。大泉の父からは他にも「なんとかならんのかそれぐらい」「すべてがわからん」とも言われたようで、それを聞いた鈴井は「確かにその通り」「名言ですね」とコメントし、ディレクター2人も爆笑を禁じ得なかったのであった。


大泉「誰が聞いたってそうだ、4人で回ってこんなちっちゃなカメラで、誰が見たってインチキをしているんだとか、いう訳でもない」

大泉「皆さん思ってるんだよ、道民の皆さん思ってるのにインチキしないのは僕らだけだ」


このように、どうでしょう班のインチキに対する真摯?な姿勢と、それに対する一般からの反応が改めて浮き彫りにされたところで、どうでしょう班は次の目的地である札幌時計台へと移動を開始。2日目の行程がここに幕を開けるのであった・・・。


もう一度備考してもらう編集

この発言の主となった大泉の父こと、大泉恒彦は教員として、北海道高等盲学校や北海道七飯養護学校などの校長を歴任したほどの人物でもあり、そんな彼をしてあのような発言に及ぶくらいは、この一連の出来事が不可解であったことが窺えよう。

その恒彦はジャングル・リベンジの際など、息子が散々ダマされているのをよく見ているようで、毎度ダマされる息子を少々心配しているようだ。ヒゲ曰く「親父さんのように考えろ」


ちなみに、「絵ハガキの旅2」ではその後の目的地となった宮崎でのロケにて、またしてもどうでしょう班による「インチキ」が繰り広げられており、大泉やディレクター陣のインチキに対する「真摯な姿勢」が、ここでも強調されることとなるのである。


このまま黙って関連項目見ろ編集

水曜どうでしょう

日本全国絵ハガキの旅

大泉洋 鈴井貴之 藤村忠寿

札幌時計台


いろりや騒動:インチキした結果のひとつ

四国八十八ヶ所:同じくディレクター陣によるインチキが行われた企画の一つであるが、これについては本記事のそれとは異なり、大泉の祖父の逝去も絡んでいるというあまり笑えない事情が背景にあったりもする

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