概要
放映当初は『宇宙猿人ゴリ』が番組タイトルで、序盤はゴリ&ラーの猿人コンビが主役で物語が進んでいった。当時の話題作「猿の惑星」に影響を受けて製作された。
公害問題を題材にしたことが(公害を出していた)スポンサー企業の反感を買い、「悪役が番組のタイトルなのはおかしい」というクレームもあって、第21話から内容を一新した『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン』に変わり、40話からヒーローとしてのスペクトルマンを押し出した『スペクトルマン』になった。
ゴリのキャラクター
猿に似た住民が平和に暮らす惑星E。IQ300(!!)を誇る天才科学者ゴリがクーデターを謀るが、逮捕され、精神改造刑を受ける事となる。
寸前にゴリを慕う元軍人のラーが救出し、二人で惑星Eを脱出。しばし宇宙をUFOで放浪していたが、偶然見つけた地球の美しさに惚れ、それを汚す人類に激怒。「地球を必ず支配する!」と決意し、地球に秘密基地を建造する。
ゴリは次々と公害を利用した怪獣を作り出し地球の支配を図るが、いつも成功寸前でラーがへまを仕出かし、ネビュラ星のエージェント「スペクトルマン」に野望を阻まれる。しかし、何度失敗してもゴリはラーに花を持たせようとするのだった。
万能椅子に座り、手話のようなオーバーリアクションで話す姿が特徴的。
極初期には、ゴリは地球のサルを改造して猿人の部下(ラー2号等)を増やしていたが、ラーが地球産の生物を嫌悪していたり、徐々に登場人物も整理されたので、2人だけで地球征服を目指すという状況になった。
…実は撮影準備が間に合わず、怪獣の造形物が足りなかったから苦肉の策である。
最終回前後編では、スペクトルマンを倒すためボクサー・ピストン木戸口の中枢神経を移植した最強怪獣ディサイドマンを送り込んだが敗北。同時に秘密基地も怪獣Gメンに発見・爆破される。
ゴリは忠臣ラーに木戸口の中枢神経を移植し、スペクトルマンとの最終決戦に臨む。
最後の戦いに辛勝したスペクトルマンが「宇宙の偉大なる科学者としてのお前の力、わたしはそれが惜しい。それを平和のために役立てようとは思わないのか?」と説得するものの、全てを失ったゴリは「さらばスペクトルマン、さらば!!」と叫び自決する。
「ネビュラ71、スペクトルマン帰還します」
スペクトルマンの任務は完了。
余談
- 常に空飛ぶ円盤(飛行メカ)の中で悪事を考え、部下とボケツッコミ漫才をしながら状況を観察していると、ヒーローが現れて悔しがる、肝心な時に部下がミスして大失敗、次回こそは必ず勝つ!と言いながら結局逃げちゃう、初期エンディングテーマはとても悔しそうな悪役の歌、これじゃあ事実上は悪役サイドが主人公じゃないのか?という内容は、後のコレのこいつらみたいな雰囲気でもある。
- 「スペクトルマン」のパイロットフィルム、「超人エレメントマン」の時から、ゴリは登場している。そこから「ゴリを学者風のキャラクターにして欲しい」という要望が寄せられ、パイロット劇中のゴリのキャラクターおよびマスクはラーに変更。新たなデザインのマスクが作られて、劇中のゴリとなった。
- 実写映画『魁!!クロマティ高校 THE MOVIE』には、なんとゴリとラーが本人役で登場し、クロマティ高校をジャックしてしまうというトンデモ展開になっている。なお、こちらではラー共々戦死する事なく生存し、潔く負けを認めて和解し、地球を去っていく結末となっている(ただし、竹之内を勝手にボスに祀り上げて連れ去ってしまったが・・・)。
- バラエティ番組『決め方TV』では「スペクトルマン」の映像が使用されており、ゴリとラーがテーマに則した会話をしている。
関連項目
空想科学大戦:明らかにモドキング一味はこの番組が元ネタ。
トカ&ゲー:ゴリとラーにインスパイアされたキャラ。ただし完全にコメディリリーフである。彼らの持つ「宇宙エンジンゴリ押し」にもゴリとラーの名残がある。
ゴーロン星人:同じく「宇宙猿人」の肩書きを持つ宇宙人。
ルパン三世(キャラクター)、水野亜美:IQが300あるキャラクター繋がり。