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概要
主に特撮やアトラクションで、主に女性キャラクターを演じるスーツアクターの事。ちなみに、ウルトラQで雌のラゴンを演じた古谷敏や初代ライダーでドクダリアンやアリキメデスを演じた岡田勝、ユニタングなどを演じた河合徹のように女性キャラクターを演じたことがあるものの、通常は男性キャラクターを演じるスーツアクターは女形スーツアクターとは呼ばれない。
女性を演じ切るために、体形の維持や些細な仕草にも神経を使い続けなくてはならない大変な仕事である。
特に屋外でのショーなどにおいては、子供の夢を壊さない様、絶対に顔は見せられないし声も出せないので(男役や戦闘員などはアドリブで声を出す事もある)、気遣いもひとしおらしい。
また、特に変身ヒーローものにおいては、変身前と変身後が同一人物であることを示すため、変身前の役者の挙動を観察し、それを自分の動きに取り入れることが求められるため、女形スーツアクターは、中身が40代の男性だとしても、20代女性の動きと思われないといけない挙動ができる必要がある。
スーパー戦隊シリーズ
戦隊ヒロインが確実に登場するスーパー戦隊シリーズにおいては、昭和期では秘密戦隊ゴレンジャーのモモレンジャーの前半やミスアメリカ、ダイナピンクでは女性のスタントマン・「スーツアクトレス」が演じることはあったものの、それらの戦士を除いた女性戦士は全て女形スーツアクターが起用され続けていた。五星戦隊ダイレンジャー以降でも女性戦士のスーツアクターを女性が担当することも増えてはきたが、超力戦隊オーレンジャーや電磁戦隊メガレンジャー、天装戦隊ゴセイジャーと海賊戦隊ゴーカイジャーでは2人のうち片方のヒロインを女形が担当したこともあったり激走戦隊カーレンジャー、星獣戦隊ギンガマン~百獣戦隊ガオレンジャーまでと轟轟戦隊ボウケンジャーでは女性戦士は全て女形スーツアクターが演じていた。
そんな苦労の末に身に付けた熟練の動きは、知らない人から見れば女性そのものであり、未来戦隊タイムレンジャーでタイムファイヤー / 滝沢直人を演じた笠原紳司氏は、紅一点のタイムピンクの中から中川素州氏が出てきてびっくりしたという逸話がある。
戦隊では特命戦隊ゴーバスターズのイエローバスター、番外戦士を含めても手裏剣戦隊ニンニンジャーのミドニンジャーを最後に長らく女形スーツアクターが女性戦士を演じることはなくなり、敵の女性幹部(ドンブラザーズに加入したソノニを含む)や女性怪人をちょくちょく演じることが増えていった。またVシネのトッキュウ3号は本編とは違い女形アクターが戦闘シーンを演じているため、そちらが最後の女形の戦士という見解もあった。
だが、2023年の王様戦隊キングオージャーではパピヨンオージャーが女性である事、そしてスーツアクターを当時60歳の蜂須賀祐一氏が担当する事が判明。正規レギュラーとしては11年ぶりに女形スーツアクターが演じる女性戦士の登場となった。
また近年女性が女性戦士として活躍してるものの、但し一部のシーンに関しては女形スーツアクターが担当している。
仮面ライダーシリーズ
仮面ライダーシリーズにおいては、初代仮面ライダーのドクダリアンやアリキメデスなどを大野剣友会の岡田勝が演じているが、女性怪人だけでなく蜘蛛男などの男性怪人も演じているので、基本的に女形スーツアクターに分類されることはない。
主な女形スーツアクター
JAE(旧称:JACならびにRED/レッド・エンタテインメント・デリヴァー)
- 竹田道弘(デンジピンクやピンクファイブなどを担当。)
- 赤田昌人(イエローマスクやチェンジマーメイドなどを担当。)
- 蜂須賀祐一(ピンクマスク、ガオホワイト、ボウケンイエロー、喜びの戦騎キャンデリラ、ナリア、ゴーシュ・ル・メドゥなどを担当。)
- 蜂須賀昭二(ブルースワローや妖帝イリエスなどを担当。)
- 大林勝(イエローレーサーやジャーゴ星人スキーラなどを担当。)
- 中川素州(ギンガピンク、ゴーピンク、シャワーバンキ、エージェントのメタルAなどを担当)
- 中川清人(プテラレンジャーやオーイエローを担当。)
- 藤田慧(ティアラロイド、有明の方、ホッパー・ドーパントなどを担当。)
- 内川仁朗(シャムネコヤミーや妖怪ユキオンナなどを担当。)