概要
全宇宙に4つしか存在しないと言われる伝説の秘宝であり、4つ揃えることであらゆる願いをかなえることができるという代物で、キラメイストーンとは別の方向でキラメイジャーの物語に関わるキーアイテム。
存在が明らかになったのは、物語が中盤に入りキラメイシルバーことクリスタリア宝路が登場してから。
キーアイテムとして特徴的なのは、敵側はカナエマストーンの存在をあまり知らず、主に戦隊勢力側がこのストーンを探し求めていたと言う点。
その為、この手のアイテムにはお決まりの争奪戦が殆ど行われず、敵の親玉であるヨドン皇帝がその存在を知ったのが最終回の2話前であった。
要するに願望器の一種なのだが、1つずつでもそれぞれの属性に沿う形であれば願望の実現は可能。
また、特筆すべき点として使用に伴うリスクや代償の類が皆無。
ストーンそれぞれを単体で使用した場合、使用後に黒く変色して力を失ってしまうが、これはエネルギー切れの状態であり、しばらく保管しておけば元に戻って再使用可能になる。
また、外部からの干渉で力の使い方をある程度制御することも可能と、願望器の中ではかなり融通が利くタイプ。
4つ全てを揃えて使用すればあらゆる願望を即座に実現させるが、こちらの場合ストーンそれぞれの力は失われない代わり、反発するようにバラバラの場所に飛び去るため集め直しになる(並行世界も含めた世界中から石一つを探し出すという、膨大な時間と手間が代償と言えなくもない)。
ただし、ストーン同士は引き合う性質のようなものがあるらしく、一つ見つけると芋蔓式に残りも集まってくることが多い。
ただしカナエマストーンはクリスタリアにおいても知っている者はごく一部しかいなかった。
作中での扱い
クリスタリア宝路は、最愛の妹であるマブシーナにかけられたヌマージョの「大いなる闇の呪い」を解く為、この4つのカナエマストーンを捜しており、宝探しに現を抜かしてマブシーナの事を顧みない態度を取るようになったのも、それが起因している。
宝路がこの石を探していたのはマブシーナにかけられたヌマージョの呪いを解くためだったのだが、魔進ザビューンの力で解かれているため当面の目的は果たされ、その後、宝路は「壊滅したクリスタリアの再興」のために残りの捜索を再開している。
作中でキラメイジャーが発見したのは、デストリアとエネルギアの2つであり、リバーシアとイリュージョアの2つはヨドンヘイムによって確保されていたが、ヨドンヘイム側には情報がないことから積極的に探索と確保を行おうとはせず、リバーシアはツリザオ邪面によって個人による戦力として使われた末にキラメイジャーによって回収され、イリュージョアはヨドンナが奪取した末に邪面獣の実験に使用されるのみにとどまった。
しかし、最終決戦前にてキラメイレッドが少年期の記憶を取り戻したロードガルザに4つ揃える効果を教えたことでヨドン皇帝にその意義を知られ、「全宇宙をヨドンヘイムにする」野望を叶えんとする皇帝の地球襲来を招くこととなったが、カナエマストーン自体はヨドン皇帝を裏切ったクランチュラによってキラメイジャーに引き渡され、最終決戦に使用されることになる。
一覧
見た目は大きな勾玉の形をしており、それぞれオレンジ、青、白地に赤と青と黄色とピンクのストライプ、そして混然一体となったキラメイジャーの5つの色と、4種類のカラーリングが有る。
カナエマストーン・デストリア
エピソード17で確認された、『破壊』の力を司るカナエマストーン。カラーはオレンジ。
邪面師モグラタタキ邪面が自身の作戦『もぐらたたき地獄作戦』展開する為に潜伏した洋館にあった柱時計の装飾として設置され、邪面獣ハンマーバスラ撃破後に無事に回収される。
どんな物も破壊する力を持ち、ガルザの策謀によって邪悪シルバーと化した宝路を救う為に、体内の邪悪モンストーンを破壊する為にレッドが初めて使用、宝路と邪悪モンストーンを分離させると同時に粉々にした。
エピソードFINALにてキラメイレッドのスパークリングフェニックスをデストリア越しに当てることで、一矢に破壊効果を付加しヨドン皇帝の撃破に成功した。
カナエマストーン・リバーシア
エピソード21で確認された、『時間逆行』の力を司るカナエマストーン。カラーは白地に赤・青・黄・ピンクのストライプ。なんとなく次の戦隊を彷彿とさせる色合いをしている。
時間神社の地面の中に埋められていたが、邪面師ツリザオ邪面が宝路が掘り当てる前にそれを発見し、彼の手に納められていた。
使用した者の過去の記憶にある世界に繋がる特殊なワームホールを生成し、20分の間なら自由に行き来可能にする力を持っており、ツリザオ邪面はそれを悪用して過去の時間の人間を釣り上げる『地獄フィッシング作戦』を展開していた。
時雨/キラメイブルーが奪取に成功し、マブシーナに発現したヌマージョの呪いを解けるアクアキラメイストーンを解放するため、過去に戻ってヌマージョの毒液を手に入れるべくキラメイジャーが使用した。
その後博多南によって、専用のアダプタに接続することで任意の対象の体を過去の状態に戻す(あくまで体だけで、記憶などは逆行しない)ニューアイテムが開発され、エピソード44でヨドン皇帝を10日前=ヨドンナの状態に戻すべく超特急で完成され使用された。
カナエマストーン・エネルギア
エピソード25で確認された、『強力化』の力を司るカナエマストーン。カラーは青。
充留が幼少期から通っていた神社の裏手にある森の地中に埋まっていた。
放つエネルギーが土地に浸透し、その結果周辺一帯が本物のパワースポットになっており、神社に伝わる不死鳥伝説もそれが由来になっていると言われている。
使用した者に凄まじいパワーを授け、戦闘能力を飛躍的に上昇させる力を持つが、並大抵の者は限界を超える急激なエネルギーの膨張に耐えきれず、数時間も持たずに肉体が自壊するというリスクがある。
宝路があっさり掘り出したが、最後の一つの捜索中に出てきたモンストーンと戦う中でも手に持ったままだったため、うっかりモンストーンに取り込ませてしまう一大事が起きたが、苦心の末にギガントドリラーで倒した後、新たな強化アイテムを創造する願いに使われた。
エピソード44でヨドン皇帝を石板に封印すべく、魔進オラディンの力を増幅するために使われた。
カナエマストーン・イリュージョア
エピソード38で確認された、『魔性』の力を司るカナエマストーン。カラーは渾然一体となったキラメイジャーの色。とある荒野にある三日月型の石の中に埋まっていた。
このカナエマストーンに近づいた者の深層心理の記憶を引き出して幻覚を見せる作用をもち、それを見つけた宝路はかつてオラディンに無効試合にされた、ガルザとのグラジュエルの幻覚に魅入られてしまっていた。
ガルザの攻撃で石が破壊された際に充瑠が回収したが、シルバーとガルザのグラジュエルが終わった直後にヨドン皇帝から指令を受けたヨドンナによって強奪されてヨドンヘイムの手に渡り、ハリガネ邪面による「人間の邪面獣化」作戦に利用された。
その後、エピソード44でヨドン皇帝がカナエマストーン奪取のため出撃するにあたり作戦本部に置いて行かれたところをクランチュラに盗み出され、充瑠によってクランチュラとともに回収され地球に持ち帰られた。その後充瑠のアイディアによって、皇帝がキラメイジンとギガントドリラーを倒した幻覚を見せることで、その屍を喰らうべく自ら邪面を外させることに成功した。
最終決戦での活躍
カナエマストーンの力によって全宇宙をヨドンヘイムにすると言う思惑の元侵略に訪れたヨドン皇帝を迎撃する為、キラメイジャーは為朝の発案からカナエマストーンを逆にヨドン皇帝迎撃に使用、エネルギアとリバーシアの使用による作戦は失敗に終わるも、イリュージョアとデストリアの力で見事に皇帝を撃破、「クリスタリア復興」の願いが果たされた。
そして役目を終えた4つのカナエマストーンは、再び何処かへ散り散りに飛び去って行った。
ゼンカイジャーVSキラメイジャーVSセンパイジャー
本作でもキーアイテムとして登場する。
クリスタリアが他の世界との繋ぐ儀式に必要なアイテムであるらしく、最終決戦後にマブシーナは様々な並行世界に散らばった事を突き止める。
彼女の依頼で充瑠達が再度回収すべく赴く事になった他、キカイトピアとの条約締結を条件にステイシーを通じて、様々な世界を移動できるゼンカイジャーにも協力要請が出される事になるが…
※以下ネタバレ注意
実はその依頼をして来たマブシーナは偽物であり、その正体は新たなトジテンド王朝を復興させた上で、トジテンドの技術とカナエマストーンの力を利用して、全世界を掌中に収めようと目論むDr.イオカルだった(故に先述の儀式もデタラメで、そもそも存在しない)。
カナエマストーンに干渉して操る装置を開発した彼は、本来一度力を使えば黒くなって一時的に力を失う筈のカナエマストーンから力を少しずつ抽出する事で、その力を悪用してマブシーナに成りすましていたのである(要は任意の量の力を引き出せる蛇口のような物である)。ちなみに本物のマブシーナは既に攫われており、ステイシーの仲間のキカイノイド達と共に捕らえられていた。
既にエネルギア以外のカナエマストーンは手に入れていたのだが、どっかの世界海賊によってデストリアが強奪されてしまい、エネルギアもある人物が持っていたせいで見つからなかった事から、マブシーナに偽装してキラメイジャーやゼンカイジャーに協力を要請しつつ、ステイシーをキカイトピアから引き離してその隙にトジテンドパレスを制圧したのである。しかしさらなるイレギュラーの登場によって、正体がバレるのは時間の問題と判断し、ステイシーを攻撃した上で彼の仲間達を人質にした事を明かして抵抗できない彼を気絶させ拘束。そのままトジテンドパレスに連れ帰って幽閉する。
イオカル自身は、イリュージョアを利用して前述通りマブシーナに化けていた他、その力を使って様々な世界の戦闘員達の偽物を自在に生み出せるようになっていた(彼等の側に寝返ったクダック達も何割かはこの偽物だったと思われる)。そして協力者のカルビワルドにリバーシアを預けており、彼はその力を使って自らの焼肉空間の中の机の上の焼肉の時間だけを巻き戻して無限ループをさせる事により、事実上焼き肉を完食できないようにして一生相手を閉じ込められるようになっていた。
最終的には、イオカルとカルビワルドを撃破した事でイリュージョアとリバーシアもマブシーナ達の手元に戻り、厳重に保管する予定だったのだが、デストリアをお宝として回収しようとしたゾックスと、他3つを持ったゼンカイ、キラメイジャーらが揉み合ったことで4つ揃った状態になり、「焼肉ガッツリ食いてーなー!」というフリントの言葉を願いとして受け入れてしまう。これによりその場に焼き肉テーブルを召喚し、再び世界に散ってしまった。
余談
カナエマストーンの存在が明確になって以降のオープニングでは4つのカナエマストーンとマブシーナのカットが追加されている。
関連タグ
魔進戦隊キラメイジャー クリスタリア宝路 マブシーナ キーアイテム(チートアイテム)
キラメイストーン:共に戦う戦友の石。
モンストーン:宝路的にはハズレの石。