「何者だい? この私のヨドン軍幹部招聘記念のささやかなティーパーティーを台無しにするやつは…?」
データ
身長/174cm
体重/75kg
概要
エピソード18のクリスタリア宝路の回想にてその存在が確認された、ヨドンヘイムの淀みの海に潜む悪しき魔女。別名「淀みの海の魔女」。
後述する過去の出来事で宝路の因縁の相手でもあり、死しても尚、クリスタリアの王家の心を長い間苦しめてきた。
他のヨドンヘイムの関係者同様に「邪面」を被っている。
また「幹部に招聘された」との発言から外様の怪人とも捉える事も可能で、元々はヨドンヘイムの幹部となるはずだった。
邪面は津波を模していて口元が露出し、泥の中から三つ目の悪魔が浮かび上がる様に見えるデザイン。容姿はシンプルで黒色の肌に白いドレス状のシースルーの衣服を着ている。
魔女の名は伊達ではなく邪悪な力を駆使した戦いを得意とし、口からはキラメイストーンの輝きを失わせ動けなくする毒液を放ち、キラメイシールドをも数秒で解除する程強力。因みにすごく臭いらしい。
戦闘能力も高く、フランベルジュを武器としてオラディンとも互角に渡り合える。
だが真に彼女が恐ろしいのは、死に際に命と引き換えに発動する「大いなる闇の呪い」。
これは呪われた当人ではなく、その最愛の女性に対して効果を発揮する物であり、その右目にヨドンの紋章が浮かんだ時、その女性は石像となり、砂となって消滅すると言う恐ろしい代物で、紋章が浮かんだら7日後には必ず死ぬと運命付けられてしまう。
しかも、呪ったヌマージョ自身が死んでも、呪いの起点となった者が死んでもこの呪いは解除されないというタチの悪さを持ち、それを解く為にはアクアキラメイストーンの力が必要不可欠となる。
ざっくばらんな口調が特徴である一方、呪いに掛かった敵対者が家族諸共心理的に苦しめられるのを嘲笑う、魔女らしい陰湿な性格。
一方で身内には優しいのか、ティーパーティーに特製のパイを焼いて妹のミンジョを誘うという意外な一面がある。
活躍
エピソード21(ファイヤの回想)
数年前、かつて『クリスタリアに向けてヨドンヘイムから、呪いの波動が送り込まれている』と言う情報がもたらされ、クリスタリアではオラディン王、マバユイネ王妃、宝路王子、そしてレッドキラメイストーン、あらゆる呪いを解除するアクアキラメイストーンを選抜部隊として派遣する。
ヌマージョは祝杯代わりのティーパーティーを楽しんでいたが、オラディン達に邪魔された事に怒り、ベチャットを仕向けて襲いかかる。
呪いの波動もアクアキラメイストーンに跳ね返されてオラディン優勢に見えたが、突如出現した妹・ミンジョが奇襲を仕掛け、オラディンの手元から落ちたアクアキラメイストーンを毒液で蝕み無力化し、
「ハハハハハハッ…!そいつは呪いじゃなくて私の体から出た毒の液だから、あんたにも有効みたいだね」
と嘲笑うも、レッドキラメイストーンの攻撃で怯み、オラディンに致命傷を与えられて敗北する。しかし邪悪な魔女はただでは死ななかった。
「アッハッハッハッハッ! こんなに強い奴がクリスタリアにいたとはね…でも悲劇の始まりさ! 私の命と引き換えに、一生苦しむ呪いがかかるからね!」
そんな呪いなど怖くないと毅然と言い放つオラディンに、彼女はなおも続ける。
「この呪いが発動するのはあんた自身にじゃない……あんたが一番愛する女にだ! ヨドンの紋章がそいつの右目に浮かんだら、7日で砂になって崩れ去る! そしてあんたは永遠の悲しみを味わうのさ…! アーッハッハッハッハッハッ……!!」
その呪詛の言葉を残してヌマージョの体は消滅した。しかしそれと同時に「大いなる闇の呪い」が発動。マバユイネの右目にヨドンの紋章が浮かび上がって、そして7日後、ヌマージョが言った通りに、オラディン最愛の妻は体が砂と化して死亡してしまった事がファイヤから語られた。
更に宝路曰く、「オラディン亡き今でも呪いの力は消えておらず、いずれ最愛の娘であるマブシーナにも、呪いが降りかかる可能性も否定できない」と言う。
その為、宝路はマブシーナを呪いをから解放する為に、カナエマストーンを捜索していたが、肝心のストーンが辛うじて半分揃った所でとうとうマブシーナにもその呪いが発動してしまう。
その為キラメイジャー達は、時間逆行を司る「カナエマストーン:リバーシア」の力を使い、過去の時代に跳躍して解決を図る事になるが……。
エピソード22
過去を改変することは未来(現在)を改変することであり、キラメイジャーの存在そのものを消しかねない行為であった事から、キラメイジャーが彼女を倒す事はできない。
その為、充瑠達の目的は、現代で呪いが発現したマブシーナの呪いを唯一解けるアクアキラメイストーンを復活させる為の解毒剤を精製するサンプルとなる、彼女の体液を採取する事になった。
そして現代では既にヌマージョは倒されている為、「カナエマストーン:リバーシア」の力を使い、彼女の体液を採取する為に充瑠、為朝、瀬奈、そして唯一その記憶を保持している魔進ファイヤを連れて彼の記憶を元に過去のヨドンヘイムへとタイムスリップ。
目的と時代に到着し、為朝と瀬奈がベチャットに変装してオラディン達を足止めしている間、充瑠/キラメイレッドが彼女の元へ向かう。
密かに彼女の使っていたティーカップをツリザオ邪面と戦った際に時雨が使ったテクニックを応用し、キラメイソードの先端を釣竿の様に変化させて釣り上げようとしたレッド。
ヌマージョはミンジョの事を待っていたが、咄嗟にティーカップを掴んでレッドの存在に気づき、フランベルジュから衝撃波を放ってレッドを攻撃し吹き飛ばした。
レッド「怪しい者じゃありません! えぇ…ご不要になりました、食器なんかを回収してまして…」
「あんた、嫌な匂いだね。キラメンタルの戦士かい?」
レッドから強いキラメンタルの波動を感じた事で彼の誤魔化しを聞き入れずに敵と判断し、そのまま交戦開始。
過去に存在できる時間が20分だけであった事に加え、彼女を倒しては行けないという制約、そして何よりも彼女自身が高い実力を持った強敵である事もありレッドを追い込むが、レッドの咄嗟の閃きにより、キラメイショットで攻撃されて挑発される。
「うぅ…飛び道具かい!?」
レッド「あんた、剣しかないだろ? 距離を取ったら、こっちのもんだ! へっへ〜んだ!」
「私を馬鹿にするのかい? 毒液を喰らいな! ブェェッ!」
挑発に乗ったヌマージョは咄嗟に毒液を使用し、レッドが発動したキラメイシールドを解除するもタイムリミットが迫り迎えに来たファイヤによってレッドが回収され、そのまま取り逃した。
しかし、レッドはシールドを展開した事でソードの刀身に付着したヌマージョの毒液その物を採取する事に成功し、目的を達成。彼女の毒液から解毒剤が作られてアクアキラメイストーンが復活、それが変化して魔進ザビューンが誕生する事になる。
そして、そのザビューンの力でマブシーナの呪いも解かれた事で、クリスタリア王家に掛かっていたヌマージョの影は完全に消え去る事となった。
エピソード34
既に死んでいるので本人は登場しないが、かつて彼女が住み着いた淀みの海にて残された邪面をヨドンナが回収。
人間ならば数時間で死に、毒を解毒するには毒を浴びせられた者が彼女の邪面を破壊しないといけないというタチの悪い効果を付与して毒に改良を加え、為朝にかつて「仲間」を教えられた事のお返しという名目の憂さ晴らしでキラメイジャーを苦しめるためのデスゲームの道具として利用された。
わざと為朝を庇った時雨に浴びせて為朝と時雨を苦しめるも、為朝が時雨に向かってキラメイショットを放ち、時雨がキラメイシールドでヌマージョの邪面に向かってカウンターのように跳ね返した連携攻撃によって「時雨の攻撃」だと判定されて条件を満たし、粉々に粉砕された。
余談
名前の由来は「沼+魔女」。モチーフは海と沼。海がモチーフというオーダーだったが、「ヨドンヘイムの海は広大な沼なのでは」というデザイン担当・K-SuKe氏の解釈により、沼もモチーフに組み込まれた。
後頭部は魔女の帽子と津波がモデルとなっており、正面部分はベネチアンマスクをモデルにしつつミンジョと共通のデザインとなった。
また、21世紀の戦隊で「魔女」と明言された悪の怪人は、このヌマージョが初となる。
声を演じた幸田女史は『獣拳戦隊ゲキレンジャー』の海の拳魔ラゲク以来、13年振りでスーパー戦隊シリーズへの出演となる。
その間は、『仮面ライダーW』でシュラウド、『仮面ライダーゴースト』で甲冑眼魔の声を演じており、後者では大治小夜のそっくりさんと共演している。
元々ヌマージョは夏の映画の敵だったが、コロナ禍で最終回間際まで上映が延期になったため、そのシーンを本編の流れに落とし込んだキャラクターであり、彼女のシーンの画質が良く戦闘が凝っているのはその名残。
関連タグ
冥獣スケルトン:『魔法戦隊マジレンジャー』に登場する冥獣で、こちらも対象者が7日後=一週間経てば死ぬ呪いをかける能力を持つ。
歴代スーパー戦隊の魔女