カロリー君/ハリガネ邪面「今までキミを傷つけた世の中に、存分に仕返しするんだ!!」
データ
身長/49.3m
体重/2592.0t
闇獣/シェルガ
邪面/自意識→自分の心のはたらきを表す地球の概念
ハッシュタグ/#ハリガネ邪面 #自意識 #それほどでもあるけどね #カロリー君 #ロレンチーニサーチ
概要
ヨドンヘイムが送り込んだ邪面師・ハリガネ邪面によって、闇エナジーを見出された漫画好きの引きこもり青年・八太三郎を礎に召喚された地球のタニシに似た闇獣・シェルガを素体とし、地球の心理形態「自意識」を模した邪面を被らせた邪面獣。
邪面は脳味噌と心臓が合体&肥大化した、グロテスクさのある人の頭を模した様な外見。更には脳味噌部分には礎となった八太の好きな漫画やアニメ、ゲームを象徴するオブジェクトが乱雑に埋め込まれている。
礎となった八太は、好きな物へひた向きに打ち込む事の出来る純粋さを成長しても持ち続けている人物だったが、反面周りとの付き合い方の確立に失敗し他者からの悪意へ過剰に脅え憎しみを持つ心の脆さも抱えており、その内面に深い淀みとなる元を持っていた。
そしてそれをハリガネ邪面に見抜かれて邪面獣を召喚する起点にされた直後、その体内に取り込まれて邪面獣を淀んだ心のまま操る様になってしまう。
心が淀んだ事で、自分を認めてくれない世界への憎しみが爆発した八太の破壊衝動に従うまま暴れ回る(但し暴走状態とはいえ戦いを知らない素人である八太の人格をそのまま反映しているので、がむしゃらに目の前の物へ襲い掛かるごく単純な行動しか出来ない)。
しかし八太の意識が半分混乱状態からか、目の前に現れるカロリー君(※ハリガネ邪面が八太に近付く為化けて演じていた仮想人物)の幻を庇おうとして咄嗟に身を乗り出す予測不能な行動を見せる事がある。また対峙する側から見れば、内部に人間を取り込んでいる事から迂闊な攻撃をし難くなっている。
活躍
ハリガネ邪面の周到な下準備の元、彼の化けた姿であるカロリー君に乗せられた八太は自分の書いた漫画を新人漫画家募集へ送るが、あえなく落選し心無い評価を浴びせられた現実へ深く絶望。
「カロリー君、ダメだったよ…。それだけじゃなく、たくさん馬鹿にされた。こんな…ペンだこができるまで頑張ったのに……この程度の奴が、今まで偉そうなことを言ってごめん……。……何でいつもこうなんだ……僕ばっかり……全部めちゃくちゃ壊してやりたい気分だ……!!」
この結果を待っていたハリガネ邪面は、カロリー君の姿で八太の手を取って自身の邪面より出した針金で包む。そして彼の生んだ闇エナジーとクランチュラより預けられたカナエマストーン・イリュージョアの力を掛け合わせる事で八太はジイシキシェルガへと変貌を遂げた。
頭上に乗ったハリガネ邪面に操られるがまま、憎悪のままに夕焼けの街中でがむしゃらに暴れ出すもすぐにキラメイジャーがキラメイジンとギガントドリラーを繰り出して向かって来る。
そのまま突進するもあえなく突き飛ばされるが、邪面に埋まった物品を見たレッド=充瑠が邪面獣に八太が取り込まれているのを察知、ザビューンのロレンチーニサーチで解析され腹部に八太がいるのを見破られる。
これに対してキラメイジンはリフトンを装備してハリガネ邪面を狙おうとするも、『カロリー君に危険が迫った』イメージがよぎった八太=ジイシキシェルガは咄嗟に振り返ってハリガネ邪面を庇って自分が攻撃を喰らう。
「カロリー君トノ…アノ時間ダケガ…生キテテ楽シカッタコトノ全部ナンダ…ッ!本当ニ楽シカッタ…ダカラッ……何ガアッテモ守ル!!」
ハリガネ邪面「ハハハハ…!愚かな奴だ…だがこいつはいい!」
そして躊躇したキラメイジンを一方的にタコ殴りするも、痺れを切らしたギガントドリラーのドリルで腹部を穿たれ八太を救出する突破口を開かれる。すかさずレッドはダストンを呼び出し、ダストンキューイングで八太を邪面獣より引き剥がしスカイメイジに救助させた。
その流れから、宿主を失い抜け殻同然となったジイシキシェルガは、レッドの操作でランドメイジが伸ばしたラダービヨンドに押さえ込まれ、ラダーに飛び乗ったザビューンとの合体技『ザビューンソニックスプラッシュ』で貫かれて敗北・爆散。
頭上のハリガネ邪面は爆発する直前で飛び降りて逃亡を図るが、逃がさず追撃して来たゴーキラメイレッドに打倒されたのだった。
余談
かなり特殊なケースだったとはいえ、作中で初めて「邪面の製造プロセス」が明かされた邪面獣であり、同時に本編最後のシェルガを素体にした邪面獣となった。
『完全読本』によれば、オーダーは「巨大な赤ちゃんの頭からアニメやゲーム等のサブカルアイテムが生えている」というもので、塚田英明プロデューサーのラフ画がデザインの元となっている。
“元の人物の自意識より抽出されたイメージを元に生まれた怪物”と言うのは設定としてありふれているが、それが生まれる自意識その物をモチーフとした戦隊怪人は間違い無く今回が初の事例。
なお、八太がジイシキジェルガから脱する際に見た幻影の中には古代怪獣ツインテールのソフビが確認できる。
関連タグ
トマト大王、妖怪(カクレンジャー)、オルグ(百獣戦隊ガオレンジャー)、ドン・アルマゲ、マイナソー、ヒトツ鬼:人間の負の感情から生まれた戦隊怪人。
キングビービ:社会に蔑ろにされた人間を素体にした戦隊怪人繋がり。
オワングルマー:4年後に登場した『獣』の名を持つ戦隊怪人でこちらも1人の男性が芽生えた負の心を使った作戦に利用された。